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「就労不能保険」「所得補償保険」ってなに?どう違うの?入った方がいい?

最近ネットやCMで「働けなくなったときの保険」として「就業不能保険」や「所得補償保険」が紹介されています。どちらも病気やケガで働けなくなったとき、生活費をカバーするために保険金が支払われます。

現場ではこちらから案内することがほとんどですが、たまに先生から「保険代理店から提案されたんだけど、入った方がいいですか?」と聞かれることがあります。

結論から言うとどちらかには入った方がいいのですが、そもそもこのふたつの保険はなにが違うのでしょう?

就労不能保険: 就労不能保険は、労働者が病気や怪我によって一定期間働く能力を喪失した場合に、保険金が支払われる保険です。例えば、獣医師が動物の治療中に手を負傷し、手術が必要になり長期間働けなくなった場合、就労不能保険が適用されることがあります。この保険は、一定の基準を満たすことで支払われる一時金であり、労働者が再び働けるようになるまでの間の経済的な支援を提供します。

所得補償保険: 所得補償保険は、短期的な病気や怪我によって労働者が一定期間働けなくなった場合に、所得の一部を補償する保険です。例えば、獣医師がインフルエンザにかかり、1か月間働けなくなった場合、所得補償保険が適用されることがあります。この保険は、病気や怪我が原因で働けなくなった期間にわたって、定期的に給付される保険金で、一時的な経済的負担を軽減します。

保険金の支払われ方は、就労不能保険は最初に設定された保険金が支払われます。例えば30万円/月などの契約をすれば支払事由に該当した場合、毎月30万円が支払われます。一方所得補償保険は定額ではありません。所得の減少割合に応じて支払われる保険金額も上下します。

ではもし1本加入しようと思ったら、どちらに加入すべきでしょうか?

ずるいようですが、わたしのお薦めはこのどちらでもありません。わたしのお薦めは「長期所得補償保険」です。

長期所得補償保険: 長期所得補償保険は、労働者が長期的な病気や怪我によって働く能力を喪失した場合、所得の一部を補償する保険です。補償期間は、数年から労働者が定年に達するまでの期間、または保険契約で定められた期間にわたります。長期所得補償保険は、労働者が長期的な問題に対処し、生活費や家族の負担を維持するための経済的支援を提供することを目的としています。

所得補償は補償期間が短すぎます。一方就労不能保険は支払事由となる疾病が限られてしまいます。その点長期所得補償保険はそのどちらもカバーしてくれます。

要約すると、「就労不能保険」は、労働者が長期間働けなくなる病気や怪我に対して一定の保険金を提供し、所得補償保険は短期的な病気や怪我に対処するための一時的な経済的支援を提供します。そして長期所得補償保険は長期的な病気や怪我に対処するための持続的な経済的支援を提供します。

正直言って保険料は少し高いですが、知っていて損はありません。保険代理店に担当者に設計してもらいましょう。

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