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谷口ジロー(1947.8.14-2017.2.11)『ENEMIGO エネミーゴ 最終版 The director’s cut edition』原作 M.A.T. 光文社 2007年12月刊 A5判 304ページ

谷口ジロー(1947.8.14-2017.2.11)
『ENEMIGO エネミーゴ 最終版 The director’s cut edition』
原作 M.A.T.
光文社 2007年12月刊 A5判 304ページ
https://www.amazon.co.jp/dp/4334901468
https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334901462

「とても、なつかしい想いで読み返しているうち、当時の熱気や勢いに圧され、ちょっぴりたじろぐ。ほとんど無我夢中で描いたことを思い出す。(中略)冒険活劇というジャンルに、正統的な概念や分類があるのかどうか正確にはわからないけれど、「エネミーゴ」はその伝統と様式を踏まえルールらしきもの(美しき依頼主、銃撃、殺し、友情、愛、裏切り、そして別離)を守りぬいてみた。物語はラストの活劇へ向けて、ほどよい緊張感を漂わせながら静かに動き出す――私の好きな場面だ。ニューヨークの活劇描写は楽しんで描いたことを思い出す。現在、「エネミーゴ」を読み終え、うかつにも私は胸を熱くする。当時の情熱が甦ってくる。出来ればもう一度という気持ちが湧きあがる。はたして、現在のマンガ状況のなかで本格冒険活劇マンガが読者に受け入れられるものなのか――たとえ時代に逆行しようともあのタフで優しい私立探偵が暗黒の裏社会や大資本家、政治家の汚い裏切りに打ちのめされながら、なお微笑を浮かべて立ち向かってゆくヒーローを新たなる境地で描いてみたいと思わせてくれた。
私は現在、そんなことを密かに夢想しながら胸躍らせている。
(谷口ジロー「あとがき」より)」
https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334901462

2018年12月31日購入 アマゾン中古 956円

『プレイコミック』(秋田書店)
1984年12月6日号~1985年4月25日号連載

単行本 秋田書店 1985年11月刊 268ページ
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000098-I000127025-00

「ENEMIGO GALLERY」p.271-294
寺田克也「谷口ジローという頂」p.296-297
「あとがき」p.298-299

「ふだんの鍛え方の違いだな
俺は頭脳労働者だ ボストンのマッチョ(スペンサー)のまねなんかできるか だいいち あいつは食い物の趣味がよくねえ」
p.166「Capitulo 6 INVASION 潜入」

連載時(1984.11-1985.3)には、
スペンサー・シリーズ第10作
Robert B. Parker (1932.9.17-2010.1.18)
ロバート・B・パーカー
『拡がる環』菊池光訳 早川書房 1984.8
The Widening Gyre (1983)
まで発売済みで、
私は1985年2-3月に、誰の文章(紹介・書評?)で知ったのか憶えていませんけど、二か月で、当時の最新作だった『拡がる環』まで十冊を読んでました。
もう38年も経ってしまったんだなぁ。

「もう20年以上も前のことだ。本格冒険活劇ってやつにマンガで挑戦してみようじゃないかという、わけのわからない意気込みから出発し、「エミネーゴ」が生まれた。…
アメリカンハードボイルドのようにちょっときどったジョーク、博識、しゃれた会話…
たとえキザでも時代錯誤と言われようとも、生身の人間をどれだけ格好良くリアルに見せられるかということだけを意識して描いた。」
p.298「あとがき」

読書メーター 谷口ジローの本棚(登録冊数47冊)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091257

マンガの本棚(登録冊数1750冊 作家名五十音順)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091192


https://note.com/fe1955/n/n1446572a1149  
谷口ジロー(1947.8.14-2017.2.11)
『東京幻視行 単行本未収録傑作短編集 KCデラックス』
講談社 1999年1月刊 A5判 214ページ

https://note.com/fe1955/n/nf97327057cb8
谷口ジロー(1947.8.14-2017.2.11)
関川夏央(1949.11.25- )
『事件屋稼業 6』
双葉社 1997年12月刊 A5判 246ページ

https://note.com/fe1955/n/n3bab0f614214
谷口ジロー(1947.8.14-2017.2.11)
関川夏央(1949.11.25- )
『事件屋稼業 5』
双葉社 1997年12月刊 A5判 238ページ

https://note.com/fe1955/n/na99a9dfbcf8b
谷口ジロー(1947.8.14-2017.2.11)
関川夏央(1949.11.25- )
『事件屋稼業 4』
双葉社 1997年2月刊 A5判 246ページ

https://note.com/fe1955/n/n8bf9562b2627
谷口ジロー(1947.8.14-2017.2.11)
関川夏央(1949.11.25- )
『事件屋稼業 3』
双葉社 1997年2月刊 A5判 246ページ

https://note.com/fe1955/n/n99b5b5e45585
谷口ジロー(1947.8.14-2017.2.11)
関川夏央(1949.11.25- )
『事件屋稼業 2』
双葉社 1996年7月刊 A5判 254ページ

https://note.com/fe1955/n/n032642631ecb
谷口ジロー(1947.8.14-2017.2.11)
関川夏央(1949.11.25- )
『事件屋稼業 1』
双葉社 1996年7月刊 A5判 310ページ

https://note.com/fe1955/n/n5fe035a7b390
谷口ジロー(1947.8.14-2017.2.11)
『森へ カワデ・パーソナル・コミックス 43』
河出書房新社 1994年9月刊 152ページ

https://note.com/fe1955/n/n24e6b59f23a0
谷口ジロー(1947.8.14-2017.2.11)
『野生の中へ 谷口ジロー狩猟短編傑作集(ヤマケイ文庫)』
山と渓谷社 2022年11月刊 256ページ

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