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「世界一やさしい才能の見つけ方」

「世界一やさしい才能の見つけ方」(八木仁平 KADOKAWA)
「自己理解プログラム」開発者の著者による、自分の才能の見つけ方についての本。才能についてのよくある間違い(人よりうまくできることが才能だ、資格やスキルが大事、なりたい自分になろうとする、努力は必ず報われる、成功者から学べば成功できる)を指摘し、自分がついやってしまうことを才能とみなして、それを活かす努力が報われるのだという話は、確かにそうかなと思った。巻末の「才能の具体例1000リスト」「才能を見つける100の質問」など、ドリル形式で自分の気がつかなかった才能を見つけようとするやり方も面白いと思った。ただ1000のリストは、字が小さくて50歳代の読者にはなかなか厳しかった。

 世の中では、
・努力すれば成功する
・努力しなければ成功しない
 このいずれかだと考えられています。しかし、それは間違いです。本当はこうです。
・才能があるものに対して努力して、楽しみながら大成功する
・才能がないものに対して努力して、しんどい思いをしながら成果も出ない。そして努力することをやめてしまう (46ページ)

 自信を持った「才能」を組み合わせれば、あなただけの「特別な才能」がそこにあらわれます。
 例えば、僕の場合は「新しい知識を学ぶ」才能を持っています。けれど、僕より得意な人はそこら中にいます。
 ただ僕は「知識をつなげて整理する」才能も持っています。
 そして、「シンプルに伝える」才能も持っています。
 それぞれは「つい、やってしまう」だけの、ありきたりな才能です。しかし、3つの才能を組み合わせて持っている人は多くありません。
 それらを組み合わせたときに、「学んだ知識を体系立ててシンプルに伝える」という僕だけの特別な才能になるのです。(136-137ページ)

 一度聞いてから、僕の記憶に焼きついて離れない言葉があります。
 「なあ、木彫りの象ってどうやって作るんだ?」
 「そりゃあ簡単だ。象らしくないところを全部削ればいいんだよ。」
 そして、ここに僕はこうつけ足したいです。
 「じゃあ自分らしく生きるには?」
 「同じだ。自分らしくないところを全部削ればいいんだよ」(168ページ)

 自分の長所を活かせるようになると、短所を人に頼りやすくなります。人に頼れない最大の理由は、「それを手放すと自分の存在価値がなくなってしまう」と思っていることだから。
 つまり、人に頼れない人とは「自分の存在価値を確信できていない人」です。
 反対に、人に頼れる人とは「自分の揺るぎない存在価値を確信できている人」です。
(174ページ)

 才能を活かす5つの技術
長所を活かす技術
①クラフト法‥仕事を転職につくり変える魔法の技術
②環境移動法‥長所が輝く環境を再現性をもって手に入れる技術
短所をカバーする技術
①手放し法‥自分らしくないことを全部削って自由になる技術
②仕組み法‥目覚まし時計のように短所のカバーを自動化する技術
③人頼り法‥ラクになりながら社会貢献もできる一石二鳥の技術
(182ページ)

 「才能」を育てる4つの技術
①「ロールモデル」を見つける→嫉妬をセンサーにお手本を見つける
②他人に「アドバイス」を求める→長所を見てくれる人に、学ぶべきことを聞く
③4タイプの「スキル分類」から選ぶ→絶対に無駄にならない学ぶことの選び方
④「好きなこと」を探求する→「才能」に「好きなこと」を掛け算すれば誰も追いつけない
(205ページ)

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