本のこと

幼いころから、何が好きですか?と聞かれると「本がすき」と必ずこたえていました。

「読書が好き」にはちょっと違和感

「読む」だけでなく、装丁や紙質、フォントや文字間隔などなどさまざまなことを考えて作られる「本が好き」です。

思春期をすごした学校に、大きな学校図書館があり毎日のように通っていました。すわり心地のいい北欧の家具に、静かな書架。

もしも、一瞬だけ過去に戻ることができるとしたら、(アルコール依存の父の存在はさておき)私はあのいすに座り本を読む時間に戻りたい。

不思議なことに書架にならぶたくさんの本の背表紙をみていると「自分のやりたいこと」「興味のあること」がみえてきます。

「自分がなんとなく避けていること」も見えます。そして、どこの書架にいっても何の本をみても、心が動かないとき、私はとても疲れている。

私にとって大量の本と向き合う時間は、自分自身と向き合うことでもあったと青春時代をふりかえりおもいます。

今、その当時の自分と同じ年ごろの子どもたちを支援するなかで、あのとき「本」が私に問いかけてくれたように、そっと自分でも気づいていないような「好きなもの」をさらりと差し出す、そんな支援ができたらとおもう。

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