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旅の思い出 12

イタリアといえばローマ。ローマは多くの映画のロケ地にもなり、かつての帝国の力を偲ばせる遺跡の宝庫だ。至る所に映画で見た街並みがそのままに残っている。美味しいお店も沢山あるけれど、観光客のための店も沢山あって、こういう時は地元の人で溢れかえっている店に行けば間違いないとよく言う。この時は何せ貧乏旅行、空腹が治ればそれでいいのでスーパーで、パンと果物、水、ハムを買うことばかりしていた。ローマの宿は少し中心から離れたところにあるユースに泊まった。なんか、オリンピックの選手村みたいな宿で、イタリア人の高校生みたいな人が沢山いた。同室もそのイタリア人で、部屋に着くなり、猛烈なイタリア語で話しかけてくる。とりあえず、テーブルに食い物出せよということで、みんなで、テーブルを囲んで話した。というより、ガツガツだしあったものを食べた。この二人はどうやら遠いところから列車を乗り継いで遊びに来たらしい。学校はどうしたんだ?と聞くとなんと休み?だそうだ。イタリアの何かの連休だったそうだ。この後クラブ行くけど一緒に言って遊ぼうぜ!!としつこく誘われたのだ。とにかく移動の後は休みたいので断って眠った。次の日もちろん彼らは朝帰ってきた。こちらは、観光に出かける。また夜遊びに行くのに誘われる。今思えば、一とけばよかったのにと思う。当時はトラブルはごめんだと思っていたから、宿の中だけでいいなと思っていたけれど。宿の外でもいろんな人と遊んでくればよかったのだ。

ローマといえばパンテオン。屋根に穿たれた穴から差し込む光を眺めていた。ローマは日本人も多くてここには、おそらく建築やってる人、沢山きてるし、そうでない人はもっと沢山いる。娘と父親が建築士のような二人組がいて、親子で何かを話し込んでいるようだった。娘はこれから大学で建築を学ぼうとしている風に見えた。また数年経ったらここに来ようと言っているのが微かに聞こえたような気がした。

不思議と何日もいたはずなのにあまり印象に残っていない。宿にいた若者たちと、観光客の数に圧倒されていて、この町に友人でもいれば何泊かさせてもらいたかった。

イタリアは日本人とあっていると良く聞く。食事にしても、生活の仕方もだけど、似ているというようなことなのだろうか。

結局イタリアはローマよりも南に行かないと面白くないと言われていたけど、ローマまでしか南下しなかった。今思えばナポリまでは行く方が良かった、いや、シチリアまで行かないとイタリアを堪能できなかったか。こちらも断然車で移送した方が良い。

ボロくてもいいから断然車。

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