秘密

最近は就活ばかりで疲れた

周りと比べたり
暗中「これでいいのか？」と自問自答を繰り返し
病みそうになっている

気晴らしに映画を見た

ある女の子の秘密の話だった

今日は僕の秘密の話

僕には誰にも言ったことがないことがある

それを誰かに言ってしまったら
誰かが気づいてしまったら

僕のことを嫌いになるかもしれない
仲間外れにされるかもしれない

それが怖くて言わない

それがみんなに知れ渡ってしまったら

色眼鏡で見られるかもしれない
気を遣われ続けることになるかもしれない

それが嫌で言わない

でもこの秘密を悪だと思ったことはない

秘密はみんなが持ってるものだから隠すことに罪悪感なんてない

これは僕だけのものだから誰にも見せてあげない

これは僕を僕たらしめるものだから誰にも否定させない

周囲がこれを完全に受容するほど寛容になったとしてもきっと言わない

親にも
親友にも
恋人にも教えない

自分を否定されたくない
自分が抱えたものを腐らせたくない
自分である証明に失効の印を押されたくない

普通になりたくないってわけじゃない
（普通になりたいとも思わないけど）

ありのままでいたくないわけじゃない

理解も承認も同情も善悪の判定も

この秘密の前では意味を持たせない

秘密が秘密であるために
僕が僕であるために

誰にも教えない