見出し画像

「80歳でも脳が老化しない人がやっていること」

「80歳でも脳が老化しない人がやっていること」(西剛志 アスコム)

脳科学者の著者による、老人脳にならないための本。非常に読みやすく、すぐに実践できる方法が数多く述べられている。「語彙力のピークは67歳」(22ページ)とあり、勇気づけられた。

 中高年になると、若いときのような情熱、やる気が薄れてくることがありますが、これは自分に無理をさせないための防御機能でもあります。ですから「最近、昔ほど何かに熱くなれない」「モチベーションが落ちた」というのは、何も悪いことだけではないのです。むしろ、自分の脳と体を守るために必要なことでもあるのです。その代わりに冷静さが生まれてきます。(69-70ページ)

 平衡感覚は、目を開けているときは視覚野でバランスを取ろうとします。その視覚野を完全に遮断すると、視覚情報ではなく「本当の身体のバランス感覚」で立とうとします。この「本当の身体のバランス感覚」が脳の状態と比例しているのです。
 ですから、まずは自己診断をしてもらい、脳の状態を確認してください。もし目を閉じて30秒以上片足で立っていられなくても、30秒以上立てるようにトレーニングをしていくことで、脳を鍛えることができます。(89ページ)

 脳には「老化が起きやすい部位」があります。その部位をベースに、老人脳は5つのタイプに分類できます。
●タイプ1 「やる気脳」の老化
●タイプ2 「記憶脳」の老化
●タイプ3 「客観・抑制脳」の老化
●タイプ4 「共感脳」の老化
●タイプ5 「聴覚脳」の老化(92-93ページ)

 西式 脳を活性化する手帳術 その1
 手帳を使って「生きる目標を設定する」という方法です。
 次の質問の答えを手帳に書いてください。

 「もし、明日死ぬとしたら何をしたいですか?」
 「もし、1週間後に死ぬとしたら何をしたいですか?」
 「もし、1カ月後に死ぬとしたら何をしたいですか?」
 「もし、1年後に死ぬとしたら何をしたいですか?」

 これは、「本当にやりたいことを見つける」ための質問です。最初の質問から順番に回答を手帳に書いてください。死を意識すると、本当にやり残したことが見えてきます。
 自分の人生の終わりを意識しだすのは何歳くらいからでしょうか。人によって違いはあると思いますが、歳を重ねれば重ねるほど、終わりへの意識は高まっていくはずです。脳科学の見地からすると、人生の終わりを意識することは、脳の認知機能を上げる効果があります。(182-183ページ)

 たとえば疲れているのに「疲れている」と言えないと、何かモヤモヤした感じになってしまう人が多数いました。そこで考案したのが、「「でも」の法則」です。マイナスの言葉を言ったあとに、必ず「でも」を付け加えるという方法です。
 たとえば、「疲れた」と言ったら、こんな感じです。「疲れた。でも~」。どうでしょうか。「でも」以降はどんな言葉を付け加えてもらっても大丈夫です。(228ページ)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?