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ソニー創成期を辿る史料

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世界的企業となったソニー創成期を辿る、おすすめの史料をご紹介。
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日本を代表する企業の創業者・経営者達の原点に触れ「真の教育」を問う 〜 『情熱の気風 - 鈴渓義塾と知多偉人伝』 二宮隆雄 著 (中部経済新聞社 2004)

平成15 (2003) 年から平成16 (2004) 年にかけて、335回にわたって中部経済新聞に連載され大きな反響を得た、歴史小説家、時代小説家の二宮隆雄 (にのみや たかお、1946 - 2007) による『情熱の気風 ~鈴渓義塾と知多偉人伝~』では、多くの知多半島出身の企業創業者や経営者、経済人、教育者などの偉人たちの物語が紹介されていますが、中でも特に注目される箇所は、トヨタ自動車、ソニー、敷島製パン (Pasco) の創業期を探り、この三大企業の切っても切れない深い

盛田昭夫の言葉から、社会人としてのあり方を学ぶ〜「学歴無用論」 盛田昭夫 著 (文藝春秋 1966)

ソニー創業20周年、銀座ソニービルが開館 (2017年に閉館) した 1966 (昭和41) 年 に文藝春秋より発刊された『学歴無用論』は、ソニー創業者の一人 盛田昭夫 が45歳、ソニー副社長の時に書かれた最初の経営書でした。 “この本が出版された頃から日本では学生運動が盛んになり始めていた。その背景の一つとして「学歴主義」の弊害が取りざたされた。学生たちは、学歴によって「日本帝国主義」の尖兵として、あちこちの企業に振り分けられることを拒否するという趣旨の発言を繰り返した。