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詩を読むのはいいぞ〜

 最近詩を読み始めました。小説とか漫画と違って詩ってあんまり馴染みないですよね。ですがサブカルチャー趣味の一環として詩を読んでみるのはどうですか?ちょっと何か学びたいけど億劫なキミ、詩は短いです。短い中に研ぎ澄まされた感性と言葉と構造があります。楽しいよ🥩

ドキドキ文芸部!

 詩って何かきっかけがないと読む気になりませんよね。そんなあなたにドキドキ文芸部。可愛い女の子たちと戯れるゲームです。文芸部に入って放課後に女の子達と詩を読み合いながら仲を深めていきます。そんな女の子達が書く詩は彼女たちの心の闇も映し出しているのです。可愛いだけじゃない女の子。詩から彼女たちの内面を解釈できるゲーム、面白くないですか?

そのビンを、他のビンと同じように棚に置いていくんだ。
ビンが並ぶ、その中にはシアワセ、シアワセ、シアワセ。

(中略)

ともだちひとりひとりに持たせていく。
ひとつひとつ、ぜんぶのビンを。
だけど渡すたび、足もとのタイルで粉々になっていく。
床にぜんぶ、散らばるシアワセ、シアワセ、シアワセ。

ともだちの、笑わないともだちのためだったんだよ。
みんなみんな叫んでいる。訴えている。何かを。
ただ聞こえるのは残響、残響、残響、残響、残響。
わたしの頭の中で。

サヨリ『ビン』

適当な詩集を読んでみる

 詩に興味を持てたら自分が気になる詩人の詩集を1冊読んでみて!個人的には近代詩や現代詩から入るのをオススメします。昔の言葉遣いは今とかけ離れていて私たち初心者には何言ってるかマジで分からないからです。海外の詩の場合は発行年月が最近のものを選びましょう。最近の翻訳ほど馴染みある言葉で翻訳されていて分かりやすいです。解説がついているとなお良しです。
 私は日本の詩はまだほとんど読んでいなくて、海外の近代詩を読んでいます。有名な詩人はハイネ、ホイットマン、ボードレール、ヴェルレーヌ、ランボーとか。ボードレールは押見修造の漫画作品とかで出てくるので比較的聞いた事あるかな?って感じです。ボードレールを簡単に紹介すると、感情に訴えかける詩が多いです。権力への反発とか風刺する詩ではなく、永遠に続くものへの羨望や陰鬱な感情、美しさが独特の世界観を纏っていて惹き込まれてしまうのです。

私が好きな詩☆꙳✴︎⧾·⬞

 詩集の中に1つでも好きな詩を見つけたら、人生がちょっと変わりました。頭の片隅にその詩がずーっと居座り続けて、ふとした時に現れては、また読み返したくなるんです。好きな詩の1つを紹介します。

海上で目覚めるぼくを嵐が祝福してくれた。
犠牲者を永久に転がしていくという波上で
浮きよりも軽やかに、十夜つづけてぼくは踊った、
湊の灯りの間抜けた目など懐かしむことなく!

(中略)

ぼくは夢みた、きらめく雪の舞い散る緑の夜を
それは海の目にゆっくりと隆起する接吻のよう
巡りめぐる途方もない精気を、
歌うたう、燐光の黄色や青の覚醒を!

(中略)

さてぼくは、入り江の髪の下に迷い込み
疾風に鳥さえいない天空へ吹き飛ばされた船、
海水に酔い痴れた残骸は、モニトル艦や
ハンザの帆船に拾われるはずもなく、

(中略)

おまえの倦怠に浸されて、波よ、
ぼくにはもうできない、綿の運搬船を間近から追うことも、
誇り高い旗や幟の間を横切ることも、
監獄と化した廃船の恐ろしい目の下を航行することも。

ランボー『陶酔の船』

本当はもっと長い詩です。これは船を擬人化し船旅を人生の暗喩としている詩です。雪の舞い散る緑の海は星が輝く海を表していて海の上下する波を接吻と表現しているんだと思います。すっごく綺麗な表現で好きです。この詩は『陶酔の船』という題なのですが、最初は嵐の波に激しく揺られてもそれを踊ると表現するほど、気持ちよく泳いでいます。しかし後半になるにつれて、板切れとなって、ただ波のゆくままに揺られるだけで酔って、疲れて、何もできなくなる。
 この詩をかいたランボーは15歳に詩を書き始め20歳で書くのをやめたそうです。

気負わないで

 案外読んでみると時間はあっという間に過ぎていきます。アニメや小説、Twitterに飽きたキミへ。すきま時間で詩はどうですか?

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