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佐竹ファームが見据える未来「四万十町から持続可能な生姜づくりを」 ー 高知県高岡郡四万十町のまち自慢

「日本最後の清流」として広く知られる四国最長の川、四万十川。

本日は、そんな四万十川が流れる高知県四万十町で生姜を栽培されている佐竹孝太さんからお話を伺いました。




土佐一生姜ができるまで

土佐一生姜とは、マイルドな辛味と高い香りが特徴的な高知県の在来種です。塊茎が大きく、分茎力の高い品種が育成されて、現在の形になりました。

高知県内には、この品種の生姜を栽培する生産者の方が多く、ハウス生姜も含め、目にする機会も多いのではないかとおっしゃっていました。

そんな土佐一生姜の植え付けが行われるのは、暖かい4〜5月ごろ。ひとつひとつの種生姜が、丁寧に植え付けられていきます。

収穫される10〜11月までの約半年間は、四万十の寒暖差のある美しい自然環境と、燦々と降り注ぐ太陽の光のもとで大切に育てられます。

佐竹さんいわく「植物としての生姜をどこまで理解できるかが大切」なのだそうです。「作っているものが毎年同じだとしても、つねに新しい発見を求めて勉強している」とおっしゃっていました。


生姜をつくって終わりではない

今回のインタビューの中で、もっとも印象的だったのは「生姜をつくって終わりではない」という言葉です。

どれだけおいしい生姜をつくったとしても、手に取ったお客さんがどう感じるかはわからない。今どれだけ生姜をつくることができるとしても、10年後も同じようにつくることができるとは限らない。これが、佐竹さんの生姜づくりの根底にある考え方です。

だからこそ、時には朝に穫れた生姜をそのまま東京に持っていき、その日のうちに直接お客さんに届けてみたり。時には地元の高校生に向けて、直接農業の魅力を伝えてみたり。

変化の激しい社会に揺さぶられないようにするためにも、その変化を自分がよく知っておかなければならない」このように言う佐竹さんの事務所には、社会の動向やマーケティングに関する本がずらりと並んでいました。

生姜のためにも、生姜のことだけを考えていてはいけない。「生姜について詳しく聞こう!」と思ってインタビューにやってきた身としては、とても大きな発見でした。


最後に

生姜の生産量は高知県が全国1位です。きっとこの記事を読んでくださっているみなさまのお近くのスーパーにも、高知県産の生姜が並んでいるはずです。

手に取った際に「もしかして佐竹ファームの生姜では!?」と思っていただけたら幸いです。仮にそうじゃなかったとしても、生産者さんの思いを想像するだけで、きっとその日のごはんがもう一段階おいしくなるはずです。

改めまして、この度はお話を聞かせていただきありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。


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