見出し画像

一人で挑戦した事業再構築補助金申請、採択された秘訣と顧客体験から得たアイデア

思いつきの実現にしては、ちょっと高額な改装費用を前にして、費用捻出を考えた末に、

この補助金申請に取り組むと決めたとき、2021年9月になっていました。コンサルをお願いするような、時間もお金も余裕もありませんので、地元商工会の支援の元、自分で事業計画書を書きました。手続きについてはすったもんだあったのでまた別記事にまとめますが、今回は↓のテーマです。

採択された事業計画書、わたしはどう作ったのか。

第3回募集にチャレンジし、無事採択されました。

事業再構築補助金、ひじょうにざっくりいえば、

  1. 現業と基本異なるビジネスモデルを新規立ち上げすること、が前提条件になります。(とはいえ、現業との相関が有為であることも加点要件、でしょうか)

  2. 新規性があり、今後の社会状況を考慮した未来訴求型、というような事業が望ましいとされているようです。

うちの場合現業が業務用品のネット通販ですので、宿泊・賃貸は新分野であることは明白です。上記の(1)はそれほど問題なさそうです。
ただ、シェアハウスやゲストハウス、民泊っていま(2)新規性がある、未来訴求型のビジネス、なんでしょうか。

ここは、そもそものビジネスモデルをよく考えて、他にないもの(少なくとも近隣には)を作り出さないと、わたしのような小さいひとり会社が事業計画書の体裁だけを整えても、説得力に欠けるというか、事業の実現性を信用してもらうことはできなさそうです。
補助金もらいたい、という以前に

通用するビジネスモデル、実現性のある事業を考える

ことが必要なのでしょう。そこで、既存事業をはじめたころ自分が何を考えていたか、思い出してみました。

開業する前の会社員時代、印刷物のデザイナーだったわたしは、あるとき販促品(マッチやタオル)のデザインも含んだ、新店舗立ち上げの企画に参加させていただくことがありました。
当時(20年以上前ですが)販促品の印刷仕様や価格体系が複雑だったり、特殊だったりしたため、思いも寄らない部分で大きなストレスを感じました。
そのときのマイナスの顧客体験が、開業時の独自のアイデアの大きなヒントになっています。であれば、

わたしが顧客体験を、アイデア捻出方法とするなら

シェアハウス・ゲストハウスの顧客としての私、、、シェアハウスで暮らしたことはないけど、ゲストハウスは時々利用して旅行しています。
だけど、社会人になり独立する長男が、仮にシェアハウスを利用する、としたら、、、わたしは親として顧客となり得るのです。
これなら、私にも顧客目線が持てそうです。ここから、サービスの骨子を考え出すのはとてもスムーズに進みました。ヒントにしたのは下記の様な事業です。

1.顧客・サービス対象者の設定

だれにサービスを提供したいのか、それはわたしと立場の近い人たちにしたいのです。何が喜ばれるのかすぐにわかります、というか感じ取れます。つまり、ひとりだちする子供を持つ親ご様たち(もちろん当事者のお子様たちも)です。
長男に対する、わたしの心配・期待・危惧・愛情、を共有できる方達に向けてのサービス、ならできると思いました。

最も多くの方が選んだのは、やはり「安心・安全」でした。続いて、「食事」。ひとり暮らしの食事はどうしても、おろそかになりがちです。「食事をきちんと摂れるのか」という親御さんの不安がアンケート結果にも表れているようです。
【子どもの一人暮らし】いつ、どうやって住まいを選んだ? 保護者アンケート2020

学生会館ドーミー


2.滞在日数を家賃に反映させることで、思い切った低家賃に

滞在日数、つまり利用期間を年間で考えたとき、数ヶ月単位で利用しない期間がある人たち=大学生・専門学生にたいして、長期休暇の間の家賃をいただかないとしたら、思い切った家賃低減が可能なはず。
その間の部屋は、ゲストハウスとして運用すれば、無駄なく収益化もできるのでは。ヒントになったのが話題のこちらのサービスです↓

リレントとは、居住者がお部屋に帰らない日に、お部屋を宿泊者に貸すことで、家賃を下げることができる仕組みです。

unito

他にも、当初家賃を据え置くシステムなどは、信用を得る・或いは広報活動として有効かもしれません。

例えば、フリーレント期間を3ヶ月に設定した場合、3ヶ月間は入居者から家賃を取らず、4ヶ月目から家賃が発生します。

2020–2022 シェア不動産投資の教科書

上記を参考に、
学生向け賄い付賃貸とワーケーション向け賃貸し事業を、同じ施設にて期間で分けて運用する
というプランを事業計画書のたたき台にまとめました。
しかし、事業の構想の骨子はできあがったものの、ここから申請までには、大きな山が待ち構えておりました。

前回書いたとおり、事業計画書のたたき台ができたところで、地元の商工会の担当の方に連絡したのです。(前回の記事で書いた内容の終わりと、時系列はここで合います。)

少し次回以降予告として書いておきますが、なんとここで一旦商工会から支援を断られるのです!
では、また事の顛末を書いていきます。今回もここまでお読みいただき、ありがとうございます。