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【アイディア#13】幼少期に金銭感覚を身につける

 ご家庭で試していただきたい、ちょっとしたフィナンシェなアイディアをご紹介します。

 今回のアイディアは、ブルームバーグ エネルギーリサーチ部門、日本韓国分析部門長を務める黒崎美穂さんに教えていただきました。黒崎さんのご家庭は、小学校1年生と3歳の男の子兄弟。金融機関に務めるご主人の幼少期の体験などを基に、金銭感覚を身につける複数のアイディアに取り組んでいらっしゃいます。

▪️まずはお店やさんごっこで楽しく遊びながら

 黒崎さんのお家でよく取り入れているのが「お店やさんごっこ」。それも物の値段を一つずつ小学1年のお兄ちゃん自らが考え、お店に提示するようにしているそうです。例えば、レゴで作った大作は高めに値段を設定する・・・など、価値にふさわしい値段はどのくらいかを考慮しながら決めていくのだそうです。

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 お店やさんごっこを通して、お金を稼ぐことや、どうやったら物を買ってくれるのか? を教えたい。そんな背景から、「それでは買えないですねー」「お金が少ないのでもっと安くしてもらませんか?」などと言ったコミュニケーションで工夫されています。

 未就学児を抱える我が家では、娘のお店に「このトマトください!」と言うと「1個1円でーす」とか、娘が大金のお釣りをくれるので、現実とはかけ離れたごっこ遊び。小学校入学を控える今日この頃、もっと現実的な値段設定でお店やさんごっこをしてみたくなりました。

▪️お小遣いは一度に渡すことで、使い道を考えられるチャンスに

 大好きなお店やさんごっこで金銭感覚は付いていてほしい、と思っても自分のお金となるとまた別になってしまうそう。そこで、キャンプやスキー合宿に参加する際に渡すお小遣い(1回3,000円程度)をまとめて渡し、自分で使い道を決めるようにされています。

 3,000円のお小遣いで、黒崎さんのお子さんは何を買って来たのかを聞いてみると、お菓子やキーホルダーという答えでした。お家に帰ってから、余ったお金で買ったのはお財布。今はこのお財布の中に余ったお小遣いを大切に入れ、使うタイミングを見計らっているそうです。

▪️自分で稼ぐことも体験のひとつ

 上記のようにご家庭で様々なフィナンシェなアイディアを実践されている黒崎さん。最近始めたのは、ポイント制のお小遣いです。

 1日でやったことに応じてポイントが溜まり、溜まったポイントに応じてお小遣いがもらえる、という仕組みです。ポイントには2種類があります。1つ目はお小遣いをもらうために必要な基礎的なポイント。2つ目は、直接値段が付いているポイント。

 1つ目の基礎的なポイントは、「朝起きて顔をすぐに洗う」「音読をする」「ご飯を残さず食べる」・・・といった毎日やらなくてはならないことで獲得できます。2つ目の値段が付いているポイントは、「15分以上ピアノの練習をする:2円」「50ページよりも多い本を読み、感想を書く:10円」のようなメニューです。これらをやったかどうか毎日チェックし、1ヶ月にまとめてどれだけできたかを確認します。そして、チェックされた分だけお小遣いをあげる、という仕組みです。

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 こちらは黒崎さんのご主人が幼少期に経験し、金銭感覚を身につけることができたと実感できた取り組みだそうです。ご主人自身の経験をお子さんにも伝え、自分でお金を管理できる力を自然に養って欲しい、という想いがあるとのことでした。

 お兄ちゃんは「学校の学童のお祭りで物を売りたい!」という話をしているそう。成長に応じてお子さんには色々な機会を与えてあげたい、と黒崎さん。

 先日行われたフィナンシェの会のイベントでは、黒崎さんの専門にされているサステナブルなエネルギーのお話を子ども向けに伝えてくださいました。その時の様子は下記をぜひご覧ください。

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(取材・文:Kamei Mari)

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