ミュージカル『ハミルトン』歌詞解説17―That Would Be Enough 和訳
はじめに
ミュージカル『ハミルトン』は、ロン・チャーナウ著『ハミルトン伝』(邦訳:日経BP社)をもとにした作品である。
物語の舞台は18世紀後半から19世紀初頭のアメリカ。恵まれぬ境遇に生まれたアレグザンダー・ハミルトンは、移民としてアメリカに渡り、激動の時代の中を駆け抜ける。アメリカをアメリカたらしめる精神がミュージカル『ハミルトン』には宿っている。
劇中では、友情、愛情、嫉妬、憎悪など様々な人間ドラマが展開される。ここでは、そうしたドラマをより深く理解できるように、当時の時代背景や人間関係を詳しく解説する。
”That Would Be Enough”
※歌詞の和訳はわかりやすく意訳。
※歌詞の原文は『Hamilton the Revolution』に準拠
Hamilton goes home. Eliza enters. She is visibly pregnant.
解説:ハミルトンはヨークタウンの戦いの前に副官を辞めてワシントンのもとを離れている。以前からハミルトンは一隊の指揮権を与えるようにワシントンに求めていたが実現しなかったためである。
ELIZA:
Look around, look around, at how lucky we are to be alive right now. Look around, look around…
「周りを見てごらんなさいよ、周りを見てごらんなさいよ、私達が今、生きていることがどんなに幸運なことか。周りを見てごらんなさいよ、周りを見てごらんなさいよ・・・」
HAMILTON:
How long have you known?
「君が妊娠しているのを知ったのはいつだい」
ELIZA:
A month or so.
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