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旅行記

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🇳🇱:アムステルダム(ゴッホ美術館+α)

気が向いたので、5月に行ったアムステルダムの旅行記を書く。 やはりゴッホ美術館が圧巻の良さで、ここに行けたことは本当この先ずっと記憶に残る経験だと思う。 そこは、もう美術館というよりは、ゴッホの人生そのものだった。ゴッホの人生そのものに入り込んで、その世界を追体験する空間。 展示のしかたが良いからこそ来訪者にそう思わせるのだろう。泣きそうになったり、心の奥まで芸術が染み込んだり、色合いや筆のタッチを目に焼き付けようと追いかけたり。 もう一度この美術館に行くためだけにア

🇮🇹:イタリア家族旅行(後)記

たった今さっき、Saint Germain des Pres駅付近のレストラン前で兄と母にバイバイしてきた。 1週間前に2人がパリにやってきて、そこから数日フランスに滞在した後に3人でイタリアのローマ・フィレンツェ・ヴェネツィアを巡った。 こんなにも楽しい旅行があって良いのだろうかというくらいに、ただただ楽しかった。純粋に、最高だった。 青空の下で太陽の光を目一杯に浴びて、美味しいものをひたすら食べに食べに食べて、ローマの遺跡たちに感動したりフィレンツェのオレンジ色の屋

🪷:Givernyとその後

先週、念願だったモネの家へ行ってきた。 彼の家とお庭は、フランス北部ノルマンディー地方のGivernyという小さな町にある。フランスの田舎の町が持つ雰囲気は揃って温かくて、美しくて、こじんまりとしていて可愛らしい。Givernyもそんな場所で、小鳥のさえずり以外は他に何も聞こえないくらい静かだった。 ぴったりチューリップが満開の時期に行くことができたので彼のお庭は見渡す限り色とりどりのお花が広がっていて、まさに楽園のようだった。そして、私は正直お花がここまで心を癒す力を持

🇩🇰:デンマーク旅行(デザインミュージアム etc.)

デザインミュージアムもルイジアナと少し系統は似ていて、やはり来場者は次々に未来に関する問いを投げかけられることになる。 人間の感情やスキルなど、日々私たちを取り囲む形のない要素がボトルに詰まった薬があったなら、「寂しさ」を解消するジェルがあったなら、死をアプリで「注文」できたなら——。 そんな「もしも」からデザインやテクノロジーは具現化されていくのだということが身に染みて感じられるような作品たちが並んでいた。craftivismに関する展示や洋服の再利用に関する作品もあっ

🇩🇰:デンマーク旅行(ルイジアナ近代美術館)

コペンハーゲン中心部から少し離れたところにあるルイジアナ近代美術館は、世界で一番美しいとも称される場所らしい(そういうのありすぎてよくわからんくなってきたけど)。 その展示内容がこれまでに訪れてきたヨーロッパの美術館・博物館たちとはかなり異なって面白かった。この旅行記に書いてきたような美術館はやっぱり有名画家たちの作品が並んでいる古典的なラインナップで、アートの世界の歴史や権威を感じられるものだったのに対して、ルイジアナは「未来を問うてくる」「来場者に語りかけてくる」美術館

🇪🇸:建築と太陽の街バルセロナ(その2)

2日目は、朝からブキャナ市場へ。 バルセロナの美味しいものが集まるマーケット、カラフルな食材や料理が目に飛び込んできてそれだけでもうわくわく。 ここで私はさいっっっこうに美味しいパンに出会ってしまった。出会ってしまったのだ(ガチ勢なので写真で解説する)。生ハムも果物もすごく美味しくて、大充実の市場だった。 その後は何したっけ、バルセロナの街歩きをした、有名な広場にいったりCathedralに行ったり音楽堂(開いてなかった)に行ったり。凱旋門もエンジ色でパリとはまた違った

🇪🇸:建築と太陽の街バルセロナ(その1)

3泊4日のグラナダ一人旅(これは多分旅行記書かないけど本当に楽しかった)を終えたら、次なる目的地であるバルセロナへ。 ちょうど従姉妹ファミリーがバルセロナへ家族旅行に来るので、私も合流させてもらうことになっている。 グラナダ最終日は雨が降っていて、これといってすることもなかったので早めに空港に向かおうとバス停にやってきた。そしたらバス停の電光掲示板が「次のバスは20時です」と言っていて、今13時だし私の飛行機夕方ですけど大丈夫そ?と困惑した。すると、同じく困惑した顔のお姉

🇫🇷:リヨン旅行記

夏からずっと行きたかったリヨンにやっと行ってきた。 いつも旅行から帰ってきて日が経つにつれ筆から手が遠のいて、結局思ったより旅行記がつけられていないことが多いので今回は行きたてほやほやの状態で簡単に書いてみたいと思います。 リヨンは2000年以上の歴史を持つ都市で、その起源はローマ人によって築かれたガリア3州の首都となった時代まで遡る。 15世紀にルイ11世が自由市を開く特権をリヨンに与えたことと、フランソワ1世がイタリアから絹を輸入したことから絹織物工業が発展して、日

🇨🇿🇦🇹🇭🇺:東欧旅(+ドイツ)〜芸術編〜

チェコ・オーストリア・ハンガリーの3カ国を訪れた東欧旅行、どうやって記そうかなと考えて、国ごとにまとめるよりも側面ごとにした方が書きやすそうだなと思ったからそうすることにした。まずは芸術編。 ミュシャ美術館(Mucha Museum) 訪れた人々から意外としょぼいとの評判を聞いていたのでどうかなと期待値低めで訪れたら、案外面白かった。 絵画とはまた違った、イラストやポスターのテイストを観察したりそこに込められた政治的な意味の説明を読んだりするのが面白かった。 母国チェ

🇩🇪:ミュンヘンと文房具のせかい

中高生の時に作っていた叶えたい夢チェックリストに、また一つチェックを書き込む。 ドイツのデパートで文房具の世界に浸ること。 遡ること十何年、小学校中学年くらいから文房具コレクターとしての道を着実に歩み始めた私は、塾でもらった図書カードやお年玉を鬼のようにひたすら文房具に注ぎ込んでいた。文房具屋さんや本屋さんの文房具コーナーで半日以上の時間を過ごしていたこともざらにあった。 そんな私は大好きだったテレビ番組、世界はほしいモノにあふれてるの「ドイツ・オーストリア〜想いを伝え

🇫🇷:コルマール(クリスマス旅行その3)

ここ最近あまり文章が満足いくように書けなくて、自分の表現方法の貧しさにもちょっぴり嫌気が差していて、でもやっぱり旅行記という形で記憶を保存したいから力を振り絞ってクリスマス旅行の3本目まで書いておく。質の悪い文章を大量生産してしまうよりはもう自分の心の中だけに留めておくのが良いのかな、次の旅行は書くかどうか考えどころだな。 さて、ストラスブールから電車で1時間ほどのところにあるコルマールは同じくアルザス地方の村で、ハウルの動く城に出てくる街のモデルになったことでとても有名だ

🇫🇷:ストラスブール(クリスマス旅行その2)

旅の目的地、2箇所目はストラスブール。 Capitale de Noëlと呼ばれるほどクリスマスの時期の活気で有名だけれど、同時に世界遺産にも登録されている歴史ある街。 紀元前12世紀頃、古代ローマ軍がイル川の中洲に築いた駐屯地がその起源らしい。ストラスブールはドイツ語で「街道の街」という意味で、その名の通りローマ時代から人や物の行き交う交易都市として発展してきたという。 到着後ホテルに荷物を置いたら、のどかなストラスブールの街並みと白鳥に癒されながら川沿いを歩いた。あ

🇩🇪:フランクフルト(クリスマス旅行その1)

1週間に渡るクリスマス旅行の最初の目的地は、ドイツのフランクフルト。 フランクフルトの駅に着いて一番初めに思ったのは、広島駅に似ているということ。 駅の構造や周りのビル、その合間を縫うようにトラムが走る構図がすごく広島駅に似ていた。 駅の周辺は高層ビルが多い都会という感じで、ただ昼間だったのにも関わらずなんとなく治安がそこまで良いわけではなさそうな怪しい雰囲気を感じた。 荷物をホテルに預けたら、まずはお腹を満たしに適当なカフェに入ったのだけれど、そこで食べたものが全部

🇬🇧:イギリス旅行記 (6日目~Stonehenge & Bath~)

ちょこちょこ振り返りながらつけてきたイギリス旅行記も終盤へ。 6日目は、ストーンヘンジとバースに連れて行ってもらえるツアーに参加した。Victoria Coach Station はオックスフォードに行く時に散々さまよったので、この日はしっかり時間前に到着できた。 おしゃれで可愛らしい50〜60代くらいのガイドさんにお供されてバスに乗り込む。ガイドさん色々な話をしてくれたのだけれど、寝こけていてあまり聞いていなかったの申し訳ない。ただ、ロンドンの街並みについての、Vict