見出し画像

ベリーダンスの色々な衣装

ひとくちに「ベリーダンスの衣装」と言っても、 
さまざまなタイプがあります。
 
 中には着用する衣装によって曲や場面が限定されるものもあります。 
いろいろなフォークロアのTPOやルーツについてもご説明します。 


※あくまでベリーダンサーが身につけるケースとしてご紹介しています。
民族衣装に関しては本来の使用方法と異なる場合があります。

オリエンタル衣装

画像1

画像2

オリエンタルやキャバレースタイルを踊るときの衣装で 
一般に「ベリーダンス」の衣装といえばこれを指します。 
 
主にブラとスカートに分かれたツーピースの衣装で、 
スパンコールやビーズが多用されておりキラキラとした輝きが特徴です。(ワンピースの衣装もあります)

大きく分けるとエジプシャンスタイル、 
ターキッシュスタイルの2流派があり、 
さまざまなデザイナーが毎年たくさんの衣装を発表して 
その中から流行も生まれています。

ジプシー・トライバル衣装

民族衣装

ハガーラ(HAGGALA)

画像3

もとはベドウィン(砂漠の民)の踊りで、 
ハガーラという名称はアラビア語で「飛ぶ、跳ねる」という意味の 
hag’lから来ているといわれています。 
 
熱い砂の上を歩くときに飛んだり跳ねたりする 
彼らの生活から生まれたこの踊りは、 
ダイナミックでエネルギーにあふれています。

衣装はワンピース型のフォークロアドレスを着用します。 
 
腰の動きを強調するために 
スカート部分にフリルが使われていることが多いです。 
若い女性たちのグループで踊ります。

ヌビアン(NUBIAN)

画像4

エジプト南部からスーダンにかけての地方に住む人々の踊りで、 
ダンスを愛する彼らの陽気なキャラクターが反映された 
明るい雰囲気のフォークロアです。 
独特のリズムに合わせ、カラフルなお揃いのコスチュームを着て 
グループで踊ります。

ダブカ(DABKE)

画像5

ダブカ、ダブケ、ダプケなどいろいろな呼び方がありますが、 
レバノンで誕生した民族舞踊で「踏みつける」という意味のある踊りで、 
その名の通り、複雑なステップで大地を踏みならします。 
 

一列になって足並みを揃えるので団結や連帯の象徴ともいえ、 
レバノン人には結婚式や祝日など特別な機会だけでなく、 
いつでもどこでもこの踊りが不可欠です。 

もともとは男性の踊りなのでパンツスタイルで、 
やや男性的な衣装を着用します。
リーダーはスカーフを片手に持ち、振り回すこともあります

サイーディ(SAIIDI)

画像6

アサヤ(ステッキ)を使って 
サイーディのリズムの曲で踊るときにはサイーディドレスを着用します。 
 
一般的なのはスタンドカラーで体にフィットするドレスで、 
両脚のわきにはスリットが入っていることが多いです。 

エジプトのアシュート地方(アッパーエジプトと呼ばれるナイル川流域) 
特産であるコットンのメッシュ地に金属(通常は銀色)をはりつけ、 
幾何学模様のようにした生地を使うこともあります。 

頭にはスカーフ、腰にはベルトをして裸足 
もしくはヒールのない靴を履いて踊ります。

ハリージ(KHALEEJI)

画像7

頭や髪を左右に振る動きが特徴的なハリージの曲では 
全体に刺繍やスパンコールが縫いつけてある、 
全身を覆うゆったりとしたドレスを着用します。 
 
素材はコットンやポリエステルなど。 

ドレスの裾は長くなっており、 
踊る時は腰のあたりの布を両手でつまみます。 
 
ハリージ(Khaleeji)とは「湾岸の」という意味で、 
ペルシャ湾岸のアラブ系国の人たち(やその音楽)を示します

アレクサンドリア(ISCANDARANI)

画像8

ミライヤ(黒い大きな布)を使った踊りは 
マフムード・レダが考案したスタイルで、 
体のラインにフィットしたミニワンピース、 
胸元や裾には大き目のフリルが使われることが多く、 
頭にはポンポンのついたスカーフ、 
足元はヒールもしくはキラキラしたシューズを履いて踊ります。 
 

アレクサンドリアはカイロに次ぐエジプト第二の都市で、 
アラビア語ではイスカンダリーヤと言います。 

古くから港の貿易で栄えたアレクサンドリアの女性は都会的、 
お洒落でプライドが高く、男勝りというイメージがあります。

ジプシー・トライバル衣装

ーーーーー準備中ーーーーー

ベリーダンスの色々なアイテム

ベリーダンスの衣装ではありませんが、 
ベリーダンサーが身につけることもある、民族衣装をご紹介します

ガラベイヤ

画像9

素材は厚手のコットンがメジャーです。
ベリーダンスの衣装としてはあまり使いませんが、 
刺繍や色が豪華なものや群舞用に揃えられたガラベイヤを 
フォークロアやシャービー(エジプトの大衆音楽)などの曲で踊る際に 
着用する場合もあります。 

また、オリエンタル衣装のカバーアップとして、 
出番を待つときやショーの合間に着るダンサーもいます

アバヤ

画像11

体をすっぽりと包みこむデザインで、 
黒いアバヤはアラビア半島の女性のシンボルともなっています。 
 
ガラベイヤがどちらかというと部屋着であるのに対して、 
アバヤは外出着ともいえます。素材はポリエステルがほとんどですが、 
時にはシルクなどの高級素材を使ったものもあり、 
結婚式やパーティ用の豪華な刺繍や装飾の入ったアバヤはとても美しく、 
また高価です。 

アバヤで踊ることはありませんが、 
オリエンタル衣装のカバーアップとして、 
出番を待つときやショーの合間に着るのに便利です。

カフタン

画像11


元来、トルコの民族衣装で男性用の仕立ての長いガウンを指しますが、 
現在はユニセックスでコットンやシルク、シフォン素材で 
刺繍や装飾の入ったトップスの総称となっています。 

前開きのものもあれば、襟元にスリットや飾りのついたものなど、 
さまざまな形があります

ベール

画像12

長方形もしくは半円の大きな布で、 
ベリーダンサーの登場時によく使われる小道具です。 
 
シルクやオーガンジー、ポリエステルなどの 
軽くて透ける素材を使っていることが多く、 
スパンコールやビーズの縁取りのあるものもあります。 
 
オリエンタルスタイルで使われることが多いです

イシスウィング

画像13

オリエンタルやフュージョンスタイルで使用する小道具です。 
 
翼のように広がる扇形のヴェールで、 
中心部分を首に巻いて固定し、 
棒が入っている先の部分を持って踊ります。 
 
光沢のある素材やパール入りの透ける生地を使ったものなどがあり、 
大きなステージで存在感を発揮します

画像14

英語:Swordソード Schimitarシミター
オリエンタル、トライバルなどスタイルに関係なく使える小道具です。 

アメリカ人が使い始め、 
それをエジプトのダンサーが逆輸入し、やがて世界中に広がったといわれています。 
ベリーダンスで使われる剣は片刃で真鍮製のものが一般的です。

アサヤ (アラビア語:Assayaアサヤ 英語:Caneケーン)

画像15


エジプシャンフォークロア サイーディの曲などに合わせて使う 
ステッキ(杖)です。 

木製で、直線(まっすぐ)のタイプと傘の柄のように 
先が丸まっているタイプがあります。 
本来は直線のアサヤを男性が踊りの中で 
武器を表現する小道具として使っていましたが、 
女性が持ちやすいように細く、丸みを帯びた形に改良され、 
キラキラとした装飾もされるようになりました。 
 
オリエンタル衣装やサイーディドレスを着て使用します。

ジル

画像16

(トルコ語:Zillジル / アラビア語:Sagatサガット/ 英語:Finger Cymbalsフィンガーシンバル)

真鍮製の小型のシンバルで、
中指と親指にはめ、縁を合わせて弾くようにして音を出します。
 
片手に2枚ずつ、合わせて4枚を1セットとして使用します。

音楽に合わせてリズムを刻んだり、
場を盛り上げたりするときに重宝します。

ベリーダンスについてはさまざまな言い伝えや説がありますが、
正式な文献は残っていないため、
どれが正しいのかを決める事はできません。 
 

ここに記載した内容はあくまで筆者の個人的な経験や調査に基づくものです。
本文の複製、無断転載を禁止します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?