旅先恋千一夜。

【1998年2月19日(雨)中国:麗江】  

戻ってきた麗江は前回とうって変わって天気が悪くなっていた。寒い、、、さすが標高2500m。

今朝、昆明で一緒の部屋で過ごしその後に麗江にて再会したバックパッカーご夫婦の出発をお見送りしてから、街に知っている人もいなくなったので約束どおり(?)麗江のあちこちのカフェの情報ノートに「虎跳峡」や「ジョンディエン」の地図や情報を書き散らかし暇をもてあそぶ。

、、、そういえば最近でこそご夫婦のパッカーは沢山見かけるようになったものの、恋人同士でなく夫婦での日本人長期旅行者は当時めずらしかったんじゃないかなぁと思う。

まぁ見送りしたご夫婦は中国の黒龍江省にご夫婦で留学していた北海道の高校教師であったので、正確には現在は長期旅行者とは違うが。

でも2人の出会いは旅行中との事らしく、高校教師の旦那さんは1990年代前半の長期海外単独旅行者不作の時期に「すごく可愛いお嫁さん」をゲットした数少ない旅の勝利者と言えよう。

今回はそのまま旅カップルの話題にさりげなく移行する。

カップルでこれから一緒に初めての海外旅行に出る旅行者が私のこんな文章を見る事も無いかと思うが、もし偶然目にすることが出来た貴方は幸運だ。余計なお世話かも知れぬが、あえて言わせてもらう。

恋人と一緒に海外に長期の自由旅行を行くのはやめなさい。

大体において旅行中にケンカになった挙句、他の海外にいるときだけカッコイイ男にかっさらわれたり、優しく微笑んでくれる地元の女性に入れ込んだりするのがオチだ。

彼氏は彼氏で、彼女に海外で良いところを見せようとして空回りしてたりするし。彼女は彼女で、日本ではあれほど格好良く見えた彼氏がいかに子供で汗臭くだらしなく見える事に勝手に幻滅してたりする。

挙句の果てに行き先の相違なんかで、それっきりになるのも良く聞く話だ。

特に南米なんかは彼女連れで旅行なんかしたら楽しさ激減だ。(意味深)

まぁ大体ケンカになっているカップルのどちらかは、たいして海外自由旅行には興味が無かったりして相方の「アジアの素晴らしさ」みたいなモノの押し付けにウンザリしていたりする。 

二人で仲良く行くならパッケージツアーが良かろう。

これが夫婦であった場合は話が別だ。

お互いに弱みを握り合ってるせいか、ガツガツしてなくて見ていて気持ちがいい。お互いに好き勝手に旅しているが、財布が一緒のところが良い。

まぁ夫婦で旅に出るくらいだから二人とも旅行が嫌いって事は無いだろうが、たとえ行きたい場所が違っても帰る鞘が同じだから逃げ切りようがない。逃げ切った友人もいることはいるが(訴えられそうなので)あえて触れない。

友人の中には、女房、子供、旦那をおいて海外長期旅行に出かけている人たちもいるが、それも今ココでは保留にしておく。

さて本題の旅先での恋(今回は長期旅行日本人同士編)だ。

一度は旅先で「幸せ天使(Love Q.P)」を名乗った私になんでも聞いて欲しい。

旅先で出会ってそのまま結婚、出産と幸せ街道まっしぐらの友人も沢山いるのでまずは「おめでとう」と言っておく。

言ってはおくが、こっちも言わせて貰うと旅先の愛情はあまり当てにならない。

それと旅先で出合った長期旅行者同士カップルの帰国後の、同棲なんだか、シェアメイトなんだか分からない現状も個人的にはハッキリさせて欲しい。(愛メインなのか、金メインなのか)

それでは旅で恋に落ちるいくつかの理由を挙げよう。

1. さみしい

これが一番厄介だ。 いまさら理由は必要ないだろう、、、つーか日本帰れ。

2. あこがれ

自分の知識をはるかに凌駕する人たちに旅先では出会う事もしばしばだ。

そんな旅人が話す未知の土地に対する憧憬、会話の豊富さへの満足感と信頼感、そして夢を語るその眼差し、、、なんかに運命を感じノックアウトされる。さらに夕日と、海と、2~3のストロベリートークがあればほぼ完璧であろう。

、、、が喰われちゃった後で冷静に考えてみると、そんな彼(彼限定)の話はすでにネタへと昇華されていて嘘ではないが面白く構成されていると気づくし、 帰国後に素敵に夢を語っていた旅彼に会おうと上京したものの、彼のアパートの近所の公園でどんよりと彼が手作りアクセサリーの道売りしていたのを見て声もかけずに家に帰って連絡を絶った旅彼女もいる。 気持ちは分からないでもないが、、、でもそれはチョット酷くないか?

3. なりゆき

これはあえて説明しない。野良犬でも3日飼えばなついてしまうからだ。

4. とりあえず

これもあえて説明しない。お互いに日本に帰ったら自然消滅を願っている。

、、、ここまで書いて少し怖くなってきたので、ひとまずは終わる。

上記は私の身の回りの体験談なんかではなく、旅のよくある話であるという事になっている。だから「これ、俺の話じゃねーか!」とか、トチ狂った被害妄想メールなどよこさぬように。その時点で地雷を踏んでしまっている。

そんな事だから「ちょっと南インドでも行ってくるねー!毎日メールするから!」と彼女を見送ったりしたけど、彼女は彼女でしっかりと、バンコクで旅の元彼と秘密で合流予定で。もちろん「現在、彼氏募集中ですっ!」とか言っちゃったり。

そのままインド。

日本から彼女はゴム持参。下品●5点

彼女の方は「バレなきゃいいでしょ」くらいかもしれないが、何て狭い旅行界のネットワーク。それとなく何処からか漏れているのが恐ろしいところで。

挙句、逆切れの末に元彼と、、、ん?だーかーらーぁ例え話ですってば!!!もー!うぜーよ。

いきなり「旅先恋千一夜:第一回」は終わる。

この章が無くなった場合はある圧力団体が働きかけたと思って頂きたい。

確実に記事を更新していくたびに友達が減っていく気がする。

私の身だって削っているのに。(涙)

それと、「いつも日付が入ってますけど、あんまり話に関係ないですね」 とかも余計なお世話である。実は先に言っちゃうが、これからこの日付が重要なキーポイントになる(予定)のである。見逃してはならない。毎日アクセスして見逃さないようにする事をオススメする。

、、、今日の麗江は一日中雨だった。

晩御飯は旧市街の「ママフーズ」レストランで独りステーキを食べた。ステーキは美味しかったけど、2ヶ月近くぶり久々の独りでの夕食だったのでもくもくもくもくと食べた。店の前にある「納西古音楽会」から、切なげな琵琶の音が塀を越えて聞こえてくる。

、、、さみしいなぁ。

そんな人肌が恋しくなる異国の夜である。

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