エレキギターの音作りについて

今更こんな記事いるか?????

このご時世、ちょっと検索すればクソほどやり方は出てくるし、もっとわかりやすい記事もクソほどありますが、一例として置いておく分にはいいのかなと。

というわけで、本記事ではロック系で使える歪みサウンドの作り方を簡単に解説しようと思います。
私は後述する方法を実機のアンプでも使っていますが、今回はあくまでアンプシミュレーターだけで完結する方法として。

今回使用するアンプシミュレーターは、NEURAL DSPというベンダーの Archetype Nolly です。
メタル系メインの人は持ってる方も多いはず。

・セットアップ

まずは使いたいアンプとキャビネットのモデルを選びます。
アメリカンサウンドがいいとか、ブリティッシュサウンドがいいとか、音作りをしようと思う以上、何かしらビジョンがあるはずなので、それに近いアンプモデルを選べばOKです。
キャビネットはよくわからなければ、ヘッドと同じメーカーのもの選べば間違いはありません。

使いたいアンプモデルを選んだら、まず以下のパラメーター以外を全てMAXにします。
・ゲイン
・マスターボリューム
・アウトプット出力調整用ボリューム(あれば)

ノブの見た目としては下の画像みたいになっているはず。

画像1

基本的に私は『いらないものを減らしていく』形でギターの音作りを行うので、このパラメーターからスタートします。
ゲインについては、だいたい欲しいと思う歪み量まで上げてください。

・マイキング

個人的に、エレキギターの音作りはここで半分は決まると思っています。

立てるマイクの本数は、シミュレーターによって色々あるので自由ですが、1本~2本で調整するのがわかりやすくていいかなと。

歪みギターの場合は、57のようなダイナミックマイクをコーン側の近め。
414のようなコンデンサーマイクを、エッジ側の遠め、といった形で配置すると、後々微調整が楽です。

画像2

まずはこの時点で、6割程度は理想の音に近づけます。
ダイナミックとコンデンサーの音量割合を6:4程度にして、位置で録り音を変えていきます。

この時点で高域がキツければ、ダイナミックをエッジ側へ少し寄せる、コンデンサーの距離を近づけるなど。
逆に低域過多なら、ダイナミックをコーン側へ寄せる、コンデンサーの距離を離すなど。

スピーカーコーン(中心部)に近いほど高域が出て、エッジ(外側)に近いほど低域が出る。
スピーカーとマイクの距離が近いほど低域が出て、遠ければ中高域が出る。

出る、というよりはその帯域を拾う、といったほうが正しいかな。

上記を覚えておけば、1本でもある程度聴けるレベルにはなるはずです。
ここでそこそこの音にしておくと、あとがすごく楽。

・アンプEQメイク

ここから、先述した『いらない部分を減らす』作業に入ります。

この時点ではまだ、ハイがキツい、ローが出すぎているなどがあるかと思います。
なので、その部分をアンプのEQで削っていきます。
もちろん、この時点で満足行く音が録れる状態になっているのであれば、そこで音作りを終えてしまっていいと思います。

この段階で気をつけたいのが、どこの帯域が足りない、という目線では判断せず、どの帯域が多いかで判断したいということ。

増やす方向には回さず、減らす方向のみで調整すると、泥沼にはまらずに済むかと思います。
よくわからなくなってしまったら、またゲイン以外フルテンに戻してやり直しましょう。

私の環境では、以下のようになりました。
結構極端なセッティングに見えますが、ここではノブの位置よりも出音を重視します。大事なのは最終的な音です。

画像3

マイキングからここまでは、使用するギターやアンプ、マイクの種類、シミュレーターソフトによって、同じ音を作ろうとしても全く異なるセッティングになると思うので、数値は参考程度にしてください。

・ポストEQで微調整

ここからはソフトによっては付属していないこともあるので、DAW側で調整したり、というミキシングの領域に近い気がします。
そのため、ポストEQがあれば程度で参考にしてください。

ちなみにポスト○○は、後ろの~とかそういう感じの意味です。
この場合はアンプの後ろくらいに捉えて頂ければ大丈夫です。
MESA BOOGIEのマークシリーズとかは実機でも付いていますね。

画像4

私は、この時点ではほぼ微調整しか行いません。
使わないこともあります。

ミキシングのときにカットする部分を少しだけ削ったり、ギターとの相性で出しきれなかった帯域を少し出したり程度ですね。

・さいごに

エレキギターの音は、使う機材によって千差万別。おまけに使い手の好みとする音も人によって全く異なります。
これが正解!という音はありませんが、今回紹介した方法が普段の音作りにおいて、多少でも役立てば幸いです。
あくまで私個人はこの方法が楽というだけなので、それぞれ拘りの手順がある方はそれでいいと思います。

Archetype Nollyはいいぞ。


おまけ

今回作成したプリセットをDropboxに置いておくので、同じソフトを使用している方は試してみてください。
ギターと相性が良ければハードロック系のバッキングで使えるかもしれません。


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