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「文部科学大臣賞を受賞した小学1年生のすごい自由研究」

「文部科学大臣賞を受賞した小学1年生のすごい自由研究」(吉川蒼都 KADOKAWA)

神戸市在住の小学生の著者による、文部科学大臣賞を受賞した自由研究を紹介した本。「セミをさがしたなつやすみ」というタイトルで、さまざまなセミの記録や標本、さらにはセミの7年の寿命と、自分の7歳までの年表を並べて説明していて、発想が豊かであることに驚かされた。兄弟も生き物の自由研究をしていて、親もそれを後押ししていて、すごい子育てはこうなのだなと圧倒された。

(元文部科学大臣の有馬朗人氏のインタビュー)
---自発性を育むために、親はどんなことをするとよいでしょうか?
有馬 与えることは大切だが、あまり与えすぎないことでしょうか。私の親の例で言えば、せっかく本を買い与えても子どもが一向に興味を示さないことだってありますが、そこを強要してはいけない。別の本を与えてみればいいわけです。そして、子どもが何に興味を示すかを注意深く観察するといいでしょう。そして、子ども自身では思いつかないようなこと、子どもの力だけでは体験できないことを手伝ってやればいいわけです。さらに詳しい資料を買ってあげるとか、図書館や博物館、動物園、水族館や植物園、あるいはフィールドに連れて行くとか、子どもだけではできないが、親といっしょならできることはたくさんあります。専門家と引き合わせるというのも大切な経験です。現代はインターネットの時代ですから、子どもの代わりに検索して、客観視できるようなヒントを与えたり、興味を伸ばす方向に誘導してあげたりすればいいわけです。でも、本のほうが丁寧に作ってあることは確かだから、ネットだけに頼らず、ぜひ本を読むように勧めてほしいですね。
 親としてはつい欲が出て、自分の仕向けたい方向に結びつけてしまいがちですから、あくまで子ども自身の発想に寄り添う形で手伝うことを心がけるといいでしょう。(60-61ページ)

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