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FIGHTERS Biweekly Review 2023 #01

2週間に1回、月曜日に2週間のファイターズの振り返りをしていく。
今回は開幕からの5カードの結果をレビュー。

1 Team

期間:3月30日~4月17日

戦績~
 4勝10敗 勝率.286(リーグ6位)
 得点 39(リーグ5位)
 失点 57(リーグ6位)
 得失点差 -18(リーグ5位)

チーム打撃成績~

チーム打撃成績(2023.3.30-4.17)

・そもそもの打率が低迷しているのはもちろん、長打の割合も減少
・昨年比で三振%は改善していないが、四球%は改善

~チーム投球成績~

チーム投球成績(2023.3.30-4.17)

・軒並み平均以下、特に奪三振能力が圧倒的に低い
・昨年からの課題であるストレートの平均球速の低さが改善されず
 ただし、他球団のエース格に常時150キロオーバーのストレートを投げる投手がいる影響もある。

2 Biweekly MVP(2週間MVP)

この2週間で最も活躍した選手を紹介。

野手:万波 中正

万波中正 打撃成績(2023.3.30-4.17)

・長打率、OPS、wOBAがパ・リーグトップ。
・昨年比で選球眼が大幅に改善し、空振りが減少したことにより打撃の確実性が向上。

ストレートへの対応にあくせくせず、しっかりと弾き返すことができるという自信がついたことで、そこから逆算して変化球に対応する余裕が生まれたか。

万波中正 打撃成績(2022年シーズン)

投手:金村 尚真

金村尚真 投球成績(2023.3.30-4.17)

・平均球速147.3km/hのストレートを中心に完成度の高い多彩な変化球を織り交ぜており、総合力が非常に高い。
・浴びた長打は二塁打2本のみ。
・開幕からスライダーの調子がよく、OP戦に比べて投球割合が大きくなっている。

スライダー、スプリットといった空振りを取ることができる変化球を持っているため、左打者に対するカウントの作り方が洗練されれば更なる飛躍も。

3 Key Players

今後の復調が待たれる選手を紹介。

野手:松本 剛

松本剛 打撃成績(2023.3.30-4.17)

・開幕カードこそ好調だったものの、徐々に成績が低下。
・ただ、打席の内容自体はそこまで昨年と変わっていない。
・曲がり球への対応が悪化している一方で抜き球への対応は改善。

基本的には昨年と同様のアプローチが出来ているため、芯で捉えてライナーを打つ感覚さえ戻れば自然と成績が上がってくるはず。

松本剛 打撃成績(2022年シーズン)

投手:上沢 直之

上沢直之 投球成績(2023.3.30-4.17)

・ストレートでストライクを取れていないのが全てを狂わせている。
・ストレートの平均球速が1.7km/h低下。
・カットボールを減らしスライダーを増やしているが、スライダーはあまり効果的に機能していない。
・フォークは健在。

ストレートのコマンドが戻れば打者の他の球種への反応も変わってくるため、まずはストレートの復調を待ちたい。

上沢直之 投球成績(2022年シーズン)

4 Summary

清宮・野村・万波の鮮烈なホームラン揃い踏みは記憶に新しいだろう。
彼らは荒々しかった昨年までの姿からは見違えるほどに成長を見せている。
清宮は長打力を維持しつつ選球眼に長けた打者に、野村は本来の長打力を取り戻し、万波は選球眼を大幅に改善させた上で打ち損じの割合を減少させている。
確実に彼らは厳しいマークの対象となっている。

そんな嬉しい成長とは裏腹にチームの打撃成績は低迷している。清宮・野村・万波の打撃成績と彼らを除いたチームの打撃成績をご覧いただきたい。

清宮・野村・万波とそれ以外のファイターズの打者陣の打撃成績(2023.3.30-4.17)

はっきり言って全ての面において一軍レベルにない。ヒットも出なければ長打の恐怖もない。本塁打は14試合で0本。
もちろん個々人でいい活躍を見せている選手もいる。ルーキーの矢澤や今川は出場機会が少ないながらも光る活躍を見せているし、松本や上川畑などのアプローチが確立している選手は、現時点で成績が上がってこなくても、いずれ上げてくるだろう。
それにしても、ここまで打てないと極端な話1試合のうち何回か攻撃イニングが少ないようなものであり、勝てない。
①出塁→②進塁→③得点のうち、チームとして②を重視しているように見えることが多いが、そもそも前提となる①が少なすぎるし、一気に②までクリアする長打(特に直接③をクリアする本塁打)が出ないから、なかなか③までたどり着けない。
少ないチャンスを上のKJMの3人に活かせというのは酷だ。
そして、彼らが調子を落とす時期もきっと来る。
そのときに備える意味でも、チームの打撃能力の底上げを図る必要がある。そのためには、"甘い球を確実に捉えて強い打球を打つ"といった打撃の基礎が出来ている選手を起用し、大きな視点で得点能力を向上させるべきではないだろうか。
特定の選手を起用するなという話ではない。最低限の打撃成績が残せなければ一軍の試合に出られないのは当然であり、それは実績があるから多少我慢しようとはなっても、足が速い・守備が上手いなら仕方ないという話には本来ならないはずだ。
そうでなければ、昨年監督の掲げたトライアウトとは一体何だったのかという話にもなってきてしまう。

投手陣も先発陣の不調・負傷離脱を筆頭にいくつかの誤算があったが、打者陣の話が長くなったため、今回は割愛する。

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