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25歳春。同棲はじめました。


つい最近、同棲をはじめた。
6年付き合っている恋人と、やっとこさ同棲までこぎつけた。
言い方こそちょっと変だけれど、やっとこさが正しいと思う。

学生時代を3年、社会人になってから3年を過ごし、付き合いこそ長いけれど、一緒に住むことはしていなかった。というかできなかった。学生時代は、あるあるの"半同棲"というものをしていたが、社会人になってからは各々の職場が遠く、片道4時間のいわゆる中距離恋愛をしていた。


そして今年。
今年度の異動により職場が近くなったことで、やっと同棲を始めることになったのだ。
ずっと待ち焦がれていた瞬間だった。
何度彼と一緒に暮らしたいと願ったことか。


こんなに長く付き合っているのにどうして離れて暮らさなければ行けないんだろう。
周りの人達は付き合った瞬間同棲してるとか言うし。
考えるだけで闇に落ちていきそうな時期もあった。
仕事も上手くいかず、結局私は転職までした。
転職しても一緒に住む距離にはなれなかった。


それが3年続き、やっとこの春に同棲を開始することが出来た。私たちの喜びは計り知れない。
彼もとても喜んでいて、わんこのようにくっついてきてにこにこしている。
それが嬉しくて、私は浮かれているのがバレないよう、逆に平常心を保ったフリをしたりした。
かわいい天ノ弱として許してほしい。


同棲を初めて1週間。
朝は彼が作る味噌汁の出汁のにおいで目が覚める。
毎日味噌汁を飲む習慣のあった彼は、私が朝食作らない(私は朝はパン派)と言うと、自分で毎日作るといい、とりあえず続いている。おかずもウインナーを焼いたりして、必ず作る。
ついでに私の分も作ってもらう。美味しいとこどり。


今は仕事が繁忙期なので、夜は私のほうが帰りが遅い。
21時頃仕事を終えて帰宅すると、「おかえり〜お疲れさま〜〜!!!」という大声に迎えられる。
吸い寄せられるようにキッチンへ向かうと、昨日は山吹色に輝く親子丼が出来上がるところだった。
ちゃんと小ネギも買ってきみたい。
私にできる最大限の努力は、彼も疲れている中作ってくれたことに対し、限られたボキャブラリーの中で最大級の感謝を伝えること。それからご飯に対しての具体的な描写と賞賛。




ああ〜〜〜この人と一緒に生活することができて、私はなんて幸せなんだろう。


この一言しか出てこない。
ひとりで暮らすのは自由気ままで本当に最高なのだが、残業して帰宅した時の部屋の静けさと沈んだ気持ちの処理には耐え難い。
田舎の春はまだ冷えるので暖房が欲しいくらいだが、大切な存在がひとり家に増えるだけで、ほんのり家の中があったかい。気がする。
優しさの塊への感謝を忘れず、彼のやってくれる間に私のできることを差し込んでいこう。

同棲って聞こえはいいが、何かと大変なことが多い。
お互いの今までの価値観のすり合わせや生活リズムのずれに合わせて自分を順応させていく必要がある。
普通に過ごすだけでは、きっと我慢することのほうが多くなるんじゃあないだろうか。
でもそのような中で、それぞれが尊厳を保ち生活をしたいと望む私たちは、ほんのすこしの思いやりを持ち寄る必要がある。
各々が好きなようにただ一緒に暮らすということだけでは同棲は成り立たない。
それぞれの優しさの積み重ねが日々の暮らしを彩るんだと思う。



さて、また次回。
ほっと一息つく時間を一緒に共有しましょう。


Fika

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