女性の男性化

女性の身体で男性ホルモンが生成されるの、ご存じですか？
女性の身体で男性ホルモンは生成されますし、逆に男性の身体で女性ホルモンも生成されます。
女性の身体に、男性ホルモンはどのようなはたらきをするのでしょうか。
今回は、女性の男性化について解説していきます。

１，女性にも男性ホルモン？

女性にも男性ホルモンがあり、卵巣で男性ホルモンの分泌が行われます。卵巣でつくられた男性ホルモンが、アロマターゼという酵素の働きにより、女性ホルモンに変換されます。つまり、女性ホルモンを生成するために、男性ホルモンは欠かせないものなのです。
なんと、女性の体内でも、男性の10～20分の1のくらいの男性ホルモン分泌量があるといわれています。
さらに、女性の体の中で男性ホルモンは、女性ホルモンの10倍近く多く生成されるといいます。

女性の血液中の男性ホルモンが少なくなってしまうと、
生理不順、無排卵月経、卵胞発育の障害、性機能の低下、骨密度の低下、認知機能の低下、心血管疾患リスクの上昇、気分の障害など様々な症状が挙げられます。
また、男性ホルモンは筋肉や骨の質を向上や生活習慣病の予防、運動機能の向上などが期待できます。

２，男性ホルモンが増えると

女性にも男性ホルモンが必要とはいえ、男性ホルモンが増えすぎることによる弊害もあります。

・生理不順
女性ホルモンのはたらきにより起こる生理。男性ホルモンが増加してしまうと、女性ホルモンとのバランスが悪くなってしまい、生理不順など生理に関連した不調が起きてしまいます。
これは、男性ホルモンが増えすぎることでももちろんですが、女性ホルモンが年齢とともに減っていくことで相対的に男性ホルモンが増えてしまうというときにも起こりえます。

・皮脂が増えてオイリー肌になる、ニキビが増える
男性ホルモンであるテストステロンは、皮脂の分泌を促します。
そのため、顔の皮脂が増え、男性であれば髭が生えてくる顎周りのニキビができやすくなります。

・体毛が濃くなる
男性らしい身体をつくるのに必要な男性ホルモン。
その男性ホルモンが過剰に分泌されることで、男性のように体毛が濃くなることがあります。

・薄毛や抜け毛が増える
女性ホルモンには髪の毛を育てる働きがあるのに、それが減少してしまうと薄毛を発症しやすくなります。
男性は頭頂部や生え際が後退するのに対し、女性は全体的に薄くなるので最初は気づきにくいのが特徴です。
女性の場合は「FAGA脱毛症（女性男性型脱毛症）」と呼ばれ、治療もできます。

３，女性ホルモンを増やすために

女性を女性らしく見せてくれるのは女性ホルモンのおかげ。男性ホルモンが過剰に分泌されないようにしたいものです。
男性ホルモンと女性ホルモンとのバランスを適切にするためには、とにかく生活の見直しが大切です。
・食事
ホルモンバランスを整える、大豆・亜鉛・ビタミンE、ビタミンB6を積極的に摂るよう意識してみてください。
大豆は豆腐や納豆、亜鉛とビタミンB6は牛肉やレバー、ビタミンEはナッツ類に多く含まれています。

・睡眠
睡眠の質を高めることが、男性ホルモンを減らすことに役立ちます。
男性ホルモンは、緊張状態の交感神経が活発な時に分泌量が増えるといわれています。
そのため、身体をあたためたりリラックスして副交感神経を活発にすることで女性ホルモンのバランスを整え、男性ホルモンを減らしていくことにつながります。

・ストレスをためない
ストレスをためると、男性ホルモンが優位にはたらくといわれています。
好きなことに没頭してみたり、大声を出してみたり、ご自身のストレス解消法を見つけてみてください！

ちなみに、恋愛をすると女性ホルモンが分泌されるといわれています。
これは、恋愛をすることで”セロトニン”という幸せホルモンの分泌や愛情ホルモンである”オキシトシン”というスキンシップやセックス出産時に分泌されるホルモンも出ることにより心が満たされホルモンバランスが整うとも言われております。

・軽い運動
適度な運動で汗をかくことで、男性ホルモンであるジヒドロテストステロンが汗と一緒に排出されます。
また、適度な運動は心地よい良い疲労感や、身体をあたためることができるので、質の良い睡眠やストレス解消にも役立ちますね。

４，おわりに

いかがでしたか。今回は、女性の男性化について解説しました。
女性にとって必要だけど、時に弊害も起こってしまう男性ホルモン。
ホルモンと上手に向き合って、いつまでも女性らしくいたいですね！

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