報道する人達の仕事とは。

先日、俳優や歌手として活躍してきた神田沙也加さんの突然の訃報が全国ニュースやネットニュースで一斉に報じられた。

皆さんはこのニュースでどんなことを感じましたか?

人によっては昭和のアイドルとして有名な松田聖子さんと俳優として知られる神田正輝さんとの間の娘さんということご存知の方や最近ではアニメやディズニー作品の声優も務めていたことで声優としてに活躍が印象に強い方もいらっしゃると思います。

近年では芸能人でも多彩な才能から本職以外のジャンルでも活躍されている方が増える中、彼女もその中の1人でした。

私自身は彼女を最初に知ったのはデビュー当初から前に書いたビッグスターの娘であるという説明と共にメディアでカメラに映る彼女を見たのが最初でした。

ビッグスターの娘さんということでデビュー当時、結構話題に上がっていたという記憶が強いですが、その後も彼女は母親が持っている美しくて、透き通るような歌声やルックスをしっかりと受け継いでいて、デビューシングルの「ever  since」はドラマの主題歌にもなるほど、とても良い作品でした。

最近では歌手や声優などとは別に舞台にも力を入れていたようで、訃報が入る前や後にも舞台やその他のスケジェールがあったようだ。
そんな中、宿泊先のホテルの高層階から転落し、それが致命的だったため、帰らぬ人となったとニュースで報じられていました。

彼女を知る著名人の中でその知らせを聞いた後にコメントを残した人のほとんどは、彼女自身の才能やいわゆる「親の七光り」という言葉では決して語れない実績を彼女への想いと共に言葉を残していた。

私自身もデビュー当時から彼女のことを知っていたし、事あるごとにしっかりと神田沙也加という人間の努力を知っていた。

一見輝かしい人生を歩んでいるかと思っていたが、突然の訃報。
ひと昔前には母親との不仲説なども報じられていたものの、実力のある芸能人として確立していたと思っていたのにどうして…

勿論、芸能人は実力社会であり、関係者や同業者との繋がりや礼儀、ルールが厳しいというのはよく聞いているが、どうしてそんな結果になってしまったのか?

近年、芸能人の方でも自ら命を絶ち人が昔に比べて増えたように感じる。
環境で言えば、テレビや芸能界も年々厳しさが増しているのはなんとなく、見ている側にも伝わるものがあるが、それにしても悲しい。

もし、まだ生きて今の努力を続けていたら、また今後も積んでいたであろう実績によって彼女は世間から賞賛されていたと思う。


訃報のニュースが届いてから、身内のみで行われた葬儀後の会見が先日行われ、その時の会見に応じた松田聖子さん、神田正輝さんの様子、またそれを報道とする各社報道陣がメディアに映った。

その時のとあるインタビュアーが聞いた「今のお気持ちは?」という問いがモラルとしてどうなのか?という賛否がネットやテレビ番組で取り上げられていた。

みなさんはこの質問に対して、どう感じただろうか?

家族を失った人間に対して、辛い思いや悲しい思いをしている時に、その気持ちを聞き出そうとする人に納得できない方も多いと思います。

私ももし、失った側の家族やファンだとしたら、同じようにただただそっとしてほしいと思うかもしれない。

ただ、実際にそれを仕事にしている人たち側からしたらどうだろうか?
彼らも同じ人間だし、報道やメディアの世界にいる人の中でも意見が分かれるとは思うが、報道は視聴者に代わって、事件や報道する内容に関係する人たちの言葉や詳細な内容を世間に伝えるのが仕事である。

一般人でも様々な意見に対して、良いことも悪いことも賛否が分かれ、本人にとってはある事柄に対して必要のない情報でも別に人からすると必要な情報になるといったケースもあると思う。

先の会見もその映像を映すだけならば、どの報道局もほとんど変わらない内容になるが、そこに更に詳細な話を引き出したり、別の視点や展開が出来る部分に重きを置く視聴者も現に存在する。

もっと言えば、彼らの最優先の根本は視聴率を取ることであり、その中でモラルや限度、視聴者に伝えたい事柄が変わってくる中で今回問題となっている質問が出てきたりするわけだ。

これを良しとするか悪しとするかは実際に聞かれる本人や視聴者それぞれで変化し、それに対してテレビなどで論ずるという展開になることで別に視点や他人の考え方を引き出すといったように視聴率に繋げるのも彼らの仕事である。

確かに社会を生きていく中で他人の気持ちや考え方、モラルやルールなどを十分に考えながら付き合っていかなければならないが、これを見て、彼らに対する捉え方や価値の見出し方の参考になればと思います。

最後に…
本当に沢山の才能や可能性があった中、この世を去った神田沙也加さん。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。

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