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書くということ

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記事一覧

お洒落じゃない自分とInstagram的なもの

最近、SNSがおもしろくない、という声を聞く。 Threadsのタイムラインに流れてきた知らない誰…

清水美穂子
3週間前
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誕生日の朝に起こったこと

誕生日の週に、小さな旅をした。旅は好きでもなかなか行けないし、いつも何かしら仕事とつなが…

清水美穂子
2か月前
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Lost and Found (MONKEYのための習作)

 公園のごみを拾い始めたのは、犬が死んだからだ。  目鼻の奥にいつも水風船のようなものが…

清水美穂子
3か月前
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月の本棚 under the new moon

2023年を振り返って、何よりうれしかったことは、夢だったハードカバーの文芸書を出せたことで…

清水美穂子
4か月前
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その言葉の意味を、わかっているか

わたしたちはふだん、言葉を使って生活しているが、その言葉をちゃんと使えているだろうか。 …

清水美穂子
9か月前
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彼女は映画館からそっと出ていった

はつ子さんと連絡が取れなくなったのは、先々月のことだった。 メッセージを入れても既読にな…

清水美穂子
9か月前
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新宿の地下街で

開店前の百貨店に潜入した。地下食料品売り場に新しく開店するベーカリーを撮影する仕事があったからだ。写真は情報サイトのニュース記事に掲載される。シェフの取材は夕方からで、先に写真を撮るのだ。 目新しい内装、その由来、ほかでは買えない商品、その素材、その価格の理由、新しい試み、そこに込めた想い。 文章を読まない人のために画像がある。画像も多くを語る。語る画像を撮りたいと思う。 既に規模の大きなチェーン店が開店してもたいした記事にはならないが、小さな個人店が百貨店に見出されて

下北沢本屋B&B『月の本棚 under the new moon』出版記念イベント

食べものを一口、味わっただけで、食材の情報やつくつられた環境はもちろん、つくった人の心理…

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誰がそれを書いているのか(私のこと#1)

書いても書かなくても、いつも主語として「私は」が最初にある。 誰がそれを言っているのか、…

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西荻窪 Good Neighbors はじめに

Feb 21. 2020 この一年余り温めてきた企画を、このnoteでスタートさせます。 21世紀に入る…

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古くてあたらしい仕事

January 3, 2020 昨年の今頃から『月の本棚』を携えて、地元の書店やカフェ、バルなどに営業…

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詩集の編集をしました

Oct 18 2019 さかまく髪のライオンになって最近楽しかったことのうちの一つ。 詩集の編集を…

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平成最後に、卒論を書きました。

April 30. 2019 明日から令和。平成最後の晦日は、連休ということもあって、どこか大晦日のよ…

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終わりなく続いていくこと

April 1, 2019 昨日、並びながら眺めていた、棚の向こう、厨房で彼女は生地に向かい、仕上げのクープを入れているところだった。見惚れてしまった。それは彼女のパンのように、ファインダーを向けたくなる素の美しさだった。 パン職人になってよかったことは、終わりのないこと、続いていくことが嬉しい。昔、彼女は言っていた。日々試行錯誤して、そうして今も続いている、のを、わたしは眺めていた。 農の仕事にも終わりがない。休日もない。真摯に向かう仕事や学びは、休みなく終わりなく続い