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「和のエンターテインメント」という新たな境地へ。ベーシストFinが目指すエンターテインメントとは。

2019年秋より実施している、自己実現を支援する新時代のクリエイター・モデル発掘オーディション「MUSA」。審査過程のなかでドリームシェアリングサービス「FiNANCiE」を活用しており、新しいオーディションの形を実験しています。

12/20(金)よりカード販売開始

今回は、オーディションに参加しているクリエイターを紹介します。

ベーシスト、作曲家・Fin

柔和で女性らしい外見からは想像もつかない、3フィンガー・タッピング・速弾きなどのテクニカルベースを得意とするFinさん。18歳で『音楽ば~か』(テレビ東京)のZepp Tokyoでの収録ライブでバックバンドを射止めた実力者です。その後も『ベース・マガジン』への連載、『めざましテレビ』(フジテレビ)・『AKBINGO!』(日本テレビ)への出演など、メジャーに活躍。

最近の活動ではロックやメタルからハワイアン、日本舞踊家の花柳優舞音さんと日本文化の新しい形を発信するパフォーマンス集団「東京メトロポリス」を立ち上げるなど、幅広く活動されています。そんなFinさんに、これからどんなクリエイターになっていきたいのかを伺いました。

音楽に興味を持ったのは、母のバンド活動がきっかけ

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ーー今はベーシストとして活動されていますが、ベースのきっかけは何だったのでしょうか?

そもそも音楽との出会いとしては幼少期のピアノから。音楽活動自体に興味を持ち出したのは、母がママさんバンドを始めたことがきっかけですね。そこから日常的に音楽に触れる生活が始まりました。中学になってピアノが弾けることを知った友人から軽音部に誘われて、私の音楽活動がスタートしたんです。

ーーじゃあ最初はピアノから?

はい。ピアノから一通りギターもやって。軽音部のときはベースが既にいたので、ベースにたどり着いたのは高校でバンドやりたいとなったときが初めてでした。いざやってみたら一番しっくりきて。

ーーそうだったんですね。そこからベーシストのプロとして活動していこうと思ったきっかけは?

高校1年生で「自分は何がやりたいのか」と考えたとき、頭に浮かんだのは音楽でした。そこで音楽活動のため、自由な校風の高校に編入。バンドを組んで音楽活動をし、その後専門学校に入って技術を学んでいきました。そして、18歳のときに専門学校で『音楽ば〜か』(テレビ東京)のバッグバンドオーディションがあって、それに合格して出演が決まりました。

ーー今のベーシストとしての表現スタイルはどのように決まっていったんでしょうか?

当時からビリー・シーンなど、ベースをベースっぽくなく弾く人がかっこいいなと思っていて、そういったテクニックを教えてくれる人が周りにも多かったのでよく練習していたんです。それがきっかけでギタリストが本来やることをベースでやり始めた結果、「ベースでいろんな表現ができるんだ」と気づきました。それが今の表現スタイルにつながっていると感じます。

ーーその他に影響された人やものはありますか?

母を始め、軽音部顧問の先生、高校からはスタジオで出会う年上の先輩など多くの人から色濃く影響を受けたなと感じます。その人たちがかっこいいというものを、どんどん聴いていった感じですね。

ーー他にも若くしてテレビ番組へ多数出演されるなど華々しい経歴をお持ちですが、バックバンドがきっかけで仕事が広がっていった感じですか?

女優さんがアーティスト活動をするときのサポートとしてのお仕事を振っていただいたり、ライブハウスで地道にシンガーソングライターさんのバックバンドをやったり。あとは自分でバンドをやっていたので、そのバンドを動かしながらいろんな人と知り合っていったりしたつながりで仕事をいただくことが多かったです。

所属バンドが大きくバズったというわけではなかったんですが、テレビに取り上げてもらったこともありました。それをきっかけに舞台の仕事をいただくようになったんです。

3時間のDVDでエンターテインメントの奥深さに魅了された

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ーーターニングポイントとなった経験はありますか?

hideさんのライブDVDを見たことですね。高校生のとき、バンドメンバーに勧められて初めてhideさんを観ました。そのときは曲もまったく知らなかったのに、3時間のDVD2枚分を一気に観てしまうくらい、「エンターテインメントとして面白すぎる!」と衝撃を受けたんです。そこから一気にファンになりました。

今から振り返ると、「テクニックだけじゃなくてエンターテイメントを作りたい」という気持ちはそのとき生まれたんだと思います。その後22歳で舞台のお仕事に関わったことで、その思いが確信に変わりました。

ーーDVDがきっかけだったんですね。今エンターテイナーとして表現するときの原動力はどんなところにありますか?

「楽曲が伝えたいことを、伝えられる表現者でありたい」という気持ちを大事にしています。音楽理論上はメジャーだけど悲しいセリフならマイナーを選ぶなど、動きや表情・弾き方にいたるまで表現の1つとして伝えていきたいですね。

「これを伝えたい」という明確なものがある楽曲の表現も好きなんですが、それと対極にある、ものすごく抽象的でどんな風にも受け取れる楽曲を表現するのも好きです。いま活動しているメタルとハワイアンなども、対極にあるものだなと感じていて。

その対極にあるもの同士を知っていくことで、中和された新たな世界が生まれると思っていて、それが私にしかできない表現なのかなと思っています。

ーー最近では日本舞踊を新しい形で提案するパフォーマンスもされていますよね。日本舞踊と出会ったきっかけや魅了されたポイントなどはありますか?

日本舞踊と出会ったきっかけは、花柳優舞音(はなやぎゆうまいね)という日本舞踊家さんです。あるライブのサポート現場で知り合い、その後ご縁があってじっくり話す機会があったとき、「ロックやメタルなど、もっと違う表現で日本舞踊を踊りたい」という話を聞いて、ぜひやりたいと申し出ました。

日本舞踊はとても美しいものなのに、見に行ったことのない人がほとんどです。「特別なもの」と捉えられているからこそ、見に来る人がいない。このままでは素晴らしい文化が廃れていってしまうと危機感を覚えました。また、私のエンターテイナーとしてのテーマでもある、「対極の表現」ができることも魅了されたポイントです。

ーー自分の持ち味も活かしつつ、日本舞踊をもっとポピュラーにできると。

そうですね。もっとみんなが当たり前に見るものという位置づけにできたらいいなと思って活動しています。

両極にあるものをぶつけ合って、新たな境地を切り拓きたい

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ーー今回、MUSAに参加した理由を改めて聞かせてもらえますか?

ロックやメタルと日本舞踊も両極だと思うんですが、日本舞踊と最新の映像技術や視覚効果という両極をぶつけることで、より今の時代に伝わりやすい表現になると思っています。今は映像に関するスペシャリストがおらず、壁にぶつかっているので映像関連に詳しい方の力をお借りして、表現方法の突破口を開きたいなと思っています。

ーーそういうイベント、あるいは空間を創っていけるようになりたいということですね。

はい。あとは私たちが求めていることだけではなく、「それだったらこういうこともできるんじゃないか」という積極的なアイデアもいただきたいですね。外から見た視点でないと、気がつかないことも多いと思うので。

ーーそう考えるとFiNANCiEのプラットフォームは濃いファンや仲間をつくってくれるので、ぴったりですね。

そうですね。しっかりディスカッションできるような関係性を大切にしていきたいと思っているので、まさに求めていたプラットフォームだと感じました。作品がよくなるようにということを一番に考えて議論すれば意見が対立することもあると思うのですが、そういうことを理解して話し合える方だといいなと思っています。

ーー和のエンターテインメントを発表する場として、大阪万博やIR施設を見据えていますか?

はい。万博やIRなどインバウンド誘致が盛んになるイベントがこれからたくさんあるので、日本だからこそできるエンターテインメントに興味を持ってくださる企業さんも多いと思います。

そのため、まずはポートフォリオとなるような公演を行ない、海外でも行なっていきたいと考えています。見てもらうだけで「和のエンターテインメント」だと理解してもらえる作品をつくることが、私たちのスタートになると思っています。

ーーなるほど。それはIP(知的財産)としてのコンテンツになり得る表現なので、ビジネスにもつながっていきそうですね。

そうしていきたいです。また、応援してくださるファンの方も「一緒に成し遂げた」という感覚が得られるようなコミュニケーションをとりながら、活動の幅を広げていきたいなと思います。

ーー新しい境地を切り拓くクリエイターとしての熱い思いを聞かせてくださって、ありがとうございました。

こちらこそ、お時間いただいてありがとうございました!

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Finさんも参加している「MUSAプロジェクト」はこちら

フィナンシェ|FiNANCiE:https://financie.jp/

アプリ
App Store(対応OS:iOS 11.0以上)
Google Play(対応OS:Android 4.4以上)

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取材・執筆:高下まみ
編集:柴山由香
撮影:小野寺美穂
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