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10年間俳優をやって見えた業界の現実と、俳優、女優の生態。

みなさん。はじめまして。
俳優の原田新平です。
俳優とはいえ、全然まだまだ名も知られていない者なので、まずは、簡単に自己紹介をさせてください。
私は2010年から10年間、アミューズという芸能事務所に所属し、CM、ドラマ、舞台等の活動をしてきました。
アミューズでは、劇団プレステージという若手俳優の集団で精力的に活動しながら、外部の舞台では、大泉洋さんが所属するTEAM NACSの本公演「PARAMUSHIR〜信じ続けた士魂の旗を掲げて」に出演したり、CMではライフネット生命のCMに厚切りジェイソンさんと共に3年間出演したりとテレビ、舞台問わず、様々な活動をさせて頂いています。
そんな私が10年所属したアミューズを退所し、翌日に株式会社を立ち上げ、新たなサービス(美vid)を始めます。
今日はそのサービスを作った理由と俳優の生態についてお話できればと思います。

・俳優業の仕事の生まれ方と仕事の価格感

俳優の仕事はどのように決まるのか?
皆さん想像できますでしょうか?
日本の俳優というのは今までは一般的に、芸能事務所に所属し、事務所にくるオーディション情報を元にオーディションを受け、仕事を決めてくる。
または担当マネージャーがテレビ局や制作会社、キャスティング会社等に資料を持って営業し、仕事を決める。
もう1つはオファーが来る。
概ねこの3つの方法で仕事が生まれます。
オファーが来続ける存在にならない限り、マネージャーと共にずっと仕事を探し続け、一つ一つ掴んだ仕事を全うし、また次の仕事を探す。
お分かりの通り、俳優はある意味一生就職活動をしているような状態なので、良い時もあれば悪い時もある、不安定極まりない職業です。
今回は俳優の懐事情も赤裸々に話していきます。


俳優にも様々な給与形態の人がいるので、一概に断定はできませんが、一般的に名前の知られていない俳優のほとんどが、アルバイトで生計を立てていることはご存知だと思います。
更に踏み込んで話すと、ちょっと名前が知られていても、アルバイトで生活費を賄っている人は実は多いです。
なぜならば、ギャラは所属事務所との契約で配分が決まる割合で5対5だったり7対3だったり、全てが俳優の手に入るわけではないからです。

例えば、民法のドラマに1話10万円で出演したとします。
10万×10話=100万(1クール※3ヶ月)
事務所との契約が仮に5対5だったとします。
すると50万が数カ月後に振り込まれるわけです。
単純に3ヶ月で50万なので、1ヶ月あたり17万円いかない計算です。
もちろん役どころが大きくなったり、芸歴が長い俳優は1話30万、50万、更にそれ以上となるわけですが、この金額感はドラマの広告物(ポスタービジュアル等)にメインキャストとして名前が載るレベルだと思ってください。
もちろん撮影期間中にも他の芸能の仕事も同時進行するので、収入をプラスすることは可能ですが、全国ネットの民法のドラマでさえこの金額感という現実です。
舞台は舞台、CMはCMでまた金額感もギャラの発生の仕方も全く異なるので、これはまたの機会にお話するとして、俳優が俳優だけでメシを食うという難しさを少しは感じていただけたかと思います。

俳優という多くの人が憧れる稀有な職業に就き、俳優だけでメシを食うということは非常に難しい。
更に一時的には仕事が増えても、仕事量と収入の安定を図ることは至難の業です。
とはいえ、俳優として売れて、多くの素晴らしい作品に参加し、普通には稼ぐことが出来ない莫大な財を築いている人もいる業界。

俳優として売れる方法を知ることができれば、もっと可能性がひろがっていくはず。

・売れる為の方法はなにか?

ここで1つ問題です。
俳優として売れるために必要な最も大きな要素はなんでしょう?

この答えは運です。

なんて希望の無い話なんだ。と思う人もいると思いますが、残念ながら事実です。
17年間この業界に居る間に、「実力があれば売れる」とか「ドラマ等で大きな役を掴んで、それをきっかけに売れていく」とか「俳優として今までにいない存在になる」だとか、20代前半はそういったことが売れる要因だと考えていた時期もありました。
もちろん実力やその人が持っている雰囲気や表現力は非常に大事ですが、
芝居が上手い=売れる
という方程式は全く成り立ちません。
芝居が上手い俳優を小劇場で私は沢山見てきましたし、逆に上手くなくても売れている俳優も見てきました。
大手の事務所に居るから売れるというわけでもなければ、芝居が上手いから売れるというわけでもない。
本当に、こうすれば売れるという方程式はありません。

ただ、自身の芝居の表現の幅を広げたり、様々な特殊な技術を身につけたり、チャンスが多い事務所や環境に身を置いたり、敏腕マネージャーに営業してもらったり、注目される作品に出られるよう努めたり、成功する運を引き寄せる確率は上げることができます。
ただ、それ以上は自分の力だけではどうにもならないのも、この業界の現実なのです。
ですから、非常に多くの人が夢と希望に溢れ、俳優や女優を志し、大半の人が辞めていく、そういう業界です。

・俳優が俳優を辞める時

一見華やかな世界に見えますが、これだけ未来が見えない厳しい世界に身を置き、貴重な人生の時間を費やす人は、年齢を重ねるごとに減っていきます。
俳優は3度辞めるかどうか悩む時期がある。と鴻上尚史さんが以前テレビで話していましたが、その通りで、
その3度というのが25歳、30歳、結婚というタイミング。
25歳は20代前半の最後の歳で俳優も若手という言葉が使いにくくなる時期。
そして、同世代の大卒の人が社会人として会社に慣れてくる時期でもあります。
同世代の友人を見て、まだ自分も今なら一般企業に就職し、今より安定的な暮らしが手に入るのではないか?と考える時期です。

30歳はそれなりに俳優としての活動を経験してきて、理想と現実を天秤にかける時期であったり、とりあえず30歳までは俳優として売れる為に頑張ろうという自分にとっての期限に定めがちな年齢でもあります。

結婚。結婚して辞めるパターンの人も非常に多いです。
男性は結婚相手や家族を守る為に不安定な俳優という職を辞める選択をとる人が非常に多いですし、女性も、出産しそのまま子育てをしていく中で、女優を辞めていく人が非常に多く、更に女優の場合、歳を重ねるほど役が少なくなるので、そもそもの仕事量が減るという現実も、要因の1つと言えるでしょう。

では現在34歳の私自身が俳優を辞めることを考えたことがなかったのか?
答えはNOです。

俳優を辞めることは何度も考えたことがありました。
俳優として大成するためにこの仕事を選び、続けてきた中で、25歳、30歳でやめるということはありませんでしたが、今後結婚したらどうか?子供ができたらどうか?という自分への問いに関しては答えが出せませんでした。
なので、2018年の夏以降一切のバイトを辞め1年間俳優及び表現活動の収入のみで生計を立ててみようと決意し実践しました。
その実践中は舞台とCM、ドラマ、映像の演出、ラジオ、仕事がない時は自分でショートフィルムを作りコンテストに出品したり、全ての時間を表現活動に注ぎ込み、収入を確保し、結果的に一人暮らしの自分の生活はなんとかできました。
しかし、実践していけばいくほど、様々な現場で自分の俳優としての未熟さにも気付かされましたし、自分の力だけではどうにもならないこの業界の現実を、まざまざと突きつけられました。

その結果、自身が俳優でメシを食って家族を養う度量と経済力を今後持てるかどうか、その自信はありませんでした。
ただそれでも俳優は続けたいという気持ちは持っていましたし、自分のみならず、俳優が俳優を辞めようと考える原因の殆どが、お金を稼ぐということで解決することだということを認識しました。

・アルバイトではなく副業

では現実問題、俳優の仕事がない時、多くの俳優はどういう仕事でお金を稼いでいるのか?
やはり多いのは飲食店でのアルバイト。
都内の渋谷や六本木等の居酒屋やバーに行けば、俳優はそれこそ1店舗に1人位働いているのではなかろうか?という程多いです。
テレアポや事務スタッフ、近年ではUber Eats等も俳優で溢れているのではないでしょうか。
急なオーディションや仕事が入った時にも融通がきくアルバイトを選び生活している人がほとんどなのですが、俳優をやっている人は実はとても能力が高い人が多いです。
仕事に対しても非常に真面目でコミュニケーション能力が高く、常に新たなことを吸収し、しかも高次元で実践できる優れた存在が本当に多い。

こういった人達がアルバイトではなく、副業という形で生活をより豊かにし、俳優活動を精力的に続ける為の仕組みを作れないだろうか?
その仕組みはおそらく社会にも企業にもプラスの価値を提供できるはずだと考えるようになりました。
そこで私が考えた、俳優に向けての副業の1つ目。
それはフィットネスクラブのパーソナルトレーナーでした。

・俳優とトレーナーの相性

俳優というのは生身の人間を演じるために役作りをすることが仕事です。
与えられた役に対し精神的にも肉体的にも近づくことを生業としている職業。
即ち、監督や演出家から与えられたゴールイメージに対し、自身で目標設定とその目標を達成する方法を考え行動する。
それも毎作品ごとに。

自身の変化の経験と、変化の多様性に長けている俳優が、フィットネスクラブのパーソナルトレーナーとしてもし居たら、心身の健康やボディメイクに対する素晴らしい指導者となるのではなかろうか?

更に職業上、仕事がある時期と無い時期が生まれ、どうしても不安定になってしまう俳優にとっても、パーソナルトレーナーをセカンドジョブとして働くことは生活を安定させる面で、とても有意義な時間なのではなかろうか?

ジムに通うお客様にとっては、もし自分のパーソナルトレーナーの俳優が、テレビや映画、演劇に出ていたら、ジムに通っていない時間、ふとした時にもお客様の心に喜びを提供できる。
そして、自分も頑張ろうと鼓舞させることができるかもしれない。

昨年末からこのようなことを考えていた矢先に、友人から「紹介したい人がいるから今から渋谷へ来れないか?」と連絡がありました。
時間は夜10時。
今いる場所は横浜のとある駅。
どう考えても鈍行では間に合わず、思い切って新幹線に飛び乗りました。
そこで紹介されたのがこのプロジェクトを共に始めるきっかけとなる東急スポーツオアシスのY氏でした。
乾杯も早々に、私の考えていた「俳優×パーソナルトレーナー」という企画を話すと非常に興味を持って親身に話を聞いてくださりました。
それから10日後、提案資料を持って商談に伺い、何度も打ち合わせを重ね、話を具体的に進め、業務提携の契約を取り交わしました。

「俳優×パーソナルトレーナー」これはフィットネスクラブを利用するお客様にとっても俳優にとっても、今まで以上の楽しさや喜びを提供でき、機能面においても多様な経験をしている俳優だからこそ提案できる内容、そしてそこから生み出される効果を非常に期待できると考えています。

美vidでは、ジムに通うのが少し億劫になってしまう方にも、トレーニングをもっと楽しく、ジムに通うのがやみつきになるような、様々なサービス展開を予定しています。
楽しくて通っていたら、結果的に効果がでるというトレーニングを目指し、
“楽しいが魅力をつくる”このコンセプトを提唱していきます。

最後まで読んでくださった俳優や女優、モデル等、芸能界で活動している皆様へ。自身の活動は精力的に頑張りたい。そして、自分もパーソナルトレーナーとして活動してみたい。
そんな方がいらっしゃいましたら、原田まで連絡ください。
https://forgimmick.com/
弊社のホームページのお問い合わせフォームからメールを頂けたらと思います。
様々なアーティストが自由に表現活動できる世の中を私達は目指します。

株式会社For Gimmick
代表取締役
原田 新平


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株式会社For Gimmick代表取締役 アミューズ、劇団プレステージで俳優としてCM、ドラマ、舞台等で10年間活動し2020年独立。 現在、俳優業だけでなくキャスティング及び映像制作、表現者の活動を支援する事業を作っています。 https://forgimmick.com/
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