テープレコーダが重要な役割を持つようになった時代を伝える名著 〜 『磁気録音機』 多田正信 著 (オーム社 1953)
『ソニー技術の秘密』にまつわる話 (24)
オーム社より出版された 多田正信 の著書『磁気録音機』は、国産初のテープレコーダー「G型」が発表されて僅か3年後、1953 (昭和28) 年に出版され、未知の機械であったテープレコーダーの本格的な専門書籍として、東通工のみならず日本中の技術者に愛読された名著でした。
著者は日本電気株式会社 (現NEC) より、技術開発部門のトップとして東通工に入社し、後にソニー取締役を努めた 多田正信。
“本書は、この磁気録音の揺らん期ともい