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かしましかしましまし Vol.17(藤居)〜波を聞いてくれ〜

8月!!もう今年もそんな時期ですか。

みなさんは好きですかね、8月。僕はというと好きじゃないです。
一にも二にも暑すぎるんですよ本当に...。体力はおろかやる気まで削がれる日々で浮かれてる余裕皆無です。汗もとまらんし...。

こんなありきたりな愚痴から始まってしまい申し訳ないです。ただ夏だっつって騒いでる人たちって具体的に何が楽しいんでしょうかね。

海や沢など水辺が気持ちいい、お祭りがいっぱい、花火大会がある(今年はあるのかな...)、この辺はわかります。僕もこれらは好きですし機会があれば喜んで出かけます。ただ!こんなんほんの一部じゃないですか!夏の!
気温は夏の間中平気で30度超えてるんですよ!!

いつかここでもお話ししましたが僕は自転車通勤の民です。片道10キロ近く漕いでます。ま〜汗だくですよね。グレーのTシャツとかもう着れません。

ただこれと同じくらい汗をかく時間がもう一つ僕の生活にあります。

それは曲を作ってる時間です。

我が家には2畳ないくらいのクソ狭いスペースに機材を設置した、作曲などの音楽制作をこなすための通称「作業部屋」があるのですが、これがまあ灼熱地獄でして、まず換気をする通気口がなくもちろんエアコンもありません。そして2階にあるのですが、家が古い木造建築なため天井に断熱加工なんてもちろんされておらず、熱という熱が降り注ぎこもり倒してます。

ここに作業PCであるMacbookの熱と僕個人の熱も加わり地獄が完成します。

この地獄の中で黙々と曲作りをしているのですが、近頃本当にこの暑さのせいにしたいくらい曲ができません。太ももやらギターやらに汗やら涙やらを滴らせながら懸命にPCに向き合ってはいるのですが、さっぱりです。

あまりに煮詰まっているので、DTM(ざっくりいうとパソコンでする曲作りのこと)を始めて5年くらい経つにもかかわらずGoogleで「曲作り 方法」と調べてみました。(泣)

すると心優しいライターさんたちによる様々な方法論の提案が見つかりました。

ここで書くことが果たして正しいのかは分かりませんが、もしも曲作りを始めてみたいという方がいらっしゃったら、軽く学んだことを羅列していきますので一緒に頑張ってみましょう。

方法その1 コード進行をパクる

コード進行というのは要するにメロディの後ろで鳴ってる曲の流れのことです。ここで明るくなって〜とか暗くなって〜みたいな雰囲気を大きく司ります。まずはコードという音の重なりをいくつか覚えるという前提は必要なのですが、それは割と簡単です。そこから覚えたことをどう並べるのか。これが結構パターンがあって大変なんですよね...もちろん正解などはありません。

僕もここはしょっちゅう悩んでるところです。なんかこっちの方がいい気がする...みたいな感覚で進めるために行き詰まることが多いのです。

それに対して提案された解決策は、既存曲をパクることだそうです。

自分が作りたい雰囲気に近い既存曲が見つかれば思い切ってコード進行をパクってみましょう、さすれば道は開けん。ということです。参考になりますね。

方法その2 音色をパクる

音色(おんしょく)というのはつまりギターやシンセサイザーなどの楽器の音のことです。もちろんただこれらを鳴らすと言ってもいろんな音があるのです。例えばギターのクリーンな音だったら煌びやかなクリーンなのか、どっしりしたクリーンなのか、など。これらはもしかしたら正解があるのかもしれませんが、結構好みの問題だったりします。

僕もここはしょっちゅう悩んでるところです。すでにデフォルトで設定した音を最初は鳴らすのですが、作ってる曲によっては相性が悪かったりして、曲作りに必要なイメージが湧きにくかったりするのです。

こう言った音色はとにかくインスピレーションの発生にとても重要で、作りたい曲の雰囲気を伴っていなければアイデアも浮かびませんし、第一作っててあんまり楽しくないです。

それに対して提案された解決策は、既存曲をパクることだそうです。

自分が作りたい雰囲気に近い既存曲から理想の音色が見つかれば、思い切ってその音作りをできるとこまでパクってみましょう、さすれば道は開けん。ということです。参考になりますね。

まだまだいろんな方法論が見つかるので、曲作りに行き詰まってる方やこれから始めたいって方は是非とも一度「曲作り 方法」とググってみてください。さすれば道は開けん......

なんか書いてたら気持ちが楽になってきました。ありがとうございます。

それでは今日も本題の歌詞解説の方始めていきます!

今日は先日Filmlandで発表した新曲「Waves」を取り上げていきます。これも数回にわたってやっていけたらと思うので、どしどし感想の方お待ちしております。

ただ今回は僕が書いた歌詞ではなく、「POPEYEとうたうトレーニー。wod」を連載中のもう一人のボーカル菅澤が書き上げたものです。もう好き放題書いていきたいと思います。

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まずはAメロですね。

「Waves」というと浜辺に打ち寄せる波をイメージさせると思いますが、一言目からそれは裏切られます。地面を塗る、覆っていく靴の色は「渇い」ているのです。「渇く」という言葉は辞書を引くと、水分がなくなるという意味とともに人間味がなく冷淡な感じを与えるとあります。そしてその音の主は何かによる「操り人形」であり、その靴音のみを「きれいに」、「静かに」ならしています。

この節は「Waves」のイントロから導入され、曲のラストまで同じフレーズを繰り返しているシーケンスに示唆的です。

初っ端から曲の雰囲気を左右する印象的なフレーズですね。
連想されるのは、社会的な「正しさ」に身を絡め取られ内発性の枯渇した人々(「操り人形」)でしょうか。社会にとって「きれい」とされる音だけが鳴らされている様子。

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さあ難解です。「縫い目にそびえる墓地」とはなんぞや...。まずは「縫い目」について。「縫い目 墓地」でググってみたところ「無縫塔」という僧侶の墓塔のWikiが出てきましたがおそらく関係ないでしょう。

なので無根拠な推測となりますが、「縫い目」、これはつまり「繋がり」を示すのではないでしょうか。昨今、世の中では孤独に苛まれる人々が溢れかえり、彼らはSNSなどで昼夜問わず「繋がり」を求めて無闇に奔走しています。このような人々にとって「救い」の象徴である「縫い目」は彼らを強く惹きつけます。

その「縫い目」にそびえる「墓地」には、「繋がり」による救いを説いた様々な観念が眠っていることでしょう。

むざむざそこに誘われた人々は呆気なく「捨て」られてしまいます。なぜか。「操り人形」だからではないでしょうか。なんとも理不尽に思えますが、繋がるために本当に必要なのは、表層的な正しさを追い求めることではない、というある種のメッセージ性も受けて取れます。ロボットに救いはあるのか、いやない。

そんな彼らの頭上を太陽が見下ろしています。太陽は文学作品においてしばしば「根源」、「永久不変」、「人間の持つ本質」などのモチーフとしても使われます。そんな「太陽」は彼らの頭上から「燃やすまでもなく揺れ」ています。これは言い換えると「本質」(太陽)に気付かせるような「試練」(「燃やす」)を与えることすらしないということでしょうか。

なんとも険しい内容です。さてここからどのように物語は進展していくのか。
「Waves」とはいったい何を示しているのか。ゆっくりと紐解いていければと思います。

ではまた次週。



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