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魔術師に学ぶ②日本とは何か

◯出雲政府と大和朝廷の争いが,日本の統治構造を形づくるうえで決定的な影響をもたらした。それ以降は、基本的に天皇という概念を中心にして統治されてきた.
◯大化の改新(645年)→宗教的な立脚点は天皇に,法制や法律は官僚的人材(中臣鎌足など)が決めていくという官僚主導の管理経済型の仕組み.
◯墾田永年私財法(743年)→それまでは三世一身の法で,土地は3世代までしか所有できなかったが、永遠に自分のものにできるようになった.
戦国時代には執行者の地位をめぐる争いがピークになり,2つの選択肢があった.
①秀吉的世界。中央集権の自由経済的なオープンな世界。外の国を攻めるなど外交的成長戦略。
②徳川的世界。非中央集権の地方自治.内需に頼る鎖国戦略。
◯結果的に徳川的世界の分割統治・地方自治スタイルが日本に向いていた.通貨も地域ごとにたくさん生まれて、文化が栄えた.
◯士農工商のカースト制度も300年程度日本の統治にはハマっていた.
◯職業が得られることがわかっているのは,「自由がなく不幸」ではなく「安心かつ康寧」.職業の行き来がしやすい柔軟性のあるカーストを目指す.
◯ビジネスパーソン、ホワイトカラーは「商」だが、基本的には生産にかかわらないため,一番序列が低いのは正しい(職人のほうが価値を生み出している).

◯とくに重要になるのが「百姓的な」生き方.百の生業を成すことを目指す。いろんな仕事をポートフォリオマネジメントしているので、コモディティになる余地がない。機械にも置き換えられない.
クリエイションを中心に考えるカースト(士農工商)は日本と相性がいいが、なくなってしまった→マスメディアのトレンディードラマや拝金主義を通じた価値観の統一,人生のサンプルの流布が原因.

落合さんの語る。百姓的の生き方が好きだ。

「ワーク・アズ・ライフ」という言葉を聞いたことがあるだろうか、落合さんの話を聞いていると結構な頻度で出てくる言葉だ。簡単にいうと、「仕事は生活の一部」という考え方である。

元来、日本人にはこの「ワーク・アズ・ライフ」という生き方があっていた、しかし戦争に負けてから、アメリカの政策のもと「ワークとライフ」を分けるという考え方に変わってしまったのである。

しかし、あの法律の中にはドイツであったり、フランス、アメリカといった様々の要素が鳥居入られているらしいのだが、いまいちそれがわかっていない。

落合さんのこの言葉が好き

”士農工商っていいなって思うんだよね.
俺の認識だと,
士:クリエイティブクラス・政治・官僚・新しいフレームを試す人
農:生産者・百姓(百の生業)・物を作って社会に関与する人など
工:職人・作家・生産には寄与しないが表現する人など
商:金融・ビジネスモデルを考えて仕事を右から左に流す人
— 落合陽一/Dr.YoichiOchiai (@ochyai) 2017年11月19日”

何か一つに特化する生き方は、ある一面では「極めている人」という高評価をもらえそうだが、現代では幅広い教養と知識、体験を火の備えた「百姓」こそが重要になっている。

つまり何が言いたいかというと、

歴史的に日本には地方自治スタイルが向いていた。士農工商のカースト制もハマっていたし、これからの日本には「柔軟性のあるカースト」が合っている。市場での希少価値が高いほど社会の中での重要性が高まるため、今後は「百姓的な」働き方が重要になる。

ということです!

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