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経済的自立を目指した高配当企業の株価データ分析

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高配当企業を対象として、株価を分析する手法を統計の解説とともに具体的に提示します。 週1~2の頻度で更新します。
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#統計

【経済的自立へ向けて】高配当企業の株価データ分析 その10:気温と株価の関係

※登場する株式会社は全て架空の会社です。 以下は東京の2022年の平均気温です。 3月過ぎると、ほぼ同じくらいのスピードで暑くなっていってますね。 一方、寒くなる方はより急激に下がっていってます。これを見ると、夏からいきなり冬になった、というのも分かる感じがします。 次にこちらは、東京でビジネスをやっている株式会社サマーの株価の推移です。 株式会社サマーは、夏に強い人財が多い会社です。市場もそのことを知っていますが、2022年はその市場の期待以上に夏場はみんな頑張りま

【経済的自立へ向けて】高配当企業の株価データ分析 その11:関係は1つの数字で表現できる

※登場する株式会社は全て架空の会社です。 前回の宿題は、 「関係の深さ、浅さを分かりやすく表現する方法がないでしょうか?」 でした。 ※宿題の文脈を確認したい人はこちら 関係をみるための鉄則は、散布図を書くことです 以下は、東京の気温と株式会社サマーの株価を2軸にとった散布図です。 おーこれは、きれいに正比例してますね。 次にこちらは、東京の気温と株式会社ウィンターの株価を2軸にとった散布図です。 こちらは、きれいに半比例してますね。 関係には2種類あり、1

【経済的自立へ向けて】高配当企業の株価データ分析 その12:相関詐欺師

※登場する株式会社は全て架空の会社です。 相関詐欺師の手口 その1 相関詐欺師 A氏「株の保有期間と株の収益は、反比例します。数字で証明しましょう。統計の専門用語で恐縮ですが、この2つの変数間の相関係数は-0.91で、非常に強い負の相関関係があるという結果になっています。」 素直な人「そうなんですね。じゃあ売り買いは頻繁にやった方がいいんですね。」 A氏「理解がはやいですね。その通りです。」 A氏のこの主張のベースになっているデータは以下になります。 A氏も実はきちん

高配当企業の株価データ分析 その13:株価の関係はさまざま

それでは具体的に、高配当企業同士の株価の関係についてみてきましょう。 まずはじめは、日本製鉄と住友化学。 この2社の株価はかなり正の関係が深そうですね。実際相関係数も、0.93です。この2社は、コロナ時はほぼ、同じような株価の推移してきたと言えます。 次に、出光興産とセゾン情報。 こちらは、負の関係がありそうです。実際、相関係数は-0.45と、ある程度強い負の相関関係がみられます。一方が高い時はもう一方は低い、一方が低い時はもう一方は高い、という関係をはぐくんできまし

高配当企業の株価データ分析 その14:関係編ゴール。良い夫婦とは。

いよいよ関係編、三笘(日本代表サッカー選手、今一番輝いている日本人選手)とともにペナルティエリア内に入ってきました。三笘がいるので、ゴールは間違いないです。 三笘選手は一旦おいといて、前回の振り返りです。 こちらは、高配当企業22社(A~V)に日経平均を加えた全23社の、全ての1対1の組み合わせに関する株価の相関係数を示したものです。 色は以下です。 ・赤が濃くなるほど、正の相関が大きい。 ・青が濃くなるほど、負の相関が大きい。 ここで私が着目したのは、最も青が濃いと

高配当企業の株価データ分析 その15:分類編はじまります。まだ、すいてます。

ついにこのシリーズも、最終章にはいります。 変動編では、株価変動のリスクは、変動係数を使って表現できることが分かりました。 → 不安な人はこちらで復習をお願いいたします! 関係編では、2社の株価変動の関係は、相関変数を用いて表現できることが分かりました。 そして負の相関関係にある企業を組み合わせることで、リスクを下げることができることが分かりました。 → 不安な方はこちらで復習をお願いいたします! ただ、株を買う時は2社の組み合わせで買うケースは少なく、もっと沢山の