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MAGOアートに会いに

先日友人のサロンであるビデオを見た。
先進国が投棄した廃材でアートを作り続ける日本人の美術家の話。

表参道にあるそのギャラリーはこじんまりしたガラス張りで、そのためにうんと近くで彼の作品が見れるようになっている。

パッとみると一風変わった子供や木の絵のようだが、近づいて見ると顔のパーツがPCのマザーボードの端材であったり、葉っぱがゲーム機のコントローラーだったりするのだ。

さらに近づくとそれらはゴミとして捨てられたものだと分かる。
そしてそれらは強烈なメッセージを発していた。

「あなたたちが捨てたものをよく見て!」

私たちはモノが欲しくなったり壊れたりすると、
古いものを捨てて新しいものを買うという選択を普通にしている。

その捨てたものは一体誰がどのように処理している?
特に電子機器はどうなる?

MAGOさんは、世界中を旅する中で、電子機器の廃材を燃やして出る毒ガスの中、安い給料で働くガーナのスラム街で、世界の不条理さを感じた。

考えに考えて、その廃材を使ったアートを作り、売り上げでガスマスクを買い、学校や高度な処理場を作ろうとしている。

彼がやっているのは、地球を、人間を、アートで進化させようとしていることだ。

今、サスティナブル、SDGSなどが大きく取り上げられる中、本当の持続可能な世界の循環とは一体なんだろう?

私たちが捨てたのは単なる古い物だけではない。
モノを大切にする想いや、作り手の気持ち。
あるいはそれを手にした時の感情までも捨ててきた。

もちろん断捨離が大切であることはわかっている。

だからこそ、自分の身の回りに置くモノを、捨てたら最後はどうなるのかまで考えられる意識の高さが必要で。

それはつまり自分の人生を見通す力にもなるのかもしれない。

新しいものができるとすぐ欲しがる。
自分をより良く見せるための道具として物を買う人もいる。
もちろん必要な道具であることには違いない。

けれど、SDGSをうたう前に、「欲望」を、「エゴ」を、コントロールすることが必要だ。

そしてその「欲望」も「エゴ」も「そうなるように仕向けられてきた」ことを知らない人はまだまだ多い。

https://www.magogallery.online/


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