酒井順子（1966.9.15- ）「人はなぜエッセイを書くのか　日本エッセイ小史　第六回　女性とエッセイ」『小説現代』2021年2月号

『小説現代』2021年2月号
講談社　2021年1月22日発売
https://www.amazon.co.jp/dp/B08SRFDFJV

小説現代 2021年 02 月号 [雑誌]

酒井順子（1966.9.15- ）
「人はなぜエッセイを書くのか
日本エッセイ小史
第六回
女性とエッセイ」
p.212-217
2022年11月12日読了

1966年9月15日東京都杉並区生まれ
立教大学社会学部観光学科卒業なエッセイスト
酒井順子さんの連載作品

酒井順子の掲載雑誌記事

http://www.hatirobei.com/本を探す/作家から/酒井順子/雑誌掲載記事
によれば、
この連載は2022年3月号・第十三回で完結。
その後、
『小説新潮』2022年8月号から、
「松本清張の女たち」を連載中。
凄いなぁ。

須賀敦子（1929.1.19-1998.3.20）
向田邦子（1929.11.28-1981.8.22）

「須賀は講談社エッセイ賞七回目［1991年］にして初の女性受賞者　［…］　第十二回で関容子が受賞するまで、女性受賞者は須賀だけ」
p.212

「自分をぶっちゃける1980年代風言文一致
［林真理子（1954.4.1- ）『ルンルンを買っておうちに帰ろう』1982
伊藤比呂美（1955.9.13- ）『良いおっぱい　悪いおっぱい』1985］
とは全く異なる、静かな理知的文体で書かれた
［1991年第七回講談社エッセイ賞］受賞作
『ミラノ　霧の風景』は、
著者のイタリア在住時代の思い出を綴ったエッセイであり、
年配の男性作家の心には響きやすかったものと思われます。

選評において、全選考委員が賞賛を寄せている中でも、特に
丸谷才一［1925.8.27-2012.10.13］が絶賛している
のは納得のいくところでしょう。

「ゆるやかにそしてみづみづしく流れる須賀さんの文章は、
ヨーロッパの散文の論理性と明確さとをきれいに学び取つて、
日本語に新しい輝きと豊かさとをもたらした。

この人個人の才能を遅ればせながら知つたことは
もちろん大きな喜びだつたけれど、それにもまして
嬉しいのは、われわれの国語がこのやうに
陶冶性を持つてゐると教へられたことである。」
p.215

「1990年に刊行された
『ミラノ　霧の風景』は［須賀敦子］自身の著書としては
最初の作品（訳書はあり）です。
この時、須賀は61歳。
没したのは1998年、69歳の時ですから、
書き手として活躍したのは、九年ほどの短いものでした。

若いとは言えない年齢になってからエッセイを書き、
その作品が世に絶賛されたものの、早くに他界。
決して多くはない著作は、
既に古典のような存在感を放つ。
……という須賀敦子の軌跡を見て
私が思い出すのは、向田邦子です。

ドラマの脚本家として活躍していた時に、初めてのエッセイ集
『父の詫び状』を刊行、1978年、48歳の時。
1980年には50歳で直木賞受賞。
翌年、飛行機事故によって、五十一年の生涯を閉じます。

『父の詫び状』連載期間を含めても、
作家としての生活は足かけ六年ほどに過ぎませんが、
その作品は死後四十年が経った今も愛され続け、
ほとんど古典のようになっている。

須賀敦子と向田邦子は、
はからずも同じ1929年、
昭和四年の生まれです。」
p.216

以下は、
読んだ作家や観た映画俳優や聴いたミュージシャン他を記載した、
私のパソコンのエクセル・ファイル
"生年月日.xls" 838行
（森鴎外（1862.2.17-1922.7.9）～柚木麻子（1981.8.2- ））から。

手塚治虫（1928.11.3-1989.2.9）
須賀敦子（1929.1.19-1998.3.20）
Jimmy Cobb (1929.1.20-2020.5.24)
Benny Golson (1929.1.25- )
由良君美（1929.2.13-1990.8.9）
色川武大（1929.3.28-1989.4.10）
Audrey Hepburn (1929.5.4-1993.1.20)
谷沢永一（1929.6.27-2011.3.8）
Vivien Merchant (1929.7.22-1982.10.3)
Bill Evans (1929.8.16-1980.9.15)
小野二郎（1929.8.18-1982.4.26）
若山富三郎（1929.9.1-1992.4.2）
サトウサンペイ（1929.9.11-2021.7.31）
Ursula Le Guin (1929.10.21-2018.1.22)
Grace Kelly (1929.11.12-1982.9.14)
向田邦子（1929.11.28-1981.8.22）
Bob Brookmeyer (1929.12.19-2011.12.15)
Chet Baker (1929.12.23-1988.5.13)
二谷英明（1930.1.28-2012.1.7）

読書メーター
酒井順子の本棚（登録冊数35冊　刊行年月順）
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11092015

小説現代の本棚（登録冊数39冊）
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https://note.com/fe1955/n/nb74e11adb53b
酒井順子（1966.9.15- ）
「人はなぜエッセイを書くのか
日本エッセイ小史
第一回　エッセイという謎」
『小説現代』2020年9月号

https://note.com/fe1955/n/n2a3ce8bcd110
酒井順子（1966.9.15- ）
「人はなぜエッセイを書くのか
日本エッセイ小史
第二回　「随筆」と「エッセイ」の違い」
『小説現代』2020年10月号

https://note.com/fe1955/n/neaf2f72c9ac5
酒井順子（1966.9.15- ）
「人はなぜエッセイを書くのか
日本エッセイ小史
第三回　変わりゆく「コラム」」
『小説現代』2020年11月号

https://note.com/fe1955/n/ndcd7ce009b50
酒井順子（1966.9.15- ）
「人はなぜエッセイを書くのか
日本エッセイ小史
第四回　「昭和軽薄体」の時代」
『小説現代』2020年12月号

https://note.com/fe1955/n/n72e4fd69fcc1
酒井順子（1966.9.15- ）
「人はなぜエッセイを書くのか
日本エッセイ小史
第五回　「つるむ」という芸」
『小説現代』2021年1月号

『小説現代』2021年2月号　講談社　2021年1月22日発売 https://www.amazon.co.jp/dp/B08SRFDFJV 酒井順子「人はなぜエッセイを書くのか　日本エッセイ小史 第六回　女性とエッセイ」p.212-21...

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『小説現代』2021年3月号　講談社　2021年2月22日発売 https://www.amazon.co.jp/dp/B08W7DWWCH 酒井順子「人はなぜエッセイを書くのか　日本エッセイ小史 第七回　女性とエッセイ・海外篇」p.20...

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『小説現代』2021年5・6月号　講談社　2021年4月22日発売 https://www.amazon.co.jp/dp/B0929Z7KQ7 酒井順子「人はなぜエッセイを書くのか　日本エッセイ小史 第九回　詩とエッセイ」p.180-1...

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『小説現代』2021年10月号　講談社　2021年9月22日発売 https://www.amazon.co.jp/dp/B09FRZW7DN 酒井順子「人はなぜエッセイを書くのか　日本エッセイ小史 第十三回　シラケ世代の脱力エッセイ」p...

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酒井順子（1966.9.15- ）
「松本清張の女たち
第一回　初めての女性誌連載」
『小説新潮』2022年8月号

https://note.com/fe1955/n/n5789709a4899
酒井順子（1966.9.15- ）
「松本清張の女たち
　第二回　『ゼロの焦点』の表と裏」
『小説新潮』2022年9月号

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酒井順子（1966.9.15- ）
「松本清張の女たち
第三回　お嬢さん探偵の限界」
『小説新潮』2022年10月号

https://note.com/fe1955/n/nd73f79dc9dd9
酒井順子（1966.9.15- ）
「松本清張の女たち
第四回　初めての恋愛小説」
『小説新潮』2022年11月号

https://note.com/fe1955/n/ncc1a2176c33c
酒井順子（1966.9.15- ）
「松本清張の女たち
　第五回　転落するお嬢さん達」
『小説新潮』2022年12月号

https://note.com/fe1955/n/n644b2c0ce468
酒井順子（1966.9.15- ）
「松本清張の女たち
第六回　『婦人公論』における松本清張　1」
『小説新潮』2023年1月号