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シーズン前半戦 選手Rating 捕手編【F】

 6月終了に合わせてシーズンも143試合中71試合を消化し折り返し。
 チームは開幕ダッシュに成功し長らく.600近い勝率を維持していたが、6月に6勝14敗3分(勝率.300)と大きく成績を落とし、33勝33敗5分(勝率.500)に。最大9あった貯金はついにゼロとなった。
 そんな前半戦を選手ごとに振り返りたい。

 野手は30打席以上、投手は3先発or10救援登板以上の選手について、前半戦のパフォーマンスを振り返り、僭越ながら、A(文句なし)、B(優秀)、C(及第点)、D(もう一歩)、E(期待外れ)の5段階で評価をつける。

 選手登録ベースで捕手編、内野手編、外野手編、先発投手編、救援投手編の5回に分けて振り返っていく。

#1 捕手

 一時代前までは捕手のポジション別OPSが4割台を記録することもざらだったが、強打の捕手の時代が来たのかもしれない(うち2人は内野手として出場しているが。)。

2 アリエル・マルティネス 【評価】B

シーズン通算成績
月別成績

 春先こそBABIPの神に見放されなかなかヒットが出なかったが、その後は大きな不調期もなく、結局ここまで昨年に続きOPS7割台後半をマーク。
 追い込まれるまではある程度ヤマを張るため、ボール球に手を出すケースも多いが、追い込まれてからのChase%(ボール球スイング%)は28.4%とリーグ平均を10%超下回る。
 昨季得意としていた左投手に対して平均を下回るwOBA、本塁打0とからっきしなのは気になるところ。
 捕手での出場はゼロとなり、ファーストを守ることが多いが、こちらはレンジ、スクーピングともにやや物足りないか。

30 郡司 裕也 【評価】B

シーズン通算成績
月別成績

 レギュラーで始まったシーズンではなかったが、野村の不振と清宮の負傷が重なり訪れたサードのポジションの空きを見事に埋めて見せた。
 こうみると3-4月は郡司も調子は良くなかったが、郡司にとっては幸いなことにライバルであった野村は比にならないレベルで調子を落としていた。
 カウントや状況に応じてバッティングを使い分けることができるのが長所であり短所。長打の魅力を持っていることは間違いないので、ランナーがいる場面でも最低限に逃げずに最高の結果をもたらす選手になってほしい。
 2ストライク後のゾーン管理は得意ではなく四球は少ないため、チャンスメイクよりもランナーを返す役割が馴染むだろう。
 こちらも捕手での出場はゼロ、今季初挑戦となるサードでミスもあるが日々成長。三塁側に広い守備範囲を持つ水野が離脱したため、ショート前の打球を積極的に捌きにいくことに期待したい。

64 田宮 裕涼 【評価】A

シーズン通算成績
月別成績

 言うまでもなく今季の躍進の立役者の一人。
 広角に打ち分ける能力が高く、ライナー性の打球が多い。
 左も苦にしないが、対右投手では154打席で2HRを含む13本の長打を記録しているのに対し、対左投手では69打席で長打は二塁打2本のみと長打が出るかという点では対左右別で差がある。
 追い込まれてからのアプローチは、ゾーン内のストレート系は基本的に全てカットした上で、甘く入ってくる変化球を狙うという方針で、追い込まれてもやすやすとアウトにはならない。
 守備では矢のようなスローイングが大きな長所で盗塁阻止率はリーグトップの.412。キャッチングには課題が山積みだが、打撃での貢献を考えると、目をつむるしかない。
 捕手でここまで打てる選手が出てきたのは2015年の近藤以来だが、その近藤もスローイングに難があったこともあったが7月以降ほとんどDHでの出場となっている。昨季までほとんど一軍出場がない中で、今季は1週間に約4試合をこなしてきた結果、攻守に疲労の影響が出始めている。夏場をいかに乗り越えるかが大きな山場だろう。

23 伏見 寅威 【評価】C

シーズン通算成績
月別成績

 とんでもなく打つ田宮の台頭により大きく出場機会を減らし、週に山﨑福也登板試合の1試合のみスタメンという週が多くなったが、打撃・守備ともに及第点といえる成績を残している。
 思い切ってヤマを張り仕留めにいく捕手らしい打撃が持ち味だが、ハードヒットしてもゴロが多いのがもったいない。
 守備では昨季に比べてキャッチングが良くなっており、名実ともに守備能力の高い捕手といえるだろう。
 田宮の負担を軽減するためにももう少し打撃で存在感を示し、「今日は田宮じゃなくて伏見」という選択肢を作ってほしいところ。

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