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#29:「おーちおちた」の実践で考えたこと

今日は幼児クラスの「おーちたおちたなーにがおちた」の遊びについてお話しできればなと思います。

これは実際に僕が行った実践の話です。

おやつの時間の前になかなかおやつが来ないと言う事件が起きまして
でも子どもたちは、手も洗って座って待っている状態。
そんな時にクラスを任され、ちょっとなにかしないとまずいなぁと思い、

それが結果的に子どもたちの生活する環境が落ち着かなくなってしまったりという姿も予想ができたので、
そこで何しようかなぁと、普段やってなさそうなこととかあるかなぁと思い、
普段の保育であまりやらないような遊びをちょっと思いつきました。

それが「おーちたおちたなーにがおちた」のあそび。
集団の遊びにはなるので
ある程度これが子どもたちが主体的に考えられる事は無いかなと
子どもたちが主体的になれるような方法は無いかなと考えながら、
子どもたちと「おーちたおちたなーにがおちた」の遊びやったんですね。

そこで考えたのが子どもたちに落ちてくるものを提案してもらって
それに対してのどういう受け止め方をして、その次の行動まで考えてもらう
というような遊びにしました。

何を言ってるかというと
例えば、「おーちたおちたなーにがおちたりんご」と言ったら手を差し出して食べる。
食べ物なので食べると言う動作を例に示して、その後
”落ちてきたもの何かないかなぁ”と話していたら

1人の子が”バナナ”と言ったんです。
”なるほどバナナねいいねいいね”と言って
「おーちたおちたなーにがおちたバナナ」といったら
みんなりんごと一緒ですね。手を出してキャッチします。
その後そのままムシャムシャムシャって食べる子と皮むいて食べる子がいたわけです。

”なるほど皮あるもんね”と言う話になって、
そこから子どもたちも”なるほど”と
1人の子がやっていた”皮をむく”と言う行動が全体に広がって
”バナナは皮をむこう”ということになったんです。

あーすばらしいと思いながらやってたんですけど
そして”他に何があるかなぁ”と言っていたら
”ラーメン”って言う子がいて、”ラーメンいいね。やろうやろうやろう”と

「おーちたおちたなーにがおちたラーメン」
もちろんキャッチしますよね。その後は皆さん多分イメージされる通りラーメンをすすっていました。
なにかそんなふうに集団遊びの中でも子どもたちが主体的になれる場面。
少し想像できて自発的に発言ができる。

その時異年齢だったんですけど
どうしても考える速度や発言の差は出てしまうんですけど
3歳だったとしても時間をかければ発言はできるし
4歳は自分の思ったことをぱっと話せるようになってきます。
5歳はすごく早く答えるようになります。

その子どもたちの主体のベースにあるものは何なのかなぁと考えながら取り入れると
異年齢でも十分に楽しめる内容なのかなと思いました。

これはちょっと余談なりますが、
子どもたちが笑えるものというか、座ったままでも体動かせると言う意味で
1人の子が鳥が飛んでるって言ったんですよ。そして僕がひらめいて、”もし鳥がいたとしたら何か落ちてくるねと言ったらなんだろうね?”って話をしたら、

”うんち”って言って”確かにうんちだねよしやってみよう”って言って
「おーちたおちたなーにがおちた鳥のフン」って言ったら
子どもたちは体を振って左右に体を避けるわけですよ。
座りながら上から落ちてきたものから避ける。

これまでは、食べるものだったのでキャッチしていたけど
それが避ける動作につながるし、自然偶発的に生まれた環境で
その体の動きにつながるような遊びにつながったのは面白かったなぁと

それが繰り返しで遊べる面白さ、それが無限にネタができる楽しさ、
子どもたち自身で考えていける、
さらにネタが増えていくと何が来るのか分からないからある程度認識してないといけない、
これ何だったっけこれ何だったっけという考えることにもつながっている。
と感じたすごく面白いなと思った遊びでした。

ということで、今日は幼児クラスで行った
「おーちたおちたなーにがおちた」についてちょっとお話しさせていただきました。

これが正しいとか正しくないとかそういうことではなくて、
どの視点で子どもたちの主体性があるのかを考えるきっかけになればいいなと思いお話しさせていただきました。

そして何より子どもたちが普段そういう集団の遊びだったりに参加しない子も笑顔で楽しんでいたことが印象的で、良い機会になったのかなと子どもたちの様子を見て思いました。

自身で動作を考えて、次のアクションを起こしていくという
そういう1連の流れって子どもたちだけの遊びではなくて
大人の行動だったり、行動変容にもつながる話なのかなとなんとなく思って振り返りをしていました。

少しでも参考にしていただければうれしいです。

エピソード by りょうすけ



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