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【AoE2:DE】チュートンが強くなるにはどうしたらいいのか

 AOE2のチュートンは中世を象徴する勢力の一つ、そして歴史シミュレーションゲームのドイツ枠として、イギリス枠のブリトン、フランス枠のフランクと並んで登場しています。

 運営プレイヤー問わず、人気の高い文明なのではないでしょうか。

 にもかかわらず二つの文明と比べれば一枚落ち、プロからも一歩足りない文明として評価されています。
 決して使いづらい文明というわけではありませんし、ランダムピックで引いた時にテンションが落ちる文明ではありませんが、なにか足りないのです。
 運営もずっと気になっているようで、パッケージ版文明の調整が解禁されたHD5.8パッチ以来、ちょこちょこ手を加えています。しかし上手く行っておらず、いまだにTier表ではBかCに置かれます。

Heraによるアラビア1v1の最新評価。他Bランクと明らかに差があるとしてB最下位に置いた。

 そこで今回は強化案をがっつり考察していこうというネタ記事となります。もちろんここでいくら書いたところで公式に届くはずもありませんが、こういうことを妄想するのはオンラインゲームの楽しみ方の一つと言っていいでしょう。思考実験のようなものとしてお楽しみください。

 なお、インドがリワークされヒンドゥスタンとなってだいぶ強くなったので、既存文明の大幅変更は今後可能性としてはあると思っています。

■前提として

 今回は強化案を考えようということなのですが、当然条件というかルールを設定しないと、際限のない実現性に乏しい案を出して終わってしまうことでしょう。
 そこで、今までのAOE2の文明強化や新文明の内容におけるルールをざっと確認しておきたいと思います。

・史実に沿った内容が好ましい
 AOE2は歴史シミュレーションなので、騎馬文明として歴史に名を残したのであればAOE2にも騎馬文明として登場しますし、海で活動してこなかった文明が海に関するボーナスを持つことはありません。
 ただ20世紀のゲームということもあってAOE2はそこらへんがかなりグダグダで、なぜか蛮族であるフンが近衛騎士を作れたり、南米文明が石弓を使えたり、日本が遠投に関するUTを持っていたりしていますので、これは努力目標の範疇です。

・他文明と内容がかぶってはいけない
 AOE2DEでは一つ当たりの文明に5つ以上のボーナスにUT、UUが設定されていますが、同じ効果で数字だけ違うというようなものはありません。
 畑の収穫量やスラヴの補給無料など少し怪しいものはありますが、それでもかなり気を使って設定されているのが分かります。
 したがって、何か強化案を考えようという時にも、ほかの文明で使用されていない物にする必要があります。

・文明コンセプトから逸脱しない
 これが厄介なのですが、開発が想定しているであろう文明コンセプトからはできるだけ外れない範囲での強化案が必要になります。
 文明コンセプトとは何かといえば、分かりやすいもので言えばテクノロジー系統図に書いてある軍事属性です。他にもAOE2に登場する文明は得意な属性に加えて、経済が強い、技術が充実している、速攻が得意、持久戦が得意、防衛に向いている、またはそれらの逆など、様々なコンセプトが設定されているようです。
 そしてそれから外れたような文明バランスの調整が来たことは、記憶にある限りありません。
 例えばチュートンは繁殖を持っていません。これは鈍足な防衛文明だからであり、つまり繁殖を与えるのはコンセプトを崩すような内容となり、(可能性はゼロではありませんが)おそらくないだろうと考えられます。

・強すぎない
 雑に強化して文明バランスをぶっ壊すような代物では困ります。それでマルチが崩壊して大慌てで修正パッチを入れた流れが何回かありました。その反動なのか、DLC文明あたりからは慎重になっているように感じます。
 今回の強化案考察では、大体文明ランクでTierAの一番後ろかBの先頭あたりを目指していきます。

・マップや対戦ルールは考えない
 当然ですが、状況によって文明の強さは変わってきますので、基本的にはいろいろ考えないようにします。
 ただぼんやりとアラビア1v1を想定する形になってしまうとは思います。

■チュートンはどんな文明か

 ではAOE2におけるチュートンがどんな文明なのかということを軽く見ていきましょう。

・歴史
 名前はドイツ騎士団の別名、チュートン騎士団から来ているようです。プロイセンの前身にドイツ騎士団国というものがあり、現在のバルト三国のあたりを300年間にわたって治めました。
 ただ、キャンペーンも歴史テキストも神聖ローマ帝国のものですので、もしかしたら変わるかもしれません。

・得意兵科と文明コンセプト
 チュートンの軍事属性は歩兵で、建物と聖職者も得意としています。一方で射手系の技術が貧弱なので、騎士と火薬が主力になります。
 最大の特徴が、南米を除いて唯一騎兵が研究できない文明であるということで、繁殖もないために軍隊には最低限の機動力しかありません。
 陣地をしっかりと作って安い畑で経済をガンガン伸ばし、高価で鈍足ながらも破壊力の高い軍隊を育成することを目指す後半文明です。

・DEに入ってからの変更点
 薬草学が無料になり、騎士とチュートンナイト、畑の割引額が強化されました。
 城主以降が本番の防衛文明というコンセプトは崩すつもりがないようです。

■何が弱いのか

・RTSにおける歩兵
 そもそも何故チュートンが苦しいのかといえば歩兵文明だからです。他の戦略シミュレーションジャンルであれば歩兵は弱くないのですが、何をするにしても時間の制約がつくRTSというジャンルの性質上、どうしても遅い歩兵は扱いにくくなります。
 チュートンもそうですが、歩兵文明であるアステカ、ケルト、バイキング、日本は、歩兵自体の強さというよりは経済ボーナスの威力で戦っているようなものです。歩兵一本で戦うゴートさえも、8割くらいは割引ボーナスで成り立っています。

 また、サブウェポンとして射手が使えないというのも苦しい点です。もちろん城主中盤あたりまでは他文明と同格ですが、弓懸が入る時間帯でまだ石弓を使っていては、だんだん不利なトレードになっていきます。

・防衛施設のデメリット
 チュートンは防衛施設関連のボーナスをいくつも持っています。特に領主チュートンの塔は有能で、要所に1本建てるだけで敵の攻撃をほぼ防ぐことができます。

 しかし、防御施設は(経済が育っていない状況では)建てると不利になる建物です。例えば敵が攻めてきて塔を建てた場合、それ以上敵はその場所を攻めることができませんが、逆に石材125を使ってしまうと城主の経済は大きく遅れてしまいます。敵視点では塔を1本建てさせたことで十分な成果になります。
 建物単体で見た場合でも、塔は敵が攻めてきた時にしか効果を発揮しない建物なので不経済です。

 では城はどうでしょうか。
 城も当然コストが重く経済の負担となるので、一般的に城主でUUを使わないのであれば、城を建てるタイミングは城主終盤になります。
 そして城が建っているところを攻める敵はいませんし、帝王以降は城の防御力も当てにできません。さらにユニークが攻撃の軸にならないチュートンは、そこまで積極的に城を建てたい文明ではありません。

 防衛施設のボーナスを沢山持っていますが、防御施設は扱いづらい兵科であり、活用できる機会はなかなかやってこないのです。

・ユニークが残念
 城についてもうちょっと言及すると、ユニークがここまで軒並み使えないという文明もなかなか珍しいのではないでしょうか。

 チュートンナイトは高すぎ遅すぎで使えず、装甲板は焼け石に水程度の効果しかなく、銃眼胸壁は効果が小手がないことまで加味すると実質射程+2と地味で費用と見合っていません。

 ユニークユニット、ユニークテクノロジーはどの文明にも3枠あり、有料で解禁できるボーナス枠といえます。多くの文明はユニークを組み込んで戦略を建てます。帝王の経済を助けたり、軍隊の火力を上げたり、決め手にしたり、ユニークの使い方は多岐にわたります。

 一方チュートンはユニークの内容が戦略に絡んできません。
 騎士火薬という「遅くて高いけど強い軍隊」を編成したいのに、UUもUTも、それを補助するものでも強化するものでもありません。

 使えないユニークがどんどん強化変更されていっている今、ユニークが一番残念な文明はチュートンかもしれません。

・何をするにしてもお金がかかる
 騎兵も小手もないチュートンは安全安価に敵を倒す手段がありません。
 ユニットの損耗は資源の消費なので、遠投を壊すにしても相手の射手部隊を倒すにしても、お金がかかってしまう非常に燃費の悪い軍隊になっています。

 防衛が得意で畑のボーナスが強力とはいえ、AOE2は基本的に攻めなければ勝つことができません。
 あまりの苦しさに小手のない精鋭散兵や斥候でなんとか攻撃力を補う展開は良くあって、それらはせっかくの畑ボーナスで得た資源を物凄いスピードで消費していく事になります。

■何が強いのか

 それでもチュートンは中堅といっていい強さは持っています。それはなぜでしょうか。

・騎士が強い
 AOE2で最強クラスの兵科である騎士が得意ということは、それだけで文明ランクは一つ上がります。騎士を先に完成させれば、破壊できます。

・畑ボーナスが強力
 畑は経済の基礎で、それが4割引きというのはトップクラスに強い経済ボーナスです。

・攻囲系の研究は充実している
 大砲や破城投石が技術付きで使えるため、資源さえあれば状況をひっくり返す力を持っています。

・防御時の被ダメージが低い
 駐留上限+10が細かい所で効いてきます。塔はもちろん、城主以降、町の中心に奇襲を受けても、周辺の町の人を全部駐留しきることができるので、溢れた町の人を狩られるということがありません。 
 また、一度攻められても畑を安く立て直して歩兵をしっかり出せるので、防戦に回った時の粘りも期待できます。

■いらないボーナス

 チュートンはすでに沢山ボーナスを持っていますが、旧インドが町の人のコスト削減ボーナスだけが大切だったように、チュートンも畑があれば他はどうとでもなります。

 強い騎士とチュートンナイトは十字軍的な意味で必要ですが、迎撃窓と薬草学の無料はなくても困りませんし、駐留数も治癒範囲もあれば嬉しい程度で戦略の軸にはなっていません。装甲板と銃眼は汎用性が低すぎますし、騎士のボーナスがついたのもここ最近です。

 そう考えていくと、"チュートン感"を出しているのは畑のボーナス削減くらいでしょう。

■強化案

 ここからが本題です。
 文明コンセプトと強み弱みが分かったところで、強化案を考え、実際に来そうかどうか検討していきましょう。

・騎兵

 騎兵さえもらえれば、チュートンの懐事情は劇的に改善します。繁殖がないとはいえ、畑が得意なので物量で勝負できます。
 敵の砲撃兵器を壊すのも、経済を荒らすのも、散兵対策も、騎兵を出していれば解決します。チュートンが相手にダメージレースを仕掛けることができるのです。

チュートンの夢

 とは言ってみたものの、これはあまり現実的ではありません。
 3段階ある研究のうち2段階目を持っていないというのは、コンセプトとして設定されている可能性が高いからです。
 石弓や重騎士、鎧2などの基本的な研究できない文明は、何か強力なユニークやボーナスのペナルティである場合が多く、そこが崩された前例はありません。

 チュートンに騎兵が来てくれたら諸々解決しそうですが、開発が嫌だと思うなら仕方がありません。
 同じような理由で、繁殖がくる可能性も低そうです。

・射手関係

 チュートンは小手も弓懸も重石弓もありません。そのため、城主中盤以降で弓を使っているだけで不利になっていきます。

 今までの傾向的に全部乗せはありえません。貰えてどれか1つでしょう。
 重石弓が来たところで小手弓懸が無ければ使い物になりませんし、弓懸が来たところで劣化ペルシアです。
 唯一小手が来れば精鋭散兵が強くなって敵の射手を効率的に倒せるので、帝王以降の経済負担が少し抑えられますが、その程度ではチュートンが今の評価から変わることはなさそうです。

 また、小手がないのは銃眼のペナルティだと思うので両立することはなさそうです。もし小手が将来的にもらえるとしたら、帝王UTが別のものになった後、それでも強化がきたらという感じでしょう。

・チュートンナイト

 歩兵文明といえば歩兵のUUが活躍して欲しい所ですが、アステカとチュートンはUUを使うチャンスがあまりきません。

 運営もチュートンナイトには頑張って欲しいようで、ずっと強化が入っています。
 チュートンナイトのこれまでの強化内容は、移動速度の上昇、EL化のコスト減少、素の状態での能力上昇となかなかの入れ込みようですが、いまだに使える状態にありません。一口に強くすると言っても、コンセプト自体が弱いのでなかなか難しいようです。

・・・。

 なぜチュートンナイトは使いづらいのでしょうか。
 遅くても象や兵器は活躍していますし、高いといっても他の騎馬UUは使えます。

 一つの原因に、キルタイムの遅さがあるのではないでしょうか。
 チュートンナイトが敵を殴れる時間帯というのはごくわずかです。当たり前のことですが、敵は正面切っての殴りあいをしてくれません。
 もしチュートンナイトが見えたら、城を建てている町の人や大砲遠投だけを壊して侵攻を遅らせて、射撃部隊の準備に入ることでしょう。
 攻撃のチャンスが極端に低いのに、一撃離脱されたら囮にもなりません。

 そこで考えられるのが範囲攻撃です。範囲攻撃の能力が付けば、攻撃能力はぐっと上がるように思えます。
 しかし、範囲攻撃を持っているユニットが想定しているのは、敵が物量で殴ってきてくれる場合です。カタフラクトにしても象にしても親衛隊にしても、範囲攻撃はコスパ勝負に持ち込まれるのを阻止する役割を担います。
 範囲攻撃を貰ったとしても、余計敵が近づいてこなくなるだけでしょう。

 では、一度キャッチしたら確殺できるようなユニットにしたらどうでしょうか。
 新しい能力としてありそうなのは、敵の移動速度をダウンさせるというものです。AOE3の槍兵はスローダウンの効果を持っていて、騎馬が槍につかまると大ダメージを受ける仕様になっていました。
 これがチュートンナイトにもらえれば、一度敵を殴ることができれば倒せるチャンスがあがり、飛び込んでくる騎馬を妨害して倒すこともできるようになりそうです。
 ただこの能力を貰ってもまだ、"上手くはまれば強いかもしれない"程度にしかなりません。

 もう一つの使いづらさに、ほかの軍隊との噛み合いの悪さがあります。
 チュートンが得意とするのは騎士と火薬ですが、この軍隊に必要なのは能動的な防御力です。相手がこちらに危害を加えてくるユニットを出してきた時に、対処できるユニットが必要となります。
 例えばマジャールにおけるマジャールハサーがそうです。弓騎兵が苦手とする砲撃兵器や散兵に強く、また金も消費しないために弓騎兵と相性が非常に良くなっています。
 それに対してチュートンナイトは食料と金がかかりますし、騎士と火薬の弱点を何も補ってくれません。また、補助ユニットとして出すにしては高すぎます。

 ここまでくると、旧インドの象弓騎兵のように別ユニットに差し替えて欲しくなりますが、チュートンナイトはAOE2の顔といっても良いユニットなので、それも難しいでしょう。

 ではやはりなにか強力な特殊能力が欲しい所です。
 例えば、対建物攻撃力がとびぬけて高い、遠投の梱包/展開なような形で高攻撃力の軽装歩兵との切り替えができる、ゲージを消費して矢を防ぐことができる、ゲージを消費して短時間だけ馬に乗れる、箱を集めると移動速度が上がるなどなど、これらがどれか一つ来たら使っても良いユニットになるかもしれません。

■新ボーナス案

 ここまでは足りないところを補う案でしたが、開発が意図的に足りなくしている以上、あまり現実的ではありません。
 チュートンの文明コンセプトは防衛なので、もっと守る方向で強化するのが良さそうです。他の文明とかぶらず、中世ドイツの雰囲気と合うものは何かないでしょうか。

 これからいろいろ書きますが、もちろん全部込みというわけではなく、一つか二つでも来たら、という形で行きたいと思います。

・聖職者が神殿毎に1体即時生産

 防衛ユニットといえば、聖職者や投石器です。
 これらが自陣に1つか2つあるだけで、城主序盤はぐっと守りやすくなりますし、塔と違って動かせるので攻めにも使えます。

 神殿、箱関係はボヘミアの時点で相当ネタ切れ感が出ていますが、なにか良い案があるでしょうか。

 例えば「神殿を建設した時に即時に聖職者が一人生産される」というのはどうでしょう。強すぎるなら「ただし神殿の建造コスト+金50」という調整ができます。
 聖職者は生産時間51秒とかなり長く、聖職者が必要になってから準備するようでは被害が出た後に生産されるという展開になりがちです。
 すぐスポーンするようにすれば騎士やコンキスタドールの奇襲に十分間に合いますし、聖なる箱が重要視される現環境では経済ボーナスにもなります。
 シチリアが一瞬だけ持ってた、「輸送船即時生産」はかなり強力だったので、たとえ神殿建造コスト+金100になっても有用そうです。

 これの一番いい点は、宗教に関するボーナスだということです。
 「領主の時代から神殿と聖職者を利用できる」でも「聖職者の近くにいると能力アップ」でも何でもいいですが、チュートン騎士団は異教徒相手に暴れた勢力ですので、もうちょっとなにか戦略の軸になるような神殿系のボーナスが欲しい所です。

・兵器の被ダメボーナス50%カット

 装甲板というUTを持っているので、砲撃兵器を強化しても良いでしょう。
 投石器も大砲も防衛に向いていますし、スコーピオンは対射手として優秀です。

 実はチュートンは矛も包囲攻撃技術も持っていて、更に畑が安いので、砲撃兵器に高い適性があります。
 UTがあって研究も揃ってるのに、いまいちチュートンに砲撃兵器のイメージがないのは、機動力を補ったり経済補完できるユニット(つまり騎兵)がいない、攻撃力が高くない、持久力がない、騎士が使えるなら騎士でいい、といった理由があるでしょう。

 機動力も攻撃力も経済も、どれもすでにほかの文明がボーナスを持っていってしまっています。
 というわけで耐久力に伸ばす方向として装甲板が来たのですが、正直、装甲板にケルトの怒りほどのインパクトはありません。

 そこでボーナスダメージカットです。
 これもシチリアが一瞬だけ持っていたボーナスなのですが、シチリアのボーナスダメージカットは強すぎて、現在の"砲撃兵器以外"になってしまいました。
 何が強かったかというと、投石同士の撃ち合いという良く起こる対決で、敵の攻撃がフルヒットしてもシチリアの投石であれば1回耐えたのです。

投石機の攻撃を必ず一発耐える投石機

 砲撃兵器対策の一つは砲撃兵器なので、ダメージカットのボーナスが来れば、すべての砲撃兵器を運用するリスクがずいぶん下がり、城主での防御力も上がることでしょう。スコーピオンも使いやすくなります。

 問題は装甲板の効果に置き換わるか新ボーナスでくるかというところですが、このボーナスに限って言えば新ボーナスとして来てもらわなければ困ります。
 というのは、投石の撃ち合いは、大抵城が建つ前に起こるからです。
 このボーナスのおかげで砲撃兵器を軸にした攻撃ができるようになって、城主終盤あたりで装甲板も入れる程度の流れが好ましいところです。

・畑をユニーク建物にする

 畑の弱点の一つが、土地を消費するということです。
 いくら木材が余っていても、いくら操作量に余裕があっても、陣地の狭さだけはどうしようもありません。
 広い経済拠点は敵の攻撃に弱くなりますし、新しく粉ひき所を建てたりするとあっという間に木材も土地も尽きます。

 そこでAOE4のように、畑のサイズを2x2にするのはどうでしょうか。
 3x3の畑を町の中心の射程範囲いっぱいに、できるだけ効率よく建てようとすると24枚建てることができますが、2x2になると55枚まで建てることができます。1つの町の中心周りだけで、帝王終盤まで作業ができるのです。
 畑のスペースが必要無くなれば、陣地を狭く囲ったとしても経済が出来て防衛もしやすくなります。経済を立て直す際にもかなり有用なはずです。

2x2なら55枚

 これではおそらく強すぎてしまうし、チュートンが味方の畑を建てることになりそうなので、ユニーク建物にして自プレイヤー以外が触れられないようにし、収集効率やコスト、建造速度などで調整します。

 これがやりすぎだとか、奇を衒いすぎているのであれば、畑を二人で耕すことができるというのはどうでしょう。
 領主序盤の苦しい時間に実質的な経済ボーナスを受け取ることができ、当然陣地も狭くて済みますし、駐留ボーナスとの噛み合いも良くなります。土地効率も2x2の場合の2.25倍よりもおちつきます。

・採掘所が自動で採掘する

 チュートンが厳しいのは、金と石が必要な文明なのに、そこを補うボーナスが全くないという点です。ドイツは中世から鉱山開発が盛んでしたので、何かボーナスを持っていても違和感はないでしょう。

 そこで、これもまるでAOE4のようですが、採掘所が周り3マスにある鉱物資源を1マスあたり、2/m程度の速度で自動採掘するというのはどうでしょう。町の人の採掘制限等は特につけません。
 7マスの金鉱に建てれば14g/m、5マスの石材に建てれば10s/m出力します。木材100を使って町の人0.5~0.7人分であればそこまで崩壊しないでしょう。攻められて金や石を封鎖されても、常に1人は働ける計算で、終盤までそこそこ有用です。

 なんともAOE2らしくないボーナスですが、最近のAOE2ならこれくらいは許容されそうな気がしています。

・壁系統の建造速度+100%

 地味な内容ですが、城や塔のユニーク建造物が出ている現在、さらに建物方向で強化しようとするのであれば、こういった方向になるのではないでしょうか。
 あまり大きな効果があるとは思えませんが、案外柵の建造時間が長くて事故が起こるということは多い印象です。これによって囲うリスクが減るのは防衛志向と合っているように思えます。

 ただ、最近はアリーナや隠れ家といった初めから囲ってあるマップも多いので、これだけでは微妙です。

・塔を1本持った状態でスタートする

 ゲーム開始時、町の中心から7マス目のところに塔をランダムにスポーンさせるというのはどうでしょうか。インカラマの塔バージョンです。

強そう

 塔が1本自陣に建っているだけで、領主の守りはおそらく盤石なものになるでしょう。
 AOE3のようにAOE2にはTC周りの建造制限がないので、建造位置が指定できないようにしないとすぐ悪用されそうです。ランダムスポーンにするか、和平の建設制限範囲内でしか展開できない梱包車のような形にする必要があります。

 DEになって"町の中心の梱包車"が実装されたので、こういう種類のボーナスはいつか来て欲しいと思っています。

・近衛騎士がユニーク化する

 せっかくDLC第2弾で十字軍仕様の騎士が実装されたので、思い切って騎士の性能をまるっと変えてしまうようなボーナスはどうでしょうか。
 最近のDLC文明では城以外でユニークが生産できるボーナスも珍しくありません。

かっこいい

 別のユニットにしてしまえば、特殊能力が付いていたり能力がちょっと高かったりコストが少し生産しやすくなっていたとしても問題ないでしょう。

 なによりチュートンが十字軍スキンの騎士を出せるのであれば、テンションも上がります。

■まとめ

 妄想を色々書きましたが、遊んでみたいボーナスはありましたでしょうか。余談ですが、シチリアのボーナスを引き合いに出すことが多く、思った以上に似た文明だということに少し驚きました。

 方向性として、もっと建物以外で防衛しやすくする、もうちょっと金を集めやすくする、という感じでの強化はいろいろできそうです。

 個人的には聖職者の即時生産が付いたチュートンは面白そうかなと思いました。装甲板+被ダメボーナスカットのカチカチの砲撃兵器でも遊んでみたいです。
 代わりに薬草学自動研究、駐留、治癒範囲、そしてチュートンナイトあたりは涙を呑んで差し出しましょう。

 「チュートンといえばチュートンナイト」というのであれば、少なくとも騎兵がないと今の方向でいくら強化してもどうにもならないでしょう。欲を言うなら小手も欲しいくらいです。
 しかし騎兵を貰う未来があまり想像できないので、チュートンナイトはこれからもマスコットになりそうです。

 8月には大きなアップデートが来そうです。恐らくDLC第3弾関係の調整だとは思いますが、チュートンの強化もこっそり期待しつつ、待ちたいと思います。


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