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執筆の独り言

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取材や原稿執筆などなど、仕事にまつわるできごとで感じたことあれこれの覚え書き
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#フリーランス

ライターと編集者の分かれ道

ライターと編集者の仕事を突き詰めていくと、2つの職種は似ているようで違うなぁとつくづく思う。私はメインがライターで、時々、編集者なのだが、それぞれの仕事をしているときの使っている頭が違う。 ざっくり言えば、ライターは、ゴリゴリと鉱脈を見つけに地面の下に潜っていくのに対し、編集者は荒野に立って視界を広く取りながら、落ちてるものをこつこつと拾い集めていくような気分になる。 ただ、出版不況が加速してから、フリーランスの場合、どっちの仕事もやることが増えた。編集とライティングの両

フリーランスで生き残るために、たぶん大切なこと

フリーランスのこれからに思いを馳せる 川上未映子さんの後輩作家を思いやるTweetをきっかけに、ラジオ番組「ACTION」(TBSラジオ)で武田砂鉄さん、宮藤官九郎さんの放送日に、ギャラ交渉や技術の向上など、フリーランスが抱える悩みを取り上げることが続いた。川上さんのTweetが私のタイムラインにも流れてきたあと、「ACTION」の放送も聴いていた私は、フリーランスのこれからに思いをめぐらせた。  私もフリーライター・エディターとして今は決して自慢できる状態ではなく、仕事は

ギャラの交渉は仕事を受ける前から始まる

金額と振込時期をまずは確認 フリーランスの一番の悩みはギャランティ(報酬)だろう。私もいまだにギャランティの話をするのは苦手だ。1回のやりとりで納得できる額だったら問題ないのだが、額の上乗せを交渉する、あるいは仕事のボリュームを減らす交渉となると、どう言えばスムーズに受け入れてもらえるか、切り出す前にあれこれシミュレーションしてしまう。  ギャランティに関する話は金額だけでなく、仕事の範囲、請求の仕方、支払時期、支払方法など多岐に渡る。一度に全部は触れられないので、まずは交