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自民党総裁選入門 第一話

はじめまして!にっぱちです。
私のnoteを見ていただきありがとうございます。簡単な自己紹介ですか、普段はしがない会社員をしています。趣味はカメラです。そして自民党員をやっています。党員になったのは、テレビやインターネットのニュースを見ながら、なんだかんだ言っても自民党はいい方向を向いていると思ったからです。コロナ対策もしかり。紆余曲折はありましたが、現在はワクチン接種に最も力を入れています。他の対策が無駄だったと言うつもりはありませんが、コロナの感染者数及び死者数のグラフ、緊急事態宣言の発令時期などを見る限り、効果が目に見えて分かるのはワクチンだけですね。菅さんがコロナ対策をワクチンに全振りしたことは、いくら称賛しても足りないと思っています。菅さんが9月いっぱいで辞任してしまうことが惜しまれます。話はそれましたが、自民党はいい方向を向いています。自民党が問題意識を持っている少子高齢化、国防、国防に向けた憲法改正、経済対策、エネルギー問題、官僚の労働環境改善などは、この国で優先的に解決しなければならない課題だと思っています。問題意識を持っているからいいかというと、そんなことはないです。解決できていない問題ばかりです。でも、課題の優先度を間違えている政党より、よほどいい。だから自民党を応援しています。
そして、今回の自民党総裁選では、党員として投票権を得ることができました。初めての総裁選です。自分の一票で日本が変わるかもしれないと思うと、ドキドキします。それと同時に、不安な気持ちにもなってきました。自分は政治の何を知っているのか。そして、本当に正しい判断ができるのかと。そこで、政治について勉強しながら、文章にまとめることで理解を深めようと思ったわけです。「自民党総裁選入門」なんていうタイトルをつけてしまいましたが、著者自身が入門者というオチですね、はい。あ、ちょっと待ってください。帰らないでください。これからですので。本当に詳しい方からはお叱りを受けてしまうかもしれませんが、こんなノリでゆるく書いていこうと思います。

五輪開催まで

今年の始めからずっと気にしていたことがありました。五輪です。今さらやめられないだろうと思いつつも、やるかどうか不安でした。冬の第3波が山を越えて感染状況も少しずつ落ち着いてきましたが、新規感染者数は下げ止まり。そして、4月から再び感染が拡大し始めて、第4波が到来しました。大阪の医療崩壊がひどかったですね。病院の状況を涙ながらに訴えるニュースキャスターの姿が印象に残っています。運動会が中止になる学校も出始めて、五輪中止を求める声は大きくなるばかりでした。ここまで来て反故になってしまうのか。五輪が中止になった場合、国際社会での日本の立ち位置はどうなるのか、気がかりでした。「運動会は中止なのに五輪はやるなんて。」みたいな記事を散見しましたが、運動会の中止を判断したのは学校や自治体なので、その不満を五輪にぶつけるのは的外れですね。私の幼馴染が高校の教員をしていますが、学校祭の責任者をしていて、板挟みになりながらも学校祭をやりきったようです。ぎりぎりだったとのことでした。その話を聞いた時には、彼に最大級の賛辞を送りました。
五輪による感染拡大の不安はありませんでした。休日は東京にいることが多かったのですが、今年の2月くらいから人出は完全に戻っていましたね。どこに行っても大賑わいです。海外からお客様が来ないと決まった時点で、五輪が感染拡大に与える影響は誤差の範囲だと考えていました。非常に残念なことに、第5波が五輪の開催期間と重なってしまいました。これは予想ですが、7月からデルタ株の感染者が増加傾向にあり、8月中旬には新型コロナウイルスの9割以上がデルタ株に置き換わったということなので、第5波はデルタ株の波だったと思っています。第5波が五輪のせいじゃないと言い切る根拠もないですが、五輪のせいだと言い切る根拠もありません。
五輪が近づくにつれて、菅政権の支持率はどんどん下がっていきました。7月の都議会議員選挙では、五輪反対の政党から多数の当選者が出ました。悲しかったですね。選手村のマンション売却や、関係者の生活もあるのでこれ以上の延期は無理だということは知っていました。ここまで来たら中止は無理だろうと思いながら、五輪反対の記事を見ていました。この頃から衆院議選のことが気になり始めました。果たして、菅政権のまま戦い抜けるのか。デジタル庁の創設を始め、菅さんが1年で成し遂げた業績は計り知れません。しかし、政治家が選挙で選ばれる以上、菅政権の支持率が下がれば、自民党の議席減少が懸念されます。菅さんの任期は9月30日。菅さんが続投した方がいいのだろうか。その思いはずっとありました。
オリンピック開会式の日、私は新宿御苑にいました。ブルーインパルスの予行演習は見ることができなかったので、五輪スモークがどこに描かれたのかをYoutubeで調べ、無難に新宿御苑で見ることにしました。暑い日でした。10時ごろ、御苑に入り、撮影場所を決め、濡れタオルで体とカメラを守りながらブルーインパルスを待ちました。周りにいる人の話声で、ブルーインパルスが新宿の空を飛ぶ時間が分かりました。その時間が近づくと、今まで座っていた人たちが立ち上がり始めました。私も立ち上がりました。歓声が聞こえました。空を見上げると、遠くにブルーインパルスの姿が見えました。白いスモークの筋を残しながら新宿の空を何度か通り過ぎ、ついに、国立競技場の上に五輪を描き始めました。太陽がまぶしく、なかなかよく見えませんでしたが、必死でシャッターを切り続けました。カラースモークは空に現れた次の瞬間に消えていき、東京の空に五輪が描かれたのはほんの一瞬のことでした。写真を確認すると、五輪が写っていました。一安心しました。違う場所で写真を撮っていた知人と合流し、コーヒーを飲んで帰りました。夜は家で開会式の中継を見ていました。

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オリンピックは、お盆休みと重なったこともあり、楽しく見ることができました。インターネット上で後輩と騒ぎながら野球の決勝戦を見たのがいい思い出です。オリンピックはやれば盛り上がる。その予想は的中しました。始まってからも批判を続けていたのは本当に一部の人だったと思います。やれて良かった。その思いでいっぱいでした。菅さんは、オリンピックの期間中にも黒い雨訴訟の上告を断念するという政治的決断を果たしています。しかし、菅政権の支持率は回復しませんでした。菅さんはこのまま続投するのだろうか。その時には、自民党は十分な議席を確保できるのだろうか。事実、都議会議員選挙では、自民党と公明党を合わせても議席の過半数を得ることができませんでした。衆院選でも同じことが起きる不安がありました。政党の支持率は依然として自民党が飛び抜けていますが、無党派層が不気味に息をひそめていました。

岸田文雄の決起

8月29日、衝撃的なニュースがこの国を駆け巡りました。総裁選に早くも名乗り出ていた岸田さんが、党役員任期制限案を打ち出したのです。これは菅政権に対する宣戦布告でした。この案のターゲットが、自民党幹事長の座に5年間居座っている二階さんであることは明確でした。政党政治を行っている以上、党としての意見を取りまとめる幹事長の権力は絶大です。昨年の総裁選で菅さんが圧勝したのは、外ならぬ二階さんが菅さんを支持したからだと言われています。前安倍政権では、安倍総理、二階幹事長、菅官房長官の3人で強固な布陣を築いていました。岸田さんはそこに切り込んだわけです。岸田さんは、昨年の総裁選に敗れてから1年の間、二階さんの強権に不満を持つ議員を着実に味方につけていたのでしょう。岸田さんが打ち出した党役員任期制限案は、自民党の旧時代に向けた宣戦布告だったと思っています。
さあ、どうすべきか。迷いましたね。岸田さんには昨年の総裁選の時から注目していて、頭の回転の速さと、素朴で誠実な人柄には魅力を感じていました。その反面、コロナ禍という非常事態で国を引っ張る力と、衆院選で党を勝利に導くアピール力には欠けるのではないかと思っていました。歴戦の猛者、菅さんと新時代の旗手、岸田さん。もはや、政治家としての実力ではなく、どちらを選ぶのが最終的にこの国のためになるのかという次元で考えなくてはならないと思いました。
8月31日、新たなニュースが目に留まりました。菅さんも二階幹事長交代を含めた人事案の検討を打ち出したのです。なんという人だ。素直にそう思いました。政権維持のために身内まで切るのかと。この人事が成功して自民党の刷新をアピールできれば、衆院選も戦い抜くことができるだろうと思いました。この報せに最も驚いたのは岸田派議員でしょう。岸田さんの公約の目玉である人事改革を潰しにきたのですから。事実、そのような記事も見かけました。もう菅さんで確定だと思いました。岸田さんも2年連続で総裁選に落ちたとなれば、政治生命に影響するでしょう。政治の世界の非情さを感じました。
そして9月3日、会社の昼休みにスマホを見て目を疑いました。菅さんが総裁選への出馬見送りを表明したのです。1週間の間にいろいろなことが起きすぎて、気持ちが整理できませんでした。何が起きたんだと。その後、いろいろ調べた結果、菅さんが党内の反発に合って人事改革に着手できなかったということが分かりました。他にも、菅さんは衆議院の解散を9月に行うことで総裁選を先送りにするつもりだったが、安倍さんや、小泉さんに止められてしまったという噂のような記事も見かけました。はっきりしたことは分かりませんが、党内で八方ふさがりになり、辞めざるを得なかったというのが真相な気がします。こうして、歴戦の猛者に新時代の旗手が立ち向かうという構図は崩れたのです。

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