奥底に存在する光のこと
その日も眠れず深夜になった。
あかりを消した部屋の中で、音を消したテレビが瞬間瞬間で色をかえ主張する。
天井に明滅するテレビの光をぼんやりと見つめていると、そこに色を加えるように、いや正確には、幾つもの光その全てを消し去る勢いで、胸の奥底に沈めたひとつの想いがふっと這い出て煌々とわたしの中で光りはじめる。
夜が深まるほどにその光は眩さを強め、ゆっくりとわたしを苦しめる。
音もなく映像を観るでもないテレビを夜通し消すことができないのは、わきあがる想いの光に耐えられないからだ