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東理夫(ひがしみちお 1941.8.2- )『マティーニからはじまる夜』有楽出版社(発行) 実業之日本社(発売) 2014年7月刊 288ページ

東理夫(ひがしみちお 1941.8.2- )
『マティーニからはじまる夜』
有楽出版社(発行)
実業之日本社(発売)
2014年7月刊
288ページ
https://www.amazon.co.jp/dp/4408594180
「お酒のお供の極上エッセイ

「酒を飲む理由は2つある」
19世紀の小説家で詩人の
トーマス・ラブ・ピーコックは書いた。
「1つは喉の渇きを癒すため」
うなずかないではいられない。
ちょっと疲れた夕方の渇きは、
酒以外の何で癒されよう。
「もう1つは喉の渇きを予防するため」
膝を打ちたくなってくる。
――「名作」を彩る酒のエピソード136。

【目次】
■1章
マティーニからはじまる夜
 バーに酔う
チャーチル、リンカーン、フィリップ・マーロウ、ウォルドーフ・アストリア、ピート・ハミル、ジェイムズ・テイラー、司馬遼太郎、常盤新平、ボニーとクライド、高橋義孝…

■2章
酒とバラの日々
 音楽に酔う
フランク・シナトラ、ジミー・ロジャース、ハンク・ウイリアムス、ナンシー・グリフィス、ウィリー・ネルソン、キングストン・トリオ、ボブ・ディラン、パティ・ペイジ、セロニアス・モンク、ナンシー・シナトラ、ジョン・レノン、アンドリュー・シスターズ、ビリー・ジョエル…

■3章
ガンマンとシャンペン
 映画に酔う
グレタ・ガルボ、クラーク・ゲーブル、ハンフリー・ボガード、ジョン・フォード、ヘンリー・フォンダ、ジャンヌ・モロー、ミア・ファーロー、リチャード・ギア、メリル・ストリープ、オードリー・ヘップバーン、ヒッチコック、ビリー・ワイルダー、マリリン・モンロー、007、ジョーズ…

■4章
幻の女
 ミステリーに酔う
ホームズ、アガサ・クリスティ、ハメット、チャンドラー、ウォーレン・マーフィー、イアン・フレミング、ローレンス・ブロック、ギャビン・ライアル、ケン・フォレット、ロバート・B・パーカー、ディック・フランシス、アラン・ポー、エド・マクベイン、サラ・パレツキー…

■5章
ヘミングウエイのモヒート
 文豪に酔う
ブラッドベリ、ヘミングウエイ、スタインベック、デフォー、キケロ、新約聖書、ベンジャミン・フランクリン…」

2014年8月13日読了
福岡市総合図書館蔵書

『グラスの縁から』
ゴマブックス 2009.5
改題・加筆・修正
https://www.amazon.co.jp/dp/4777113485

『日本経済新聞』
土曜夕刊
2002年7月6日~2009年1月31日
毎週一回連載
1941年生まれの著者
東理夫 ひがし・みちお、
「両親はカナダの日系の二世」
による見開き二ページのエッセイ136篇。

お酒と音楽と映画と翻訳ミステリの大好きな
私には堪らなく面白い、楽しい読み物でした。

話題がとても豊富なので、到底、
内容を全部は憶えていませんけど。

「マティーニからはじまる夜
 バーに酔う
 at the counter」

「酒とバラの日々
 音楽に酔う
 singin' to myself」

「ガンマンとシャンペン
 映画に酔う
 sittin'n the dark place」

「幻の女
 ミステリーに酔う
 in the mean street」

「ヘミングウエイのモヒート
 文豪に酔う
 drinkin' 7days a week」
の五章に構成されています。

あとがきに
「ほぼ七年半、週一回連載したコラム」とあるので、
三百数十篇から厳選されたのでしょうけど、
本書に収録されなかった文章も読んでみたいなぁ。

「ハードボイルド・ミステリ―の最高峰といわれる
レイモンド・チャンドラーの作品、中でも一、二を争う
『長いお別れ』(ハヤカワ文庫)の中で、
主人公のフィリップ・マーロウは、案外なものを食べる。

「ローリーへ行って、マルティニを一杯飲み、
上等のあばら肉とヨークシャー・プディングを食べた」
(清水俊二訳)

あばら肉とは、プライム・リブ・ローストのことで
アメリカ式のローストビーフのことだ。
それはマティーニと一緒に食べるかね、
という思いが今のぼくには強い。」
p.16「食べる? 食べない?」

以下は、
村上春樹(1949.1.12- )さんが
チャンドラー訳出の一冊目に選んだ
『ロング・グッドバイ』
早川書房 2007.3

「私はオフィスのドアを閉め、
「ヴィクターズ」に向かいかけた。
テリー[・レノックス]が手紙に書いてきたとおり、
そこでギムレットを飲もうかと思ったのだ。
しかし途中で気持ちが変わった。
そういう気分じゃない。
かわりに「ローリーズ」に行ってマティーニを飲み、
プライム・リブとヨークシャ・プディングを食べた。」
『ロング・グッドバイ』
ハヤカワ・ミステリ文庫 2010.9
p.157

福岡市総合図書館を、
東理夫で検索すると48件もヒットするんですが、
私が読んだのは…
これだけです。↓

読書メーター
東理夫の本棚
登録冊数 6冊
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091398

『アメリカは食べる。
 アメリカ食文化の謎をめぐる旅』
作品社 2015.8
736ページ!
https://www.amazon.co.jp/dp/4861825431
を、2015年9月に福岡市総合図書館から借りましたけど、
返却期限までに読み終わらなかったので未登録です。
もっと酔いたい、あれ、誤変換、もっと読みたいなぁ。

『アメリカは歌う。
 歌に秘められた、アメリカの謎』
作品社 2010.2
291ページ
https://www.amazon.co.jp/dp/4861822750
も、一度借りて、手にしましたが、
やはり読めませんでした。


https://note.com/fe1955/n/ndf98c7c38747
東理夫(ひがしみちお 1941.8.2- )
『ミステリ亭の献立帖』
晶文社 1988年1月刊
221ページ
エッグス・ベネディクト
ピンク・ジン いちばん古いカクテル


https://note.com/fe1955/n/n6a01d67677e2
貝谷郁子
『ミステリーからひと皿
 あの場面の味が作れます』
日本放送出版協会
2000年6月刊
パトリシア・コーンウェル
  スー・グラフトン  
サイモン・ブレット  
サラ・パレツキー  
アーロン・エルキンズ  
クリスティン・アンドレア  
ミネット・ウォルターズ  
ジャネット・ニール  
ジョナサン・ケラーマン  
ディック・フランシス  
デイナ・スタベノウ  
デボラ・クロンビー  
ジャネット・イヴァノヴィッチ  
フェイ・ケラーマン  
キャロリン・G・ハート  
サリー・チャップマン
アガサ・クリスティー

https://note.com/fe1955/n/n1c9be724f80c
貝谷郁子
『料理で読むミステリー
(生活人新書)』
日本放送出版協会 2003年1月刊
217ページ
Sara Paretsky (1947.6.8- ) 
サラ・パレツキー
シカゴの女性私立探偵
ヴィク・ウォーショースキー(既刊21冊)

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