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他人と暮らすと言うこと

金曜日の仕事を終わらせて自宅に帰ると、茶の間のテーブルの上にポンとB6サイズぐらいのビニール袋が置いてあった。

中には薄茶けた紙が何枚か入っている。
なんだろうと思ってそっと中を見てみたら、祖父母の婚姻届(多分控え用の下書き)、祖父に関係する新聞の切り抜き、祖母の調理師免許証、父が生まれたときの妊産婦手帳。父の妹(叔母)二人の母子手帳が入っていた。

もう、びっくりです。
父は昭和23年生まれ。実に74年前。
叔母二人はそれぞれ昭和24年と、32年生まれ。


昭和32年生まれの叔母の母子手帳には、昭和26年に制定された児童憲章の全文が掲載されていました。児童憲章って、今の母子手帳にも掲載されているのかなぁ。後ろの方には特別配給の記録などもあり、感動してしまいました。


ハウスダストアレルギーなので、あちこち痒くなりながらも、すぐに全部スキャン

私の祖父は中国人で戦争で片足を無くし、義足をつけていました。
小学校の頃に死んでしまったので、あまり色々なことを聞いたことがありませんでした。だから全然祖父筋のルーツについてはよくわからない。

今回の発掘で、始めて祖父の両親の名前を知ることができました。
本籍は中国の天津市だったみたい。
祖父と父たち兄妹が日本国籍を取るまでもいろいろあったようです。

ほんとうに、自分の家族のことなのに全然知らないことってあるよねー。

私は今実家に暮らしていますが、高校卒業後は上京して10年以上東京で一人暮らしをしていました。なんで家族といっても他人だよね、という感覚があります。

家族だからこそ与えられるものもたくさんあるのですが、家族だからって無条件にわかりあえるわけではないし、家族だからこれくらいしても、してもらっても当然とは思わない。たぶん一人暮らしをしていたから得られた考え方だと思います。

私はHIMAWARIというシャンプーが好きで、いつもそれをボトルに入れていたのですが、先日お風呂に入ったら、ボトルの中身がなんか知らんものに勝手に詰め替えられていた。

なんかしみじみと「他人と暮らすってこういうことなんだなー」と思ってしまいました。

結婚や同棲も同じことだと思います。

自分のボトルに突然得体の知れない液体を詰められる。このへんを飲み込めるかどうか、他人と一緒に生活をするために必要な心構えなんじゃないでしょうか。


こちらの内容はSTANDFMでおしゃべりしています。


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