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《感想》映画:ミッドサマー


こちらは好きだから紹介、というよりも感想になります。ミッドサマー、観てきました!


パラノーマル系も呪怨系もIT系も、ホラーはことごとくダメなのですが、こちらはびっくりする感じじゃないよ〜という前評判を聞いておりましたので。興味本位で友達誘って行きました。

そもそも、やばい!みたいな評価が溢れすぎてて「恋人とは観ないほうがいい」とか「胸糞悪い」とか「精神的に弱ってるときに観ちゃだめ」とかいろいろ聞いてましたね。うつ病治療中の私ですが、こういったものに好奇心が溢れ出てしまって覚悟して劇場へ…!!

ネタバレなしで感想をつらつらと述べていくと、この映画はカルトとグロがいけるなら余裕で観れると思います。私は大学で社会学を学んでいたので、「これも多様性だよな」「宗教によって当たり前って違うしな」となんとなく冷静な気持ちで見てました。誰かに感情移入とかしてしまうと、どこかで苦しさを感じたりするかもですね、その辺は気をつけたほうがいいかも。友達は胸糞悪かったと酷評でした。

そもそも人が死ぬということの考え方に関して、無理心中やら自殺やら生贄やら、やすらかな死というもの以外にもたくさんの死があるわけで。誰もが死を逃れられるわけではないわけで。出来るならば授かった命をありがたく長く全うしていきたいというのが日本人の大半だとは思いますが、それを人に対して強要することはできないと思ってるんですよね。

たしかに自殺者は減って欲しいです。彼らは自ら死にたいと思っているように聞こえますが、環境に殺されていると私は思ってます。最終の意思決定をするのは自分ですから、自殺者というかたちになってしまうのですが、違う運命があったとしたら、ともし考える事が出来るならば自殺は無くなって欲しいです。

ですが今回のミッドサマーでは生贄というかたちでの自殺も出てきます。他殺もあります。賛否両論分かれるところですよね。私は映画の中で行なっていた彼らの行為については、そういうやり方もある、という風にしか言えません。彼らなりの正義もあると思います。


強いて言うなら、友人をそういった祭りに誘うなら、内容をしっかり伝えて許諾を取ってから行って欲しかったくらいですかね。


正直のところ、この作品のカルトやグロの狂気的な部分を面白い!と楽しむべきではないと思っています。一方でありえない、気持ち悪い、人間じゃない、と否定的になってしまうのも分からなくはないのですが、そう言っていては世界の境界線はいつまでも消えず、歩み寄ることもできなくなるのではないかと思っています。ダイバーシティ、多様性を認めるからこそ、「私はそれを選ばないけれど、そういう考えもあるね」と一歩踏みとどまって相手の正義を考えてみてほしいなあと、友人に対して思うのでした。

そういった価値観の相違を社会に問うという点ではとても社会的で皮肉のあるすごい作品だと思います。

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