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フィルム・コミッション直送便(74)【令和3年度JFC認定研修】

新任や経験の浅いFC担当者、制作関係者を対象に毎年行っている「JFC認定研修」。一昨年までは対面で実施、撮影所見学なども行いましたが、昨年はオンランで実施、今年はコロナウイルスの感染拡大防止策を万全にしての対面実施。とはいえ、昨年まで毎回100名超の人気研修でしたが、4度目の緊急事態宣言が出るとの報道もあり、60名超での実施。参加してくれたFC担当者や制作関係者の熱意に感謝するとともに、テキスト(165ページのボリューム!)には載っていない、対面だから話せることで(参加した甲斐があった!)と思ってもらいたかったのは主催者の本音です。

2日間で8テーマ、計10時間の研修は情報量が多いです。それも1/3はまだ撮影現場に出たことのない新任担当者でイメージが湧かない所もあったかもしれません。ただ、そこはFCネットワーク、私たちの知らない内にFC同士で繋がり、情報などを共有することで不安を払拭したり、可能性を感じていただけたようでした。

研修内容を紹介すると「FCの概要、作品の誘致、支援の基礎・基本」から始まり、警察庁から「警察庁による道路使用許可など道路交通法」について学び、弁護士から「FC活動における法的解釈やコンプライアンス」を学び、私は「FC活動を生かした地域の活性」と題して、支援作品を観光などに活用した事例や関係性などについて紹介、プロデューサーからは「制作や撮影現場について」と題した内容で生々しい労働環境やFCとのやりとり、作品の扱いなどについて学び、文化庁からは「日本映画の振興」と題した中でFCの必要やFCに関係する国の施策などを紹介していただきました。
最後のコマは「支援作品における効果測定フォーマットの活用」で、この内容だけはオンライン参加も可能だったので、参加者は対面、オンラインを合わせて一時的に100人になる盛況でした。

FCの黎明期は、撮影の誘致・支援にさえ注力していれば満足でしたし結果も出ていました。しかし、誘致の確度や精度、支援の質向上、支援範囲の拡充などが求められ、その結果、多くの関係者と関わるようになりました。「こんなに多くの関係者がいるとは思いませんでした・・・」は参加者の感想でしたが、その通りだと思います。

「今日、学んで終わりではなく、今日から始まりですからね!」と、あえて釘をさして学んだことで満足ではなく、実践してこそ地域からは必要とされ、制作側からは頼りにされるFCになりましょう!とくくりました。FCは時代に合わせて常に進化です。

ジャパン・フィルムコミッション
https://www.japanfc.org/

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