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3行で終わらない日記[2023年10月18日]

10年前は六本木ヒルズが敵だった。それから、虎ノ門ヒルズが加わり、新しい森ビルは敵認定だった。しかし、今は、高層オフィスビルを森も三井も住友も三菱も「作りました」状態で、どこもかしこも、私には敵だらけの東京ダンジョンである。

高層オフィスビルの何が敵かというと、まず、入り口にたどり着くまでが遠い。駅直結でもエスカレーターか階段で上る必要がある。駅から地上に出て歩いて向かうビルだったりすると、Googleマップは「着いたよ」と言っているのに、オフィスのエントランスまで広場や飲食フロアなどを通らないと、たどり着けない。

そして、たいていオフィスの受付は2階以上だ。ツインビルだったりすると、入り口から入って、じつは隣のビルの受付に行かなければならなかった、なんていうことも。

受付も一筋縄ではいかない。複数の企業をまとめる総合受付で対応してもらえるのかと思えば、会社単独の受付があったり、上階まで上がるビルもある。エレベーターもビルによっては、中層階で乗り換えが必要だ。ゲスト用カードでセキュリティゲートを通れる場合もあれば、取材先のカードがなければ通れない場合もある。

目的のフロアに着いても、エレベーターの前から左右どちらに行けばいいのか迷う。あまりウロウロしていると、バリバリの不審者である。

毎日、同じオフィスで働いている人は固定ルートができているだろうが、たまにしか行かない、下手すると一度しかそのビルに行かない人間にとっては、ジャングルの森とそう変わらない。大抵、訪問前に取材先にどうしたらたどり着けるのが確認はするのだが、それでも迷う。単純な構造だった昭和のビルが懐かしいロートルライターである。


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3行日記

仕事に関するもの、仕事に関係ないものあれこれ思いついたことを書いています。フリーランスとして働く厳しさが増すなかでの悩みも。毎日の積み重ねと言うけれど、積み重ねより継続することの大切さとすぐに忘れる自分のポンコツっぷりを痛感する日々です。