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近藤誠一は反知性的なのか


たまには激論バチバチかわしてみたい。普段子猫みたいに昼寝しては、起きてMリーグ観て、途中で気絶しては、覚醒してツイッターしたりnoteしてるんだもん。まるで仙人 a.k.a.引きこもりではないか。
だから、ちょっと力んだ感じで、麻雀論を唾飛ばしながら語ってみる。
基本的に園田"長話"賢体質なんで話は長くなるかも。その時はパートに区切るよ。ネタ不足気味だしw

まず、確率と麻雀の関係についていってみよー
とても簡単な話。牌効率ってあるでしょ?あれは数学で言うところの「古典的確率」に基づいている。「古典的確率」の定義で有名なのは

事象の確率は、起こりやすさに差異が認められない全ての場合の数に対する、期待していた事象の場合の数の比率(割合)である
—ピエール=シモン・ラプラス,確率の解析的理論

牌効率だけを考えるなら、これで全て解決するってのは説明しなくても分かると思う。
まあ二二三って持っていれば二三北ってもってるよりメンツが出来やすいってやつです。結構複雑な場合もあるけど、慣れてくると頭の中で簡単にできる。多くのプロや上級者はこの辺は完全に出来てるでしょうね。

では古典的でないやつ。公理的確率ってのは…一気に難しくなる。
「確率」が直接的に何を意味しているのかという問題は取り扱わず、「確率」が満たすべき最低限の性質をいくつか規定し、その性質から導くことのできる定理を突き詰めていく学問。この確率論の基礎には集合論・測度論・ルベーグ積分があり、確率論を学ぶためにはこれらの知識が要求される。

えーっと私の時代は、確か大学二年でやったかな。うろ覚えだけどw 統計の基礎となるんで、保険業界の人とかアナリストなんかは深いとこまで勉強してるはず。もちろん理系の人なら統計学はやるだろうけど、その数学的意味づけを理解しておかないと応用が効かないからね。

では牌効率に話を戻す。二二三から二を先に切っちゃうので有名なプロいるよねw そう、先切り十段の醍醐さん。あれはどういうことかというと、二を先切っとくとリーチ後に出やすいって話。更には二三北なら先制リーチをかけられた時に、当たりにくい北切ってテンパイ取れる可能性が増すから有利になるって話。
でも、先切り十段が毎回先切ってるかと言われるとそうではない。有効な状況を見極めてって話になる。
上の公理的確率でいえば「「確率」が満たすべき最低限の性質をいくつか規定し、その性質から導くことのできる定理を突き詰めていく」ってのを実践してるわけだ。

だから、醍醐さんの先切り十段は、醍醐さんの経験した対局から導き出された、有効な確率的手法といえる。
個別に確率が変わるってへんでしょ?現在ではAIがその局面に関してシミュレーションを行い、最も有効な打牌を算出している。
そのシミュレーション計算を人間が卓上で算出するのは無理。人間にできるのは類似局面を記憶しておくことだけだろう。自分なりのセオリー作ったりしてね。

福地先生がいってる知性的、反知性的ってのはバックギャモンが例だから、サイコロの目による有限なコマの動かし方の内で最適なもの、最も勝率が高いものって意味。
でもそれすら人間は卓上では計算できないんだから、ざっくりとした類似局面の記憶で勝負するしかない。将棋で言うところの、いいマスに手が伸びるってやつですね。

AIのシミュレーションが有効なのは母集団が膨大だから。今のところMリーグにおいて、AI自身による対戦シミュレーション解析を行っているって話は聞いたことない。だから、Mリーグではこう切るのが知性的キリッみたいなのはないはずw
そしてNaga等のAI解析は、あくまでラス回避最重要、順位点のみの天鳳ルールに於けるシミュレーション結果だ。だからMリーグでの打牌に天鳳AIが不正解を出す可能性だってある。多くの場合は正解を出しそうだけど、こればっかりは比較して見ないことには分からない。

結論としてざっくりいうと、近藤誠一が公理的確率に基づいているとも、そうでなく反知性的であるとも言えない。一見オカルト打牌に見えて、それが最適な打牌であることだってありうるわけだ。近藤誠一は自分のやってきた試合の統計的結果から、打牌を決定しているわけだからね。
結果はMリーグ配点方法でAIにかけないことには、誰にも分からないってのが現状ではないですか?

と、小難しい話はここまで。最後に戦略の話を具体的に。

近藤誠一の具体的なM戦略に関しては「よくわかんにゃい」が本心です。
局の序盤、手をスリムにして振込を防ぎつつ大物手を狙い、終盤に他家リーチを囮に大物手を炸裂させるってとこかなぁ。あとはノーテン罰符、供託は無視とか。うーん振込率は下がるけど、不利な戦略に見えますねぇ。供託も囮としているのかなぁ

分かりやすいのは、瑞原さん、岡田さん、基本即リー先制されたらベタオリ戦略かな。天鳳では一般的。でも仕掛けが遅い気がするんだけど。即リーを仕掛けで潰していかないと天鳳でも苦戦しますよね。
その点、魚谷さんは二年目から戦略変えてきて、打点寄りにしているとこが素晴らしいと思う。仕掛け、かわし、打点のバランスもいい感じ。

剛さんは和了特化で、普段と変わらないように見えます。この戦略は相手が大きい手を上がりにくくなるので結果的にディフェンスに優れます。そして、よーくみると剛さんも結構先切りして安全牌抱えてます。かなり手牌スリムにして「リーチヲカケタラ、リーボームダニナルヨ」って言ってる感じ。
先切りロボですねw
決勝まで行ける確率は大負けが少ない分、上がるでしょう。そして決勝で条件戦になったら変えるつもりなんでしょう。なんとクレバーなw

以上ですが、なんで近藤誠一だけ敬称抜きなの?って疑問に答えときます。

朝倉康心、近藤誠一、園田"長話"賢はリスペクトしているから。園田は半分ディスはいってるけどねw

以上

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