HSPな私は「皮膚摘み取り症」
私は皮膚摘み取り症だ。
いつからかは分からない。
気付いたらいつも皮膚はボロボロで、酷い見た目だ。
こんな事ではいけないと強く思うのに、どうしてかやめられないのだ。
HSPという言葉がだいぶ浸透してきたのに比べると、皮膚むしり症はあまり認知されていないだろうか?
もちろん皮膚むしり症が必ずしもHSPと関係があるという根拠はない。
ただHSPである自分自身が、長年苦しんでいるのは事実だ。
もしかしたら、私のようにHSP気質を持ち、皮膚摘み取り症に悩む人がいるかもしれない。
今回は自身の体験談を書いていこうと思う。
皮膚摘み取り症とは?
「皮膚摘み取り症」
検索をかけると、皮膚むしり症という名前でも上がってくる。
皮膚むしり症で書いてあることの方が多いかもしれない。
強い緊張感や不安を感じた直後に、自身の体の皮膚を自らむしってしまう症状の事だ。
こんな事はやめなければならないと分かっているのに、どうしても皮膚をむしる事をやめられない。
そんな自身の行動に大きなストレスを抱えてしまう。
女性に多い病気だそうで、強迫症の一種らしい。
むしってしまう場所や、むしる方法はそれぞれ個人差がある。
体中の皮膚を血が出るまで掻きむしるケースもあれば、外的にはそこまで皮膚の傷跡は見えない比較的軽度なケースもある。
皮膚むしり症~私の場合
※痛々しい表現や、不快な表現を含むかもしれない。苦手な方は読まない事をおすすめする。
私の場合、むしる場所は大体決まっている。
•唇
•口の中(頬の内側や上唇、下唇の裏)
•指の皮
この中でも唇と口の中が一番酷い。
むしる方法は、手でミリミリと皮をむしるか、唇や口の中は歯で噛みちぎっている事も多い。
たまたま皮が剥けているところを、気になるからと剥いている訳ではない。
健康な皮膚をわざわざ剥がしている。
それも、一回むしり始めると、血が出るまでやらないと気が済まないのだ。
だから唇と口の中は年がら年中血だらけ傷だらけだ。
せっかく治りかけても、すかさずむしって元通りに戻してしまう。
ほぼ常に、むしっていないと落ち着いていられない。
この記事を書いている今ですら、口の中の薄皮を噛みちぎっているのだから。
更に異常だと思う症状↓↓
•むしり取った皮膚を食べてしまう
もちろん人前で山盛りの皮膚をむしゃむしゃ食べる事はない(笑
例えば唇なら皮をむしってそのまま食べてしまう。
勿論他人から見れば奇妙で不快な行動であるのは承知している。
人目につかないように気をつける事は出来るが、それ自体辞めることはできない。
•出血したら舐めてしまう
唇の皮膚なんて薄いから簡単に出血する。
事前に口に入ってしまうのではなく、自分で舐めてしまっている。
•出血箇所を圧迫して更に出血させてしまう
普通血が出れば止めるように努めないだろうか?
私の場合、出血しだしたら、そこを押してもっと出血させようとしてしまう。
勿論それだけ傷口を刺激しているのだから痛い。
やめたいしダメだと分かっているのに、「血がトクトクと出てくるのを見たい」という欲求が勝ってしまっている。
HSPと皮膚むしり症は関係あるのか?
HSPと皮膚むしり症に明確な因果関係はない。
だが、皮膚をむしる症状自体は強い緊張感や不安感を感じている時に一番強く出る。
HSP気質である人は、普通より緊張感や不安感を抱くシーンが多いので、皮膚むしり症になりやすいというのはあるのではないかと思う。
私自身、HSP特有の過敏さが皮膚をむしる症状を強くしていると感じるシーンが沢山あるし、
皮膚をむしる事で不安や緊張から気を紛らわす事ができているのも事実だ。
だからこそ、「HSPであり皮膚むしり症を発症する人、発症している人が他にもいるのではないか」と思っている。
皮膚むしり症の治療方法は?
皮膚むしり症の治療方法は主に2つあるそうだ。
薬か認知行動療法だ。
と言っても自分はどちらも本格的に取り組んでいない。
理由は2つ
•いつからか分からない程前から皮膚むしり症があるので、もはや自分の一部のようなもの。
病院に通ってまで治さなければならないと思っていない。
•皮膚むしり症だと思って受診しても、病院に行くとなぜか鬱診断が下った事があった。
病院を受診したからと言って、受けたい治療が受けられる訳ではないのかもしれない。
皮膚むしり症~私なりの対策
上記でも述べたように、私自身皮膚をむしる症状を何が何でも治さなければならないと思っていない。
だが、人の目はやはり気になるものだ。
いつ会っても唇がズタボロで血が出ていて、、というのは他人からすると深いなのではないか、、と思うのだ。
それに気を抜くとすぐにむしってしまうので、無意識に人前でも症状が出るかもしれない。
治すというより、症状を軽減したりコントロール出来るようにはなりたい。
そこで取り組んでいる対策↓↓
•常に口紅を塗っておく
マスクをしていても口紅を塗るようにしている。
そうすると、手で触ろうにも手に口紅が付くし、下で舐めようにも口紅を舐める事になるので、自然と症状が出にくくなる。
•出来るだけ両手を塞ぐ
両手で作業したり両手をふともとの下に置いたりして使えなくする事で、無意識に唇に手がいくのを防ぐ事ができる。
•舌を上顎に常につけておく事を意識する
むしらない事を意識するより、舌を上顎につける事を意識して、歯で口内を傷つけられないようにする
薬や認知行動療法に頼らずとも、普段の行動を少し変えるだけでも、症状をコントロールしていく事は可能だと思う。
「治したい」「治療したい」と思っている方は病院でしっかりと治療をすすめる方がいいと思うが、
日常生活で人目が気にならない程度にコントロールしたいという程度であれば、是非試してみてほしい。
皮膚むしり症に関する情報がもっとシェアされるようになればいいな
この話をするのは正直勇気がいる事だった。
勿論身近な人に相談した事もないし、今回のようにどこかに書いて上げることもした事がなかった。
自分の皮膚を血が出るまでむしって食べてしまうなんて、どう考えても普通ではないし、聞いたり見たりする方も不快だろう。
私はたまたま母親に指摘されて、この症状に気付いたが、気付かぬうちに発症している人もいるのではないだろうか。
ネットで検索しても、皮膚むしり症に関する情報は思ったより少ない。
病院で広く認知されているものでもないのだろう。
だからこそ、「自分で自分の皮膚をむしってしまう」そんな悩みがある人がいたら、
少しでも同じ経験を共有しあえるようになったらいいなと思うのである。
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