コロナで変わる健康習慣。ヘルスケアでは何が求められる?


記事を書くきっかけ

これまでマスクを着けていなかったニューヨーカーが、コロナをきっかけにマスクのみならずゴム手袋を着用して街を歩いている姿をニュース映像を目にした。

今まで当たり前だと思っていた習慣や常識は簡単に変わる。

コロナの影響で健康意識が変化しているが、意識が変化すると習慣が変わり、意思決定が変わり、消費行動が変わる。

デューク大学が2006年に発表した論文によると、

”毎日の行動の40%以上が「習慣」によって行われている。”
”生活の中でしている多くの意思決定の半分ぐらいは習慣によるもの。”

コロナの影響で習慣が変わると、消費行動の意思決定はどのように変わるのかを考えてみた。

化粧品業界に長年従事しているがコロナによって化粧品の売れ筋商品が大きく変わっている。外出しないことから口紅、ファンデーションなどのメイク品が特に大きく売上を落としている。その一方で、「巣篭もり美容」ワードがトレンドとなり、美容液やフェイスマスク、またアルコール高配合のハンドジェルが売れている。

大手化粧品メーカーでは、第3類医薬品販売、医薬品や製薬メーカーと合弁会社設立など、ヘルスケア市場参入の動きを見せている。

今後、ヘルスケアと化粧品はシームレスになると考えており、コロナで変わる健康習慣からヘルスケア商材に何が求められるのか大事なヒントになると考えている。

習慣(手洗い、マスク)

あるアンケートで、新型コロナウイルス感染症を予防するために気を付けていること・対策していることを聞いたところ、「手洗い」「マスク」が上位となっている。

【総合ランキング】
第1位 「手洗いの徹底」 84.2%
第2位 「マスクの着用・咳エチケット」 63.5%
第3位 「人ごみの多いところに出かけない」 58.3%
第4位 「うがい」 46.3%
第5位 「健康的な生活を送ること(食事、睡眠、運動など)」 36.3%
第6位 「消毒液をこまめに使う」 34%
第7位 「換気を行う」 33.8%
第8位 「他人が触るところを極力触らない(電車の手すり、エレベーターのボタンなど)」 30.2%
第9位 「体温を定期的に測る」 17.3%
第10位 「空気清浄機を使う」 13.1%
引用:https://chosa.nifty.com/medical/chosa_report_A20200403/3/

手洗い

4月末の関連ワードの上位には、芸能人の手洗い動画、「次亜塩素酸」「キッチンペーパー」が上位に上がっていたが5月からはダウントレンド。

ハンドケア製品だけでなくボディソープ、洗顔料などの洗浄剤やボディローション、日焼け止めなどの肌に塗布する整肌料などにも除菌や抗菌、殺菌機能を求められるのではないかと思う。


また楽しみながら手を洗うコンテンツ充実や香りなどのリラックス効果、美容成分を付与するなど付加価値を付与した製品ニーズがあるのではないかと考える。


マスク

4月末頃では「在庫」「予約販売」 などのワードが目立っていたが、ダウントレンドとなっている。今後は供給過多になることも予想される。

そこで今後はマスクの差別化が求められるのではないかと考える。
例えば、ライフスタイル別に特化したマスク(ランニング用、女性向けの化粧が付かないマスクなど)である。マスクをしながらスキンケアできる商材(保湿、アロマでのリラックス効果、日焼け止め)なども求められるのかもしれない。

またマスクによる肌荒れ、ニキビに悩む女性もいる。
そこで肌当たりが優しい、通気性の良いマスク、保湿効果のある素材のマスクや併用して肌荒れを防止する化粧品や化粧雑貨などのニーズが出てくるのではないだろうか。

マスクによるメイク崩れも女性の困りごとの1つ。マスクにメイクが付着しにくいミストなどメイクが崩れないニーズも高まるだろう。

まとめ

手洗い、マスク着用が習慣になることで新たなニーズも増加するがコロナの収束の状況により、消費者の興味・関心度は日々変化していく為、常にウォッチしていく必要がある。

ただしその変化の中でも、防御機能(対ウィルス、除菌、紫外線、外気のほこり、花粉)と洗浄機能に対するニーズは今後も継続したニーズが見込まれる。




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