今年もクリぼっちです。もう死にたい。
今回は友達も恋人もなく、「クリスマスが来るのが怖いです。」と仰る26歳OLさんからのご相談。大半の女性が彼氏もヤリ友も友人もなく、クリぼっち状態に在るんですけどね。
ですから「あなたは決して一人じゃない」とも言えるのですが、それじゃその辺の頭の悪い人生相談と一緒ですものね。よろしい。フェル流でお答えしましょう。
クリスマスに死にたくなってしまう女性って、実は少なくないんですよ。
特に銀座のホステスさんに多い印象です。西麻布のサロン嬢は普通に彼氏がいますから、別に寂しくもなんとも無い。新宿や六本木のキャバ嬢の太客は独り身の人が多いので、クリスマスに彼らとデートすれば良いのでやはり寂しくない。
でも銀座は違います。銀座のクラブの客は基本的に家族持ちです。だからクリスマスは家で過ごす。特に今年はイブが日曜日だから、尚のこと家で過ごす。銀座のホステスさんは、
女性にとって天皇誕生日より大切なイブの夜を、膝を抱えて一人で過ごすことになるのです。で、「もう死にたい」となる。
今から20年くらい前でしょうか。当時はやたらと接待が多い部署に所属していて、ヘタすると月に100万くらい会社の経費を使っていて、その日はクリスマスの土曜だと言うのに某半導体メーカーの役員とゴルフに行ったんですね。ゴルフの後は“打ち上げ”と称して「麤皮」というバカ高いステーキ屋で食事に行く。ともかくカネがかかります。平日ならそのままクラブへ行くのですが、土曜日だからクラブは開いていない。近くのバーで一杯やって、そろそろお開き、という時に携帯が鳴った。よく利用していたクラブのホステスさんです。
「ヤマグチさん?」「ああ。どうしたの、こんな時間に?」「私、これから死ぬから」「......え?」「私、これから死ぬから」「ちょ……なに言ってるんだ。ちょっと待ちなよ!」
私のただならぬ気配を察した役員氏が、どうした?と聞いてくる。「知り合いの女性なんですが、今から死ぬと言っています」「なに、銀座の子?」「そうです」「仕方ねぇな。今から行くぞ。タクシー拾え」「え、あの......」「早くタクシー拾え!」
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