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理想ってなんだろう?の観点から一考察【ユタカジン】

 おはようございます。今日も今日とてタスクシュート、ふぃるです!

 水曜日はユタカジン!というわけで、今日はタスクシュート協会の皆さんで構築しているマガジン、ユタカジンへの寄稿です。
 毎日タスクシュート協会のメンバーがタスク管理などに役に立つ記事を寄稿しておりますので、よろしければマガジンもぜひご覧くださいね。

 さて、今日の記事なのですが、理想って皆さんお持ちですか?

 持っている、という方もいれば、そんなものはないという方もいらっしゃると思います。
 しかしながら、実際は誰もが何かしらの理想を大なり小なり持っているというのが現実です。

 理想という言葉から大上段にすごい目標を理想として……なんて考えている方もいるかもしれませんが、もっと身近な部分でも理想というものは現れるのです。

 では、理想ってなんだろう?の観点から今日の記事をどうぞ。

そもそも理想ってなんなんだ?

 では、そもそも理想の定義ってなんなんでしょうね?

 こういうことに迷ったら、まず辞書を引いてみましょう。
 調べた結果が、こちら。

人が心に描き求め続ける、それ以上望むところのない完全なもの。 そうあってほしいと思う最高の状態。 「—を高く掲げる」⇔現実。
2 理性によって考えうる最も完全な状態。

Weblio国語辞典

 はい。これはとても素敵な言葉ですね。それ以上望むことのない完全なもの。そして、理性によって考えうる最も完全な状態

 理想とは、なんと素晴らしいものなのでしょう!……あ、いえ。別にうさんくさく煽ろうとしているわけではなくてですね、理想の本来の定義はとても素晴らしいものなんだよ、という点については共通認識を持っておきたかったのです。

 本当に理想を持つことはとても素晴らしいことなんです。素晴らしいことなんですが……理想の持ち方によっては自分を苦しめることになるのです。

どうして理想が自分を苦しめるの?

 そんな素晴らしい理想がどうして自分を苦しめてしまうのでしょうか?

 それは、理想がそれ以上望むことのできない完全なものだからです。

 あれ?おかしくないか?と思われた方。その感覚は正常です。
 さっきあれだけ素晴らしいと持ち上げたのに、今度は同じ理由で苦しめると言っているのですから。

 でも、この二つは両立してしまうのです。

 例えば、将来プロ野球選手になりたい、とおもいました。
 この場合の「理想」はプロ野球選手になることです。

 そして、プロ野球選手になるためには、野球の練習を続けて自分の技術を伸ばし、野球の戦術を学び、少しでも野球の強い学校へ進学して、ドラフトで指名されるか、プロテストを受けて合格するかすればなることが出来ます。

 じつは、ここまでは問題なく素晴らしい理想なのです。
 ですが、人間はここから理想というものに踊らされていきます。

 プロ野球選手になるという理想をかなえるためには、プロレベルの技術を身につけることが必要で、身につけるためには、毎日〇時間以上の練習をすることが「理想」的……

 本来の理想とは違う理想が現れてきましたね?この理想が曲者なのです。

人間による理想の認知の歪みは

 繰り返しますが、本来の理想は人が心に描き求め続ける、それ以上望むところのない完全なものです。

 ですが、本来の理想を追い求めるときに、人間は理性によって考えうる最も完全な状態にあろうとしてしまいます。
 もう一つの理性の定義でしたね。

 この完全な状態にあろうとしたときに、人間は自然と逆算を始めます。

 「完全な状態にあるためには、AとBとCとDをしなくてはならない。」
 ここまではまだ大丈夫です。タスクを洗い出しただけですから。

 でも、逆算は止まりません。

 「つまり、完全な状態にあるためには、Aを1日2時間、Bを1日3時間、Cを1日1時間、Dを1日3時間やらなくてはならない。」
 あれあれ?雲行きがおかしくなってきました。

 でも、逆算はまだ走ります。

 「つまり、1日9時間タスクに費やす必要があるんだから、毎日1時間の残業は必須か……理想って無理を効かせなくてはならないんだな……」
 はい、明らかにおかしくなりました。

 今回はできるだけ単純化したため、こんなことあるわけないじゃないかと思われる方もいるかもしれませんが、より複雑にしただけで、大抵は同じ思考をたどっています。

 私が人生に苦しんでいた時も全く同じ思考でしたから。

理想とどう付き合っていけばいいのか

 ここまで読んでいただくと、ならば理想は持たないほうがいいのか?と思われるかもしれません。

 ですが、それもまた違います。

そうあってほしいと思う最高の状態を思い描くことは、自分を形作るうえでとても大切なものです。

 ですが、その状態に至るためにどうすればよいのか、と逆算することが人を苦しめているのです。

 先ほどの例の通り、逆算は逆算を呼びます。そして、さも実行できそうに思えるレシピを作り上げます。

 ですが、逆算にはアクシデントは考慮に入っていません。なぜなら、アクシデントは、いつどこで発生するか逆算することが出来ないからです。

 にもかかわらず、アクシデントは起こります。そして、自分の「理想が崩された」と錯覚するのです。
 理想は本来、自分が至るべきそうあってほしいと思う最高の状態であって、アクシデントで崩されるようなものではないはずなのに。

 だからこそ、理想とは逆算で付き合ってはいけません。理想と付き合う時は、順算で付き合うべきなのです。

 順算とは、理想に向けて一つ一つ自分の成果を積み上げていくことです。
 昨日はこれだけやった。明日はこれだけできた。こうしてコツコツ積み上げていった結果、積み上げた高さが理想の高さにまで至った時に、自分が至るべきそうあってほしいと思う最高の状態に至れるのです。

 今は届かないと思った高さであっても、ほんの少しでも積み上げ続ければ、いつかはその高さまで至ることはできます。

 その高さまで早く至りたいと思うからこそ逆算してしまうのですが、いつか必ず至ることが出来ると考えることが出来れば、理想はいつか必ずかなうのです。
 順算を続けていく限り。

最後に

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