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NPO法人フィールドアシスタントがお届けする、世界各地の人たちに暮らしの知恵を求めて話を聞くポッドキャスト「ラジオネイティブ(radio native)」を公開中。このマガジンは… もっと読む
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2023年1月の記事一覧

訪問者でも住民でもない、間の人たちの声

19人の、支える人たち2021年3月から毎週続けてきたラジオネイティブがいよいよ100回をむかえようとしています。これまでに出ていただいたゲストは19人。特徴は、さまざまな地域やフィールドで活躍されていながら、その地域・フィールドの生活者ではなく、かつ、一時的にやってきた訪問者でもない。その間に立って、誰かと誰かをつなぐような、舞台裏で活躍する人たちだったと思います。多くのヒントから何を受け取ることができたのか、今の思いを2回にわたり、フィールドアシスタントの村上祐資と、この

コミュニティーの無名性と、身の丈の規模感

不在の人も含めた街今井 前回からここ3回のシリーズの振り返りをしています。前回は、地域に根付いて暮らしていくにあたって、まず個が必要だという話と、暮らしていくためには仲間にあたるコミュニティーが必要という話にもなりました。このコミュニティーという言葉について、村上さんはどういうイメージを持っていますか。 村上 一般的にいえばコミュニティーっていうと、そこには社会、ソサエティーみたいな意味も裏にあるような気がしています。それなりの人数がいながらコミュニケーションをしているよう

限界集落で生まれる新たなコミュニティーの可能性

土地の魅力を置き換えながら残していく今井 3回前からのゲストを振り返ると、石川県加賀市の大土町という人口1人という町に関わる映像作家の木村紀之さんにご登場いただきました。その後、ガラリと場所は変わって北海道白老町で彫刻家をされる国松希根太さんですね。1980年代から始まった飛生アートコミュニティーというところを拠点に制作活動されている方でした。同じ場所で、今、アートを中心としたコミュニティー作りをしている木野哲也さんに前回までお話を伺ったという流れでした。 村上 このお三方

コミュニティーづくりで探る「共生の方法」

なぜ人って歌を歌うんだろう今井 今回も北海道で文化芸術プロジェクト作りに関わる木野哲也さんにお話を伺います。今の木野さんのお仕事「アートディレクション」というのでしょうか、この仕事にどういうふうに行き着いたんでしょうか? 木野 さかのぼると、高校生ぐらいかもしれないですね。「こういうことやるぞ」って思ったわけじゃないんですけど、アートというか、文化事業だったり文化活動を仕掛けることが今は多いですけど、元々プレーヤーだったんですね。例えばパンクバンドをやってたり、ヒップホップ