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坂本龍一に寄せて / 美貌の青空

坂本龍一が亡くなりました。長いこと癌で闘病していることは知っていましたが、いざその時を迎えるとどうしていいかわからなくなりますね。

今朝は愛奏曲のひとつだった「美貌の青空」を流しています。

ときどき、曲そのものが独立した世界観を持った曲に出会うのですが、まさにそんな一曲ではないでしょうか。悲しいほどに美しいメロディ。
坂本龍一は感情にまかせてピアノを叩かない。かっちりとしたタッチで、その端精さが延々と繰り返される旋律の繊細さを支えると同時に押し殺した不穏な気配をも感じさせます。その胸の内を代弁するかのように鳴り響くチェロの物悲しさ。宙を切り裂くような不協和音。ジャパニーズ・オリエンテッドとたおやかな前衛が同居している。

"時の歩みに三重である。未来はためらいつつ近づき、現在は矢のように早く飛び去り、過去は永久に静かに立っている。"

シラーの言葉を贈りたいと思います。 

R.I.P 坂本龍一


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