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180度変えてくれたきっかけと言葉【がん患者さんとご家族に向けたアフターケアの場所を作る】

夢はがん患者さんとご家族に向けたアフターケアの場所を作ることのようこさん
小学校の5年生の頃に急性白血病と診断。現在は、夢を叶えると共に【医療学生が患者さんやご家族の想いを未来へ繋ぎ、笑顔の花を咲かせる】をコンセプトのLinks-mil代表として活動。

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夢に向かうようこさんのご病気が発覚された時の経緯から前向きになれたきっかけと言葉などをうかがいました。

■ この記事を書いた人
ナリ(Finding 代表/運営者) :家族の難病の経験から、同じ病気・治療法の人々と繋がり、少しでもポジティブになれる環境を目指す ”Finding” 実現を目指す。コンセプトは、「医療・病気に対するネガティブな感情を取り除く」です。

ご病気が発覚された時の経緯

小学校の5年生の頃に急性白血病になり、9ヶ月ほど入院をしていた。
急性白血病とは、簡単にいうと血液のがんの病気。日本における急性白血病の発生確率は人口 10万人あたり 6.3人、0.0063%の確率。

①いつもとは違う発熱。朝は熱が下がり、夕方から発熱を毎日繰り返す
②CT、インフルエンザ等の検査異常なし
③近くの病院へ1週間入院
④大学病院への紹介
⑤骨髄穿刺(マルク)検査をし「急性リンパ性白血病」と発覚する

- 気になった症状 -
・いつもとは違う発熱
・息が上がりやすくなる
・倦怠感
・体重減少

抗がん剤治療をする。
中学校3年頃まで入院だけではなく学校に通いながら外来治療として抗がん剤治療をした。

治療法について

治療法はがん化学療法。
入院治療時は寛解導入療法と強化療法A・Bを行う(行った形)。
使用した薬剤は下図参照(全部は書いていない)。

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外来治療では、維持療法を16クール行った。
この中でマルクやルンバール(骨髄穿刺) は忘れなれないくらいきつい検査。マルクは背中の骨に穿刺針(太い針) をさして骨髄液などを採取するが、入院中は副作用以上に本当につらかった。

ご病気が発覚した際の気持ちの変化について

気持ちの変化はもの凄いあった。
今の自分があるのは病気の経験があったからだと思っている。元から体が弱い体質であったため、病院は自分の中では身近な存在であった。

- ネガティブな感情 -
病気が発覚した際は、小学生であったため先生から何を言われているか正直わからなかった。
“ 副作用で髪の毛が抜けることがある ” と聞かされたときに “ がん ” と自覚した。辛い治療を進めていく中で、「なんで自分なんだろう?」と思ったことはたくさんあった。

特に辛かったことは、入院中より外来治療。
学校生活を送りながら、抗がん剤治療している時が辛かった。また、ちょうど中学校入学時期であったため、入学試験や友達づくりや人間関係に慣れるのも大変だった。スポーツが大好きだったのに、体育の授業や部活動をみんなと同じことができないが自分に対し腹立たしかった。ウィッグのこともあり、周りの目を気にしないといけないことも辛かった。

- ポジティブ(前向き) になれたきっかけ -
一緒に入院しているお母さんから言われた言葉。

“ 今あなたが病気になっているのは神様からの贈り物なんだよ ”
“ あなたしか乗り越えられないから神様はプレゼントしてくれたんだよ ”

「私じゃないとこの病気は乗り越えられない」とクリアしなければいけない壁なんだと気持ちが変わった。
→ 自分の中ではポジティブ(前向き) に捉えられ、前向きに治療を受けることができた。

大学病院の研修医の方々など様々な人と出会うことができた。それが宝物となった。先生方からのメッセージやお守りなどを頂き、それを見ると「がんばろう」と気持ちになった。

大部屋に入院してたので、自分を含め4人いた。みんなの近況報告などで「みんなも頑張っているから自分も頑張ろう」と思えた。

周りの支えや色々な積み重ねで前向きになれた。

同じ病気や治療法の方々へのメッセージ

病気になったときはとても敏感な状態になり、誰かを頼ることもしんどくなると思う。

“ 1人じゃない ” のであまり抱え込まずに誰かに相談したり、頼って欲しい!

同じ場所(病院) で治療している人だけでなく、今は患者会や勉強会もたくさんあるので、同じ疾患や違う疾患・家族の人々と繋がって欲しい。

繋がることで “ 1人じゃない ” と思える。
1回きりの人生なのでどうにか前向きに捉えて欲しい。生活の中でできることは限られるけど楽しんで欲しい。

ようこさんの今後の目標・ビジョン

自分自身も白血病となったので同じ病気(がん) の人を助けたいと思っている。
中学生のころからがん専門薬剤師を目指していた。患者さんや家族の人をもっと支えたい。特に外来治療をしている人々に焦点を当てて、アフターケアの場所をつくりたい。患者さんや家族の人に少しでも負担がなく住みやすいようにサポートを行いたい。
知識や医療者側だけでなく、患者さん側の気持ちも理解していきたい。

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ご紹介

ようこさんのTwiter

Links-mil
【医療学生が患者さんやご家族の想いを未来へ繋ぎ、笑顔の花を咲かせる】をコンセプトに活動。ゲストとして患者さん(がん・難治性)やご家族をお呼びし、疾患について学生と対談していきます。

・全国薬学生アワード2021 E-1 ようこ『はじまりはバレンタインデーだった』


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